カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Sillunu Oru Kaadhal】 (Tamil)

<<   作成日時 : 2006/10/04 22:48   >>

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 最近のタミル映画界の大きなニュースと言えば、売れっ子スター・スーリヤとジョーティカの結婚だろう。9月11日のことである。
 ところが、私はこのニュースを知らず、いや正確に言うと、新聞で「スーリヤ、ジョーティカと結婚」という見出しを見ていたのだが、それはちょうどこの【Sillunu Oru Kaadhal】のリリースとほぼ同時期だったので、映画紹介の記事だと勘違いしてしまった(実際、映画の中で二人は結婚している)。で、つい最近、本当に彼らの婚姻の事実を知り、慌ててこの映画を観に行くことにした。いやぁ、新聞は見出しだけでなく、記事まできちんと読むものだ。何はともあれ、おめでとうございます。
 (写真下:実際の結婚場面。)

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 「Sillunu Oru Kaadhal」は「Cool Love」という意味だそうだ。

【Sillunu Oru Kaadhal】 (2006 : Tamil)
脚本・監督 : N. Krishna
出演 : Surya, Jyothika, Bhumika Chawla, Vadivelu, Santhanam, その他
音楽 : A.R. Rahman
撮影 : R.D. Rajasekhar
編集 : Anthony
制作 : K.E. Gnanavel Raja

《あらすじ》
 クンダヴィ(Jyothika)は田舎育ちであったが、進歩的な女性で、いつも親しい女友達と、恋愛結婚こそが人生を幸せにする方法だと語っていた。ところが、その親友たちは平凡な見合い結婚をしてしまい、結局、クンダヴィも親がアレンジしたガウタム(Surya)という青年と結婚することになる。
 ガウタムは結婚式の日もビールを飲んで式場に乗り込み、儀式の間中もモバイルを操作しているという人物だった。
 6年後、ガウタムとクンダヴィはムンバイで生活していた。二人の間にはアイシュという5歳になる娘がいた。
 ガウタムは大手自動車会社の主任技師で、仕事上のストレスからクンダヴィと衝突することもあったが、そんな問題も乗り越え、親子三人でなんとか円満な家庭を築いていた。
 ある日、ガウタムの考案したエンジンシステムが認められ、彼は短期間ニューヨークへ出張することになる。
 夫の出張中にクンダヴィはひょんなことから彼の日記帳を見つけ、読んでしまう。それはガウタムが工科大学の学生だった頃のもので、そこには後輩のアイシュ(Bhoomika)という女性との恋が綴られていた。
 ・・・
 学生時代のガウタムは暴れん坊で、しょっちゅう問題を起こしていた。そんなハプニングの中で、彼はアイシュに出会い、惹かれる。

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 アイシュは地方政治家の娘で、清純な女性だった。ガウタムはサッカー部に入り、真面目に練習を始める。やがて二人は愛し合い、結婚を決意する。
 二人は結婚登録所へ行き、友人たちだけで密かに結婚式を執り行っていた。そこへアイシュの父が手下の者を連れてやって来、ガウタムはずたずたに殴り倒され、二人の仲は引き裂かれてしまう・・・。
 ・・・
 クンダヴィはこの事実を知り、またガウタムの愛の強さを知って、アイシュを探し出し、ガウタムに会わせる決意をする。
 アイシュはまだ独身でアメリカに住んでいたが、病気の母を見舞うために一時帰国していた。学生時代の清純な面影はなく、完璧に父親を無視したりするタフな女性に様変わりしていた。
 クンダヴィはアイシュをうちに招き入れ、ガウタムに会わせる。そして自分はうちを出るのであったが、、、。

   *    *    *    *

 スーリヤ、ジョーティカ、ブーミカと役者が揃い、音楽もA・R・ラフマーンなら、それだけである程度の水準を期待してしまうが、それぞれのパフォーマンスは素晴らしかったものの、作品全体としては平均点だったと思う。

 やはり「恋愛」と「結婚」の葛藤に苦しむ男女の姿が描かれ、恋愛と夫婦愛の間で揺れ動き、最終的に「真の愛は何か」、「本当に愛しているのは誰か」という結論を見出す、という流れになっている。これは目新しいものではない。
 たぶん、この作品のユニークな点は、クンダヴィ自身が夫の昔の恋人(つまり恋敵)を夫に引き合わせる、という点かもしれないが、これはどうかなぁ?
 つまり、クンダヴィ自身が恋愛結婚の信奉者だったこと、夫との関係に時折衝突があり、動揺していたことなどが、彼女の思い切った行動の理由付けになるとも考えられるが、ちょっとリアリティーがないように思う。
 一番いけないのは、結論がどっちに転んでもいいということ。ガウタムが妻を取れば、観客は当然だと思うだろうし、恋人を取ったとしても、これら3人の性格付けからすると、そんなに不自然なことではない。それで、どっちにしても「やっぱり」ということになり、作品としての衝撃度、感動度が低くなってしまったのではないか。

 ガウタムとクンダヴィの家庭生活の様子や学生時代のシーンなど、丹念に作られていたので、これはベテランの監督による作品だと思っていたら、監督のN・クリシュナという人、実は本作がデビュー作だった。そして、【Vettaiyaadu Vilaiyaadu】(06)のガウタム・メーナン監督の助監督を務めていた人だという。そのせいか、タッチなどやはり似ているところがあった。
 ただ残念なことに、コメディー・シーンは浮いていた。古めかしいやり方で、コメディー・シーンだけは別の映画を見ているようだった。あれは、いかにタミルの喜劇王、ヴァディヴェールが熱演していたとしても、なくてもよかったと思う。タイトル通りクールにまとめてほしかった。

 A・R・ラフマーンの音楽は、画期的というわけではないが、やはりラフマーンらしい曲が並んでいた。特に、ガウタムとアイシュの恋が成就した場面で使われていた歓喜の歌「Munbe Vaa」は十分美しい。

 話は変わるが、この頃インド映画の中で、若者がビールをラッパ飲みするのをよく見かけるが、あれは最近のトレンドなのだろうか?

・満足度 : 3.0 / 5
 

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