カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Massu Engira Masilamani】 (Tamil)

<<   作成日時 : 2015/06/04 21:20   >>

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 デビュー作の【Chennai 600028】(07)から【Saroja】(08)、【Goa】(10)までは「わ゙か者」映画の作り手として冴えを見せていたウェンカト・プラブ監督だが、スターを起用した【Mankatha】(11)と【Biriyani】(13)は、つまらないというわけではなかったが、どこか締まりのない作品になってしまい、軽い失望を味わった。彼の6作目となる本作は、またも人気スター(スーリヤ)が起用されているということで、嫌な予感がしなくもない。ただ、コミック・ホラーという謳い文句には惹かれたし、トレイラーからもやる気が感じられたので、期待して観に行った。

【Massu Engira Masilamani】 (2015 : Tamil)
脚本・監督 : Venkat Prabhu
出演 : Suriya, Nayantara, Pranitha, Premgi Amaren, Parthiban, Riyaz Khan, Samuthirakani, Sharath Lohitashwa, Subbu Panchu, Jayaprakash, Brahmanandam, Vidyullekha Raman, Aravind Akash, Karunas, Sriman, Manobala, Rajendran, Jai(特別出演), Vijay Vasanth(特別出演), Vaibhav Reddy(特別出演), Sangeetha(特別出演), その他
音楽 : Yuvan Shankar Raja
撮影 : R.D. Rajasekhar
編集 : Praveen K.L.
制作 : K.E. Gnanavel Raja

題名の意味 : マースこと、マーシラーマニ
映倫認証 : U
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : ソシオ・ファンタジー
公 開 日 : 5月29日(金)
上映時間 : 2時間33分

《 あらすじ 》
 マースこと、マーシラーマニ(Suriya)は詐欺師で、ジェットリー(Premgi Amaren)という無二の相棒がいた。また、彼は看護師のマーリニー(Nayantara)に惚れていた。
 ある日、マースとジェットリーはかつて罠にはめた悪漢に捕えられるが、何とか逃げる。しかし逃走過程で事故に遭い、入院する。意識を取り戻したマースは病院を抜け出すが、驚いたことに、事故の衝撃でか、自分に幽霊の姿が見え、言葉が交わせるという特殊能力が備わっているのに気付く。マースの周りにぞろぞろと幽霊が集まって来る。マースはこの亡者たちを詐欺に利用し、ひと儲けする。
 そうこうしてるうちに、マースは自分とそっくりな幽霊に出会うことになる。その幽霊はシャクティ(Suriya)という名で、生前はカナダで警官をしていた男だった。シャクティはマースに対し、あることをするように指図する、、。

・その他の登場人物 : アヌラーダ(Pranitha),カマル(Riyaz Khan),アントニー(Sharath Lohitashwa),RK(Samuthirakani),警官ヴィクラム(Parthiban)

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★★☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★★☆☆
・私的にはけっこう面白いと思ったが、月曜日に出社したら、タミル人一同からボロクソなコメントを聞かされ、がっくり来た。外したかな? いや、そんなことはない。庶民は支持するはずだ。

・ただ、本作も【Mankatha】、【Biriyani】と同じく、締まりのない作品であることには違いない。本作を見てもカタルシスは感じないし、奇想天外なイメージで唖然とするわけではない。

・それでも、この生ぬるい感覚がウェンカト・プラブ監督の持ち味なのだと思わないこともない。確か【Goa】には「ウェンカト・プラブのホリデー」というタグが付いていたと思うが、彼の最近作には多かれ少なかれホリデー感覚がある。ホリデーにそこそこの料理とそこそこの設備を提供するリゾートホテルに泊まり、風呂上りにビールを飲むときに平和を感じるような、中流庶民層の娯楽感覚を私は感じたりするのだが。

・これまでも「脱力・スポ魂」、「脱力・サスペンス」、「脱力・スリラー」といった作品を撮ってきたウェンカト・プラブ監督だが、今回は「脱力・ホラー」と来たか! と行きたかったが、本作をホラー作品と見るのには無理があるだろう。いや、確かに幽霊はたくさん出て来るのだが、根本的に力点の置きどころが違うようで、ホラー映画らしい緊張感はなかった(なので、上のジャンル分けではソシオ・ファンタジーにしておいた)。ただ、「ゴーストバスター」の映画は珍しくないが、本作のような「亡者の成仏請負人」というアイデアは面白いと思った。

・というわけで、コメディー・ホラーという点では【Muni】シリーズや【Yaamirukka Bayamey】(14)に遠く及ばないが、それでも私が本作を面白いと感じたのは、これが10年、20年前のタミル映画の香りを漂わせているからだ。特にセンチメンタルなところがそうで、「お父ちゃんやったんか、お前!」みたいな展開もそう。要は、本作は「普通のタミル映画」なのだ。(しかし、「普通のタミル映画」というのは、近ごろではかえって新鮮。)

・ウェンカト・プラブ監督といえば、いろいろな映画からの引用をあちこちに散りばめるので有名だが、本作もそうだった。こちらのレビューに関連作品の名前が挙げられている。最も目立つ引用は【Engaeyum Eppothum】(11)からで、まさかカディレーサン(Jai)の後日談が見られるとは思わなかった。

◎ 配 役 : ★★★☆☆
◎ 演 技
・スーリヤ(マース&シャクティ役) ★★★☆☆
 詐欺師とイケメン幽霊の二役を楽しそうに演じている。【Singam】(10)の血管が切れそうなスーリヤに痛々しいものを感じる私としては、こういうホリデー感覚のスーリヤを見るとホッとする。ところで、幽霊シャクティのほうはスリランカ・タミルという設定だったようだが、それはどういう理由から?
 (写真下:相棒ジェットリー役のプレームジーと。)

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・プレームジー(役) ★★★☆☆
 ウェンカト・プラブ作品の楽しみの一つに、プレームジーがどんなキャラで登場するかというのがあるが、本作は過去作ほどキャラは立っていなかった。ちょっと残念。(まぁ、幽霊というだけでも十分普通じゃないのだが。)

・ヒロインは2人いたが、マーリニー役のナヤンターラーもアヌラーダ役のプラニータも可愛そうな扱いだった。(ただ、ナヤンさんはウェンカト・プラブ監督のファンで、【Goa】でもわざわざカメオ出演を買って出ていたほどなので、本作も友情出演みたいなつもりなのかもしれない。)

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・強面は何人かいたが、カンナダ俳優のシャラト・ローヒターシュワが出ていたのは意外だった。ツラ構えが一番良かったのは腐敗警官ヴィクラム役のパールティバンだった。

・個人的には、アラヴィンド・アーカーシュが屁みたいな役だったが残念。

◎ 音 楽 : ★★☆☆☆
◎ BGM : ★★☆☆☆
◎ ダンス : ★★★☆☆
・近ごろどうも影の薄いユワンくんだが、歌もBGMもイマイチだった。

◎ アクション : ★★☆☆☆
◎ 美 術 : ★★★☆☆
◎ 衣 装 : ★★★☆☆
◎ 撮 影 : ★★★☆☆
◎ 特殊効果 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★★☆☆
・アクションは全く冴えていなかった。

・CGもイマイチと見ていいだろう。

◎ その他(覚書)
・エンドロールのNG集で、ナヤンさんのオバハンくさい「がはは」という地の笑い声が聞けたのが収穫だった。

◆ 完成度 : ★★★☆☆
◆ 満足度 : ★★★☆☆
◆ 必見度 : ★★★☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 5月31日(日),公開第1週目
・映画館 : Gopalan Cinemas (RR Nagar),10:15のショー
・満席率 : 4割
・場内沸き度 : ★★★☆☆ (プレームジーの出と、イケメン幽霊スーリヤの出で沸いた。)

 

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 帰って来た、、、帰って来たんだ!  いや、帰って来なくてよかったかも、、、あの「わ゙か者」たち! ...続きを見る
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