カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Mirchi Mandakki Kadak Chai】 (Kannada)

<<   作成日時 : 2015/01/28 20:52   >>

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 この週末はマラヤーラム映画の【Mariyam Mukku】か【Picket 43】を観たかったが、どうも時間と場所が私の都合に合わず、断念した。代わりに観たのがこのカンナダ映画【Mirchi Mandakki Kadak Chai】。全く話題になっていなかったが、トレイラーを観たら面白そうだったので、これにした。
 監督はサンジョーターという女性で、新人。以前はIT関係の仕事をしていたようだ。
 題名の「Mirchi Mandakki Kadak Chai」は飲食物の名前で、「ミルチ」はチリ(映画中ではチリの天ぷら「ミルチバッジ」を指していた)、「マンダッキ」はいわゆる米のポン菓子、「カダク・チャーイ」はストロング・ミルクティーのこと。

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【Mirchi Mandakki Kadak Chai】 (2015 : Kannada)
物語・脚本・台詞・監督 : Sanjotha
出演 : Badekilla Pradeep, Sachin, Namratha, Nimisha, Vishal Nair, Apoorva, その他
音楽 : Harikavya
撮影 : Ratheesh
制作 : Tanu Talkies

題名の意味 : ミルチ、マンダッキ、カダク・チャーイ
映倫認証 : U
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : ドラマ
公 開 日 : 1月23日(金)
上映時間 : 2時間13分

《 あらすじ 》
 「ミルチ」ことミトゥン(Badekilla Pradeep)と、「マンダッキ」ことマノージ(Sachin)と、「カダク・チャーイ」ことカピラ(Namratha)は大学時代からの親友で、同じソフトウェア会社で働いていた。ミトゥンはお調子者の行動派で、マノージは冷静な良心派、カピラは女性ながら三人の中では最も活発で、バイクに跨り、アウトドアライフを楽しんでいた。
 ミトゥンの提案で三人は自分たちの会社を始めようとする。しかし、土地を確保する段階で躓き、計画はご破算。これを機に三人は仲違いし、離れ離れになる。
 三人はそれぞれ好きな異性ができる。ミトゥンはたまたま出会ったラーディカー(Nimisha)、マノージは隣家に引っ越して来たサロージャ(Apoorva)、カピラはお見合いの相手のムッドゥクリシュナ(Vishal Nair)。
 バレンタインデーに、三人はそれぞれ気合いを入れて相手にプロポーズするつもりでいた。ところが、ラーディカーはミトゥンの浮ついた性格を疑い、他のボーイフレンドと交際を始める。そしてミトゥンには自分に対する愛情を表現してみろと要求する。しかし彼はそれが上手くできなかった。マノージは、サロージャが隣家の主人ケーシャヴァ・レッディの娘だと思っていたが、実は妻だと分かり、愕然とする。カピラもムッドゥクリシュナから一方的に交際を断るメールを受け取り、絶望する。
 失恋という共通体験を通して、三人は再び行動を共にするようになり、それぞれの恋が成就するように協力し合うことにする。彼らは親のように慕うヴィールとシャーンティ夫妻の経営するダーバーに集まり、作戦を練る。
 まず、カピラとムッドゥクリシュナのケースだが、実はムッドゥクリシュナは今もカピラを愛していた。しかし、母からカピラが脳腫瘍を患っていると聞かされ、結婚を諦めたのであった。だが、カピラの体は正常だった。誤解が解けた二人は結婚することにする。
 次に、マノージとサロージャのケースだが、ある日、マノージとカピラはサロージャが怪我をして自宅で倒れているのを発見し、病院に運ぶ。事情を聞くと、サロージャは両親の問題で無理やりケーシャヴァ・レッディと結婚させられ、継続的に家庭内暴力を受けていたことが分かる。そこで第三者の仲介でケーシャヴァ・レッディとサロージャを離婚させ、彼女はマノージと再婚することに決まる。
 そして最後に、カピラとムッドゥクリシュナの結婚式の会場で、ミトゥンはラーディカーに対する思いのたけを歌に託して歌い、彼女の気持ちを勝ち取ることに成功する。

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★★☆
◎ 物 語 : ★★☆☆☆
◎ 脚 本 : ★★☆☆☆
・私が観た映画館の隣のスクリーンではヒンディー映画の【pk】をやっていて、映画館のオヤジはしきりにそちらを勧め、「このカンナダ映画は糞や」とか言うので、観に来たことを後悔しかけたが、観てみると、なかなか面白かった。(「糞」はあんまりやで、オッチャン。)

・「ミルチ(バッジ)」、「マンダッキ」、「カダク・チャーイ」は映画中ではミトゥン、マノージ、カピラのそれぞれに付けられたニックネームだった。これらは小腹がすいたときによく食される軽食の取り合わせなので、これでこの三人が相性の良い親友だということが分かる。やはりその辺のソフトウェア会社にいそうな普通の若者たちで、彼らの恋バナをラブコメ風にまとめたものだが、作品の意図は生真面目なものだった。三組のエピソードが今のインドの若い子たちが直面しそうな出来事で、興味深い。

・まず、カピラとムッドゥクリシュナのエピソードは、流行り?の「見合い恋愛結婚」の話になっている。これは親が決めた相手を即承諾→結婚ということではなく、見合いをして、嫌じゃなかったらしばらく交際し、好きになったら結婚するというもの。「ムッドゥクリシュナ」というどこかマザコンを匂わせる名前を聞いて「げ〜」となっていた活発なカピラが、「もうムッドゥ以外には考えられないわ」となるところが面白い。また、交際の過程で親が密かに介入し、子の交際/結婚を妨害してしまうという問題も盛り込まれていたが、実際にこうしたことがよくあるのだろう。

・マノージとサロージャのエピソードでは「強制結婚」の問題が扱われている。サロージャは見合い結婚どころか、親の借金のかたに無理やり結婚させられたようなもので、結婚生活に愛情などなく、夫からコンスタントに暴力も受ける。これが理想的な結婚生活の姿であるはずがなく、第三者が告発して、サロージャを解放する。(実際には裁判などで揉めるはずだが、映画ではその部分を全く見せていなかった。)

・最後に、ミトゥンとラーディカーのエピソードは、今の若い子たちが伝統的な見合い婚じゃなく、恋愛結婚を望むなら、当然クリアしなければならない「宿題」が示されている。それは「本当に好きだという気持ちが表現できること」だった。ミトゥンはラーディカーに「どうして私が好きなの、私のどこが好きなの、本当に私が好きなの、他の娘じゃだめなの?」と問われ、答えられない。しかし、彼もいくつかの体験を経て、自分のシリアスな気持ちを歌に表すことができるようになり、ラーディカーに受け入れられる。

・内容的には良いのだが、アイデアを映画の形にするのがやっという次元なので、新人監督のサンジョーターには宿題が多い。しかし、センスは良さそう。本作が【Simpallag Ond Love Story】(13)みたいに当たれば、次もあるが、興行的にはかなり苦しいかな。

◎ 配 役
・キャストはすべて知らない人だった。予算的にスターが使えないのはもっともだが、内容からすると、これぐらい素人顔が並ぶほうがリアリティーがある。プロタゴニストの三人組はまずまず目障りじゃないぐらいの芝居はしていた。
 (写真下:左よりミトゥン役のプラディープ、カピラ役のナムラター、マノージ役のサチン。)

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 (写真下:左よりラーディカー役のニミシャー、サロージャ役のアプールヴァ、ムッドゥクリシュナ役のヴィシャール・ナーイル。すべて本作のスチルではありません。)

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◎ 音 楽 : ★★★☆☆
◎ ダンス : ★★☆☆☆
・音楽は割と良い。音楽シーンは予算に応じたシンプルな作りだが、楽しく作られている。

◎ その他(覚書)
・映画開始前の禁煙広告は通常どおりあったが、物語中の喫煙・飲酒シーンには一切字幕が出なかった。

◆ 完成度 : ★★☆☆☆
◆ 満足度 : ★★★☆☆
◆ 必見度 : ★★☆☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 1月26日(月),公開第1週目
・映画館 : Tribhuvan,10:30のショー
・満席率 : 1割以下
・場内沸き度 : (観客が15人ぐらいだったし、沸く余地なし。)
 

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