カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Aata】 (Telugu)

<<   作成日時 : 2007/05/19 11:27   >>

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 この間、ジェネリアが出ている【Dhee】というテルグ映画が公開されたので、観に行こうと思っていたら、シネコン1館だけで1週間で終了。フロップだったのか? それにしても、そこそこ見どころもありそうな作品だったので、これはひどい仕打ちだ。
 それで、ジェネリアと言えばこの人、シッダールトを連想していたら、どんぴしゃのタイミングでこの【Aata】が公開された。

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 制作はM.S.Raju。この人は【Okkadu】(03)や【Varsham】(04)、【Nuvvostanante Nenoddantana】(05)など、大ヒット作を連発しているプロデューサーで、これもヒットの予感。

【Aata】 (2007 : Telugu)
監督 : V.N.Aditya
出演 : Siddharth, Ileana, Munna, Jayaprakash Reddy, Sunil, Brahmanandam, Sayaji Shinde, Sarath Babu
音楽 : Devi Sri Prasad
撮影 : Chota K.Naidu
制作 : M.S.Raju

《あらすじ》
 シュリークリシュナ(Siddharth)は田舎町で映写技師をしている父(Sarath Babu)の下に生まれ、生まれたときから映画を観て育ったようなもの。彼は小さい頃から映画のヒーローにあこがれ、自分もそんなスーパーヒーローになることを夢見ていた。それは成人してからもちっとも変わらず、彼は自分のことをちょっとしたヒーローだと思い込んでいた。だが、使える道具といえばビー玉とチェーンと自転車ぐらい。実際には大したことは何もできず、ぶらぶらと父の仕事を手伝う毎日だった。
 ある日シュリーは、お祭りで映画を上映するためにラージャムンドリのお寺へ赴く。そこで彼はサティヤ(Ileana)という美しい女性と出くわす。彼女は悪漢と警察に追われていた。事情もよく分からないままに、彼は彼女を救い出し、一緒にゴダワリ川を下って逃走する。サティヤはシュリーに、自分が追われている訳を説明する。
 ・・・サティヤは大学生であるが、友人たちとクラブへ踊りに行ったときに、ヴィッキー(Munna)という悪漢に絡まれる。ヴィッキーはサティヤの友達をレイプし、殺してしまう。しかし、ヴィッキーは内務大臣(Jayaprakash Reddy)の息子であったため、この事件は揉み消されてしまった。憤怒のあまり、サティヤはヴィッキーに石を投げつけたため、彼女はヴィッキーの標的となってしまった。
 ある日、サティヤの姉の結婚式があったが、そのフィアンセの父が内務大臣の秘書であったため、ヴィッキーの家族も招待されていた。サティヤを見つけたヴィッキーは、サティヤの家族に対し、自分とサティヤを婚約させないなら、この結婚式をぶち壊すと脅迫した。姉の結婚を壊したくなかったサティヤはそれを承諾し、ヴィッキーと婚約するが、機を見てヴィッキーの下から逃げ出したのであった・・・
 この事情を知ったシュリーは、思い込みのヒーローとして、行動を起こさずにはいられない。まんまと追っ手から逃れた二人は、バイクに乗ってサティヤの街へと戻る。
 しかし、シュリーがサティヤを運んだ先は彼女の家ではなく、なんとヴィッキーの家であった。しかもシュリーはヴィッキーに対して、「もしサティヤがお前に対して『アイ・ラブ・ユー』と言えばお前の勝ち、言わなかったらオレの勝ち」などと賭けを持ちかけているではないか!
 そんな経緯を見て、サティヤはシュリーに失望し、憤慨する。しかし、実はこれは、サティヤをヴィッキーから解放し、レイプ殺人事件の真相をも解明するために、思い込みのヒーローが仕組んだ壮大な作戦なのであった、、、。

   *    *    *    *

 シッダールト、絶好調!
 文句なしに楽しめる娯楽作品だ。
 ポスターの雰囲気から、夏休みの学生をターゲットにしたバリバリの恋愛映画かと思っていたら、家族みんなで楽しめるアクション・コメディーだった。
 「Aata」は、ゲームや遊び、賭けといった意味。
 思い込みのヒーローが真のヒーローになるという、夢のような話。テイストとしては、映画というより、日本のコミックやアニメに近い。特に新しい要素があるわけではなく、むしろ、いまだにそのネタを使うか!という感じが無きにしも非ずだが、しかしそれもご愛嬌、この際、面白ければ勝ちだ。

◆ パフォーマンス面
 見るたびに成長の後がうかがえるシッダールト。今回はボケとツッコミの上手さに感心した。彼はコメディー・シーンもできる俳優だが、自分がメインのときはボケに回り、スニルやブラフマナンダムのような著名なコメディアンと絡むシーンはさっとツッコミに回る。その転換が面白い。
 彼はまた【Rang De Basanti】(06)のカラン役のような雰囲気たっぷりの役柄もでき、それからすると、見かけの甘さ以上に厳しい演技哲学を持った俳優なのかもしれない。

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 ヒロイン・サティヤを演じたイリアナは、かなりの美人であるにもかかわらず、ヒット作といえば【Devadasu】(06)と【Pokiri】(06)ぐらいか。印象度は今のところスターの一歩手前ぐらいのところで留まっている。だが、まだ若干19歳。大ブレイクする日も近いと思う。(と、こんな書き方をすると、すでにいるイリアナ信者から怒られそうだが。)

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◆ 総評
 【Aata】は、特に何かを教えられるとか、考えさせられるとかいう作品ではないけれど、このクソ暑いインドの暑気にはうってつけの映画だ。間違いなく夏バテ解消、体力回復に役立つ。
 またこの作品は、映画に夢を求め、映画館に入るときにわくわくした原体験を持つ人には、気持ちよく胸をくすぐられるものがあると思う。

・満足度 : 3.5 / 5

¶参考
http://domidomipiyoman.at.webry.info/200812/article_14.html
 
 

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【Konchem Istam Konchem Kastam】
 たっぷりと血の雨に潤ったアーンドラの大地には、美しい花が咲き、甘い果実が実るのであろうか(おっ、珍しく文学的な書き出し)、近ごろのテルグ映画界ではソフトな恋愛物がトレンドの一つとなっている、とは何度も書いた。そんな流れの中から、やはりソフトな「チョコレート俳優」とも呼べる新人も登場している。  しかし、南インド映画界の「本命チョコ俳優」、「元祖・青春スター」と言えば、やはりこの人、シッダルタを忘れてはいけない! いくら寡作なシッダとはいえ、前作【Aata】(07)から待つこと1年9ヶ月... ...続きを見る
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2009/02/22 11:23

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