カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Venkatadri Express】 (Telugu)

<<   作成日時 : 2013/12/10 22:59   >>

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 この週末は決定的な話題作はなかったものの、観たい映画がたくさんあった。まずはヒンディー映画の【R... Rajkumar】。監督のプラブデーヴァというよりも、先日急逝したテルグ俳優のシュリーハリと、アイテム出演しているカンナダ女優のラーギニさん目当て。次にマラヤーラム映画の【Punyalan Agarbattis】。実はそれほど観たいわけではないが、日本で1回上映が行われるということだったので、観ないと仲間外れにされるかなと。そして、カンナダ映画の異色作【Dyavre】と【Adwaitha】。さらに、タミル映画の【Kalyana Samayal Saadham】もテルグ映画の【Prema Ishq Kaadhal】も面白そうだった。

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 しかし、迷った末に選んだのは、先週の積み残しとなったテルグ映画の【Venkatadri Express】。
 監督はメールラパーカ・ガーンディーという人で、新人らしい。
 主演はちょっと注目中のサンディープ・キシャンくん。ヒロインはラクル・プリート・シンというお方。
 この陣容を見る限り、テルグ映画の標準からしてショボそうだが、フレッシュさに期待したい。

【Venkatadri Express】 (2013 : Telugu)
物語・脚本・台詞・監督 : Merlapaka Gandhi
出演 : Sundeep Kishan, Rakul Preet Singh, Nagineedu, Brahmaji, Sapthagiri, Thagubothu Ramesh, M.S. Narayana, Jayaprakash Reddy, Prithviraj, Praveen, Narsing Yadav, その他
音楽 : Ramana Gogula
撮影 : Chota K. Naidu
編集 : Gowtham Raju
制作 : Gemini Kiran

題名の意味 : ウェンカタドリ急行
映倫認証 : U
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : コメディー
公 開 日 : 11月29日(金)
上映時間 : 2時間7分

◆ あらすじ
 サンディープ(Sundeep Kishan)は困った人を助けるのが好きな好青年だったが、その行動がしばしば誤解を生むこともあった。父のラーム・ムールティ(Nagineedu)は厳格な人物で、家族に対し、過ちを100回犯したら家族の縁を切り、家から追い出すという規則を定めていた。現にサンディープの叔父スブラーマニヤム(Prithviraj)はその規則の犠牲者となっていた。サンディープも過失の回数が99回に達し、あと1回で退場処分というところまで来ていた。
 サンディープには結婚の決まっている兄のブラフマージー(Brahmaji)がいたが、いよいよ彼の結婚の時となり、家族一同はウェンカタドリ急行に乗って、花嫁の町ティルパティへ向かうことになる。ところが、カーチグーダ駅で列車の乗る時に、サンディープの母シーターはマンガラスートラを自宅に忘れて来たことに気付く。サンディープは急いでオートに乗り、マンガラスートラを取って来るが、この時のどたばたで、彼は同じ列車でティルパティに向かおうとしていたプラールタナ(Rakul Preet Singh)という女性と知り合う。
 翌朝、ウェンカタドリ急行はティルパティ駅に到着し、サンディープは家族と共に何事もなかったかのように下車し、結婚式場へ向かう車に乗り込む。しかし、車の中で兄ブラフマージーは、サンディープのシャツが血だらけになっているのに気付く。実は、サンディープは昨夜の列車に乗り遅れ、家族とは別個にとんでもない珍道中を繰り広げていたのである、、、。

・その他の登場人物 : ダスタギリ(Sapthagiri),アウディー(Thagubothu Ramesh),バードラ(M.S. Narayana)

◆ アナリシス
・一体、サンディープの身に何が起こっていたのか? サンディープはいつ、どこで、どうやってウェンカタドリ急行に乗ることができたのか? 果たしてサンディープは100回目の間違いを犯したのか? 兄ブラフマージーは無事に結婚できたのか? は映画本編を観てのお楽しみ! ポテトチップスでも食べながら、さらりとご鑑賞ください。

・かなり楽しく鑑賞できたが、出来としては傑作というわけではない。クライマックスが緩い。サンディープの厳格な父(ナーギニードゥ演じる)があっさり「説得」されてくれたおかげで、インド映画的なヘビーなセンチメントが感じにくかった。サンディープの性格付けも、とことん善いヤツなのか、割と普通の青年なのか、ちょっと曖昧だった。(とことんバカ男で攻めてほしかったが。)

・ラニングタイムも2時間7分と短め(マルチプレックスサイズとでも言おうか)で、アクションも軽め。本作から大きな感動や満足感は期待できない。

・それでも本作をお勧めしたいのは、その「軽い感じ」がかえって新鮮に感じられたからだ。「テルグ映画にしては」というところが多く、【Swamy Ra Ra】(13)ほどではないにせよ、新しいタイプのテルグ娯楽映画のテイストを感じた。

・まず、鉄道をモチーフとしたコメディーということで、インドの急行列車と同じぐらいのモデレートなテンポが心地よかった。

・サンディープが列車に乗れるかどうか、というメインプロットだけでなく、兄ブラフマージーの結婚というプロットが裏にあり、ストーリーが単純になるのを防いでいる。

・サンディープの珍道中のお供として、美人でありながら能書きの多いプラールタナ(Rakul Preet Singh)、酔っ払いの運転手アウディー(Thagubothu Ramesh)、スリル好きの老運転手バードラ(M.S. Narayana)の3枚を配し、しかも、列車の中にいるダスタギリ(Sapthagiri)というキャラクターと列車を追いかけるサンディープが携帯電話でやり取りをするという、ちょっと手の込んだ脚本にしている。

・「ウェンカタドリ急行(Venkatadri Express)」というのは架空の列車だと思っていたら、実在するものだった。インドの「Southern Railway」のサイトで調べてみたら、列車番号が「12797」、ハイダラーバードのカーチグーダ駅を20時5分に出発し、ティルパティ駅に翌朝7時30分着、終着駅はチットゥールというものだった。もちろん、インドの列車のことなので、この時刻のとおりに運行することは稀。本作でも「遅れ」が効果的に使われていた。

・親切すぎるWikipedia掲載(12月10日現在)のあらすじによると、サンディープたちが通過した地点(駅)は以下のとおり。
 Kacheguda ⇒ Shadnagar ⇒ Jadcherla ⇒ Kurnool ⇒ Dhone Junction ⇒ Kadapa ⇒ Tirupati
 テランガーナからラーヤラシーマに入ると、人の様子が変って見えたのは、気のせい?

◆ パフォーマンス面
・注目していたサンディープ・キシャンについては、私の期待に届いたとは言えない。せっかくの長身と四肢の長さなのだから、プラバースぐらいのエネルギーとあくの強さは出してくれないと。まだちょっと大人しい。しかし、及第点のパフォーマンスだと言ってもいいだろう。

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 【Gundello Godari】(13)の鑑賞記でも書いておいたが、テルグ映画界も近ごろあまり良い新人が出ておらず、このサンディープくんはまだましなほうだ。ラブコメからアクション・ヒーロー、ネガティブロールまで、いろいろな役柄ができそうなのが強みだと思う。けっこう男前だが、アップで見たら「ぷっ」と吹いてしまうのは私だけ?

・プラールタナ役のラクル・プリート・シンは、どこかで見た顔だと思ったら、カンナダ映画の【Gilli】(09)に出ていた女優だった。あの頃はまだ10代のはずで、清楚な娘さんといった感じだったが、本作ではすっかり大人になっていた。北インド出身のようだが、体脂肪率からすると、南インド映画向きだろう。本作でのパフォーマンスは、何てことはなかったが、快活に演じている点は良かった。テルグ語は母語ではないはずなのに、アフレコの声優のテルグ語とぴったりリップシンクしている点も評価できる。

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・バカなヒーローの兄、ブラフマージー役のブラフマージーは、演技的に見せ場はなかったが、ストーリー上、重要な役回り。

                      《 ブラフマージーの物語 》
                結婚が決まり、家族の祝福を受けるブラフマージー。
                出だしは上々。

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               結婚式に臨むため、鉄道駅に来たブラフマージー。もうウキウキ状態。
               と、ここまでは順風満帆。

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                ところが、ラーヤラシーマに入るや否や、怪しい雲行きに!

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                結局、花嫁は現れなかったのであった、、、。(しょぼ〜ん)

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・コメディアンは3枚。酔いどれのターグボートゥ・ラメーシュは相変わらずの酔いどれ役(運転手なのだが)。超ベテランのM・S・ナーラーヤナも奇怪な運転手の役で、笑える。もう1人はダスタギリ役のサプタギリという人で、初めて見た顔。テルグのコメディー陣も世代交代が進んでいるようだ。
 (写真下:出番の長かったターグボートゥ氏。ナーギニードゥと。)

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◆ テクニカル面・その他
・音楽はラマナ・ゴーグラの担当。音楽シーンは2つか3つしかなかったが、聴くに/見るに堪えるものだった。この人はトリウッドでもそれほどビッグネームではないようだが、カンナダ映画の【Ko Ko】(12)も担当していたおかげで、名前だけは覚えていた。

・本作には携帯電話でやり取りするシーンが多かった。私はあまり気付かなかったが、その着メロにテルグ映画やヒンディー映画のヒットソングがいろいろ使われていたらしい。着メロも衣装やアクセサリーと同様、無視できない小道具ってわけね。

◆ 満足度 : ★★★☆☆
◆ 必見度 : ★★★★☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 12月7日(土),公開第2週目
・映画館 : Movieland,16:30のショー
・満席率 : 8割
 

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