カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Jalsa】 (Telugu)

<<   作成日時 : 2008/04/23 23:10   >>

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 パワン・カリヤン主演、そしてヒロインが3人もいるという贅沢三昧テルグ映画。

 「目力(めぢから)」というのはインド映画のアクション系スターには欠かせない属性だが、熱く、鋭く、悪漢を睨みつけるヒーローの目というのは、すでにインドの文化財だと思う。
 目力といえば、どうしてもチランジーヴィを思い浮かべるが、DNAのなせる業か、弟君のパワン・カリヤン氏も魅力的な目の持ち主だ。
 彼の場合は、力強さに加え、キリリとした涼しさがあり、一度見たらもう一度見たくなるという、クセになる目力だ。
 【Jalsa】はパワー・スター、パワン・カリヤンのずいぶん久々の主演作ということで、AP州ではちょっとしたお祭り騒ぎになっていた模様。バンガロールでも、3週間前の封切時には、場末の映画館でさえ高額のダフ屋チケットが出回るほどだった。

【Jalsa】 (2008 : Telugu)
物語・脚本・監督 : Trivikram Srinivas
出演 : Pawan Kalyan, Ileana, Prakash Raj, Mukesh Rishi, Parvathi Melton, Kamalinee Mukharjee, Sunil, Brahmanandam, Ali, Tanikella Bharani, Dharmavarapu Subramanyam, Shivaji
音楽 : Devi Sri Prasad
撮影 : K.V. Guhan, Rasool Ellore
編集 : Sreekar Prasad
制作 : Allu Aravind

《あらすじ》
 サンジャイ・サーフ(Pawan Kalyan)は楽天的な若者だった。アル中で、就職しようともせず、大学院で4度目の修士課程を勉強していた。
 彼はクラスメートのインドゥ(Kamalinee Mukharjee)と恋仲で、結婚の申し出をするために彼女の父に会う。しかし、父のラームモハン・レッディー(Prakash Raj)は、貧乏・無職という理由でサンジャイを退け、娘を他の男と結婚させる。
 それからちょうど52週間後、サンジャイは不良どもに絡まれている二人の女性を救う。二人はバーギ(Ileana)とジョー(Parvathi Melton)で、サンジャイの大学の後輩だった。彼女たちはどちらもサンジャイに首ったけになるが、彼はバーギの方を選ぶ。バーギはうまく立ち回り、サンジャイが住んでいる部屋の2階に間借りすることに成功する。
 やがて二人の関係は進展し、結婚の申し出のため、サンジャイはバーギの父に会いに行く。すると、その父はまたもやラームモハン・レッディーだった。サンジャイは再び拒絶されることになる。
 ところで、ダモダール・レッディー(Mukesh Rishi)というラウディーがサンジャイの命を執拗に狙っていた。
 サンジャイは極貧の農家の息子で、弟は病死、両親も自殺していた。そのやり場のない憤りから、彼はナクサライト(左翼ゲリラ)の活動に身を投じていた時期があった。
 ダモダール・レッディーは、かつてサンジャイらのグループによって土地を横領されたことがあり、それに加え、息子の一人がサンジャイによって重傷を負わされ、今も昏睡状態のままだった。そうした経緯から、彼はサンジャイに対して強い恨みを抱いていたのである。
 一方、ラームモハン・レッディーはバーギの結婚相手を探していた。バーギも、サンジャイが姉のかつての恋人だったことを知るに及び、父の勧める見合いに応じることにする。
 ところが、見合いの相手というのが、実はダモダール・レッディーの息子だった。ダモダールは、サンジャイとバーギが恋仲なのを知り、二人を破滅させるために、自分の息子(Shivaji)を身元を偽って送り込んだのである。
 そうとは知らず、バーギとダモダールの息子との縁談がまとまる。
 しかし、婚約式も済んでから、娘の婚約者の正体を知ったラームモハン・レッディーは非常に困惑する。彼は警察官であったため、娘をラウディーの息子と結婚させるわけにはいかなかったのである。
 ラームモハン・レッディーはサンジャイの所に相談に行く。サンジャイは、すべては自分が上手くやるから、あなたは普通に結婚式を執り行えばいい、と言ってのける、、、。

   *    *    *    *

 パワン・カリヤンの主演も久々なら、私も久々にアクション・コメディー・ロマンス満載のメジャー路線テルグ映画を堪能できた。

 この映画の魅力はもうパワン・カリヤンに尽きる。
 アル中で、学問が好きなのか嫌いなのか、とにかく大学に10年以上も籍を置き、社会からは役立たずと思われながらも、いざというときには鉄拳が炸裂する、これがヒーローと言うものじゃありませんか!

 パワンのコメディー・センスも冴えていて、ブラフマナンダムらコメディアンとのやり取りはもちろんのこと、プラカシュ・ラージとの絡みも滑稽味あふれるものだった。
 パワン(サンジャイ)とプラカシュ(ラームモハン・レッディー)の関係は因縁深いものがあって、あらすじではサンジャイの恋人が二人ともラームモハン・レッディーの娘だったということは書いたが、それ以前にも、ラームモハン・レッディーがまだ憲兵だった頃、彼は当時ナクサライトだったサンジャイと遭遇しており、こっ酷い目に遭わされている。こうした二人の微妙な相性の悪さがサブモチーフとして作品の背後に流れており、それが本作の滑稽感の源となっていたと思う。
 (ついでに言っておくと、スニルのコメディー・シーンは主にイリアナとの絡みで、これも面白かった。)
 (写真トップ:パワン・カリヤンとイリアちゃん。ああ、こんなスチールを載せれば、結末を教えたようなものじゃないか。)

 因縁といえば、サンジャイとダモダール・レッディーの関係も因縁めいており、二人は同郷だが、土地や息子の問題を巡ってダモダールはサンジャイに3度ケチをつけられている。これが原因でサンジャイは命を狙われることになり、作品の第二の駆動力としてストーリーが展開される。
 (それにしても、ラームモハン・レッディーといいダモダール・レッディーといい、サンジャイが立ちはだかるのはどちらもレッディー姓だが、これって、AP州の何らかのコミュニティー騒動とかを反映しているのかしら?)

 このように、2本の「因縁」が柱となる作品だったが、お気付きのとおり、ストーリーとしては相当無理があり、まとまりも悪かった。回想シーンの入れ方を工夫すれば、もっと面白くなったと思う。

 さて、ヒロインたちだが、、、3人いたといっても、メインはバーギ役のイリアナだ。
 「きれいなおねえさんは、好きですか」のモデルにしたいカマリニー・ムケルジーは、今回は本当にきれいなお姉さん役だったが、いかんせん出番が少なかった。期待した分、損した気分。
 おかげで、イリアちゃんは目立っていて、こっちは納得。
 しかし、この娘の可愛らしさといったら、尋常じゃないですよねぇ。
 相変わらず演技とダンスは下手で、もう、下手、下手、下手!という感じだけど、そんなの全然気になりません、イリア嬢の場合。
 今回は、服も本も自転車も、なんでも姉のお下がりで、ボーイフレンドまでお下がりだと分かっていじけるシーンがあったが、なんともいじらしいじゃありませんか。それをまたカマリニーが「サンジャイはいい人だから、お下がりなんて考えちゃダメ」と諭すんです。名シーンですね、これは。
 本当にこんな美人姉妹がいる家庭があったとしたら、、、(以下、私の妄語省略。)
 (写真下:さりげない着こなしのイリアちゃん。しかし、こんなインド娘が10年前にいただろうか?)

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 バーギの友人、ジョー役のパールヴァティ・メルトンは、残念ながら今回は完璧にイリアの引き立て役に終わっていた。他作品での奮起を期待しよう。
 (写真下:イリアがカジュアルで行くなら、私はシックに攻めるさ、と髪をはためかせて意気込むパールヴァティ・メルトン嬢。黒のサリーとは珍しい。)

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 公開前の話題として、マヘーシュ・バブが声の出演をしているというのがあった。
 サンジャイ・サーフの友人という設定で、彼の人柄や過去を物語るナレーター役だったが、結構、良いアクセントになっていた。

 音楽はデヴィ・シュリ・プラサドだが、ダンス・シーンはあまり印象に残っていない。(もしや、イリアナのせい?)
 だが、アクションとコメディーがそれを挽回していたので、全体としては十分に楽しめる娯楽作品だったと思う。

・満足度 : 3.5 / 5
 

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