カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Size Zero】 (Telugu)

<<   作成日時 : 2015/12/03 21:26   >>

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 今年は【Yennai Arindhaal...】、【Baahubali】、【Rudhramadevi】とヒット作が続き、当たり年だったアヌシュカ・シェッティだが、さらにもう1本、注目作がやって来た。なにせアヌシュカがたっぷり脂肪を貯め込んだ肥満娘をやるということで、早くから話題を呼んでいた。私的にも観たい度「最高」だった。もっとも、監督が【Anaganaga O Dheerudu】(11)のプラカーシュ・コーウェラムーディというのは不安材料だったが、、。
 題名の「Size Zero」というのは、アメリカの婦人服サイズのうち、最も痩身者向けのサイズのことを言うらしいが、インドでは単に皮下脂肪を落としたスリムボディーのことを指すようである。(7,8前にカリーナー・カプールと共にこの言葉が流行したように記憶している。)

【Size Zero】 (2015 : Telugu)
物語・脚本 : Kanika Dhillon
監督 : Prakash Kovelamudi
出演 : Anushka Shetty, Arya, Prakash Raj, Urvashi, Sonal Chauhan, Pavani Gangireddy, Gollapudi Maruti Rao, Bharath Reddy, Adivi Sesh, Brahmanandam, Ali, Posani Krishna Murali, Hema, Tanikella Bharani, Rao Ramesh
音楽 : M.M. Keeravani
撮影 : Nirav Shah
編集 : Prawin Pudi
制作 : Prasad V. Potluri

題名の意味 : サイズ・ゼロ
映倫認証 : U/A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : コメディー/ロマンス
公 開 日 : 11月27日(金)
上映時間 : 2時間11分

《 あらすじ 》
 スイーティ(サウンダリヤ:Anushka Shetty)は子供のころよく父(Rao Ramesh)と駅に出かけ、そこにある体重計で体重を測っていた。それは自分の体重を知ることよりも、体重が記された紙片の裏に書かれた占いを見るのが楽しみだったからである。そんな父とも死別し、今は母(Urvashi)、祖父(Gollapudi Maruti Rao)との三人暮らし。スイーティは体重が92キロのデブだったが、一向に気にしていなかった。それというのも、彼女は占いの一つ「幸福は美をもたらす」を信じていたが、彼女にとっての幸福とは食べることだったからである。だが、母にしてみればたまらない。スイーティの結婚相手がなかなか決まらないからである。
 スイーティの何度目かのお見合いの相手は、NRIでドキュメンタリー映画作家のアビ(Arya)だった。彼は「クリーン・インディア・ミッション」を題材としたドキュメンタリーを撮るためにインドへ来ていた。スイーティはアビに一目惚れする。しかし、アビの協力者にシムラン(Sonal Chauhan)というNGO活動家がおり、どうも二人は恋仲のようだった。しかもシムランはサイズ・ゼロのボディーの持ち主。傷ついたスイーティは一念発起して、かねてより母が勧めていた「サイズ・ゼロ・クリニック」に入会して、ダイエットすることにする。
 サイズ・ゼロ・クリニックはサティヤーナンド(Prakash Raj)という男が経営する話題の施設だったが、どうも怪しかった。ここにはスイーティの友達ジョーティ(Pavani Gangireddy)もいたが、彼女は施設で飲まされていたダイエット・ドリンクが原因で、腎臓が侵され、入院してしまう。医師の話では、どうも違法な薬剤が使用されていたようである。スイーティはアビと相談し、サティヤーナンドとクリニックを糾弾する活動を始める。また、生死をさまようジョーティの手術費を作るためにキャンペーンも企画するが、これにはPVPスポーツのオーナー、シェーカル(Adivi Sesh)がスポンサーとなることを約束する、、。

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★★☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★☆☆☆
・やはり不安視していたことが現実となったようだ。監督のプラカーシュ・コーウェラムーディという人は、【Anaganaga O Dheerudu】でもそうだったが、ビジュアル先行というか、絵的には素敵なのに、ストーリー的には感動できる作品を撮るセンスが欠けているようだ(ストーリーと脚本は妻のKanika Dhillonが書いているようだが)。本作も、タネや仕掛けは面白く、良い映画になるはずだったのに、それらがいちいち不発だった。

・本作が言わんとしていることは2点。1点は「サイズ・ゼロが美か、デブは醜か」ということで、もう1点は「肥満は醜」という弱みにつけ込むいんちきダイエット業者への批判ということ。この2軸で物語を組んでいるが、どっちつかずになっているように思った。

・1点目では、デブを主役にした作品には【Vinayakudu】(08)やマラヤーラム映画の【Da Thadiya】(12)があるが、本作ではいよいよ女性を主役に持って来た。この点は評価できる。ただ、肥満は醜ではなくて、「Big is beautiful」と言うのは結構なことだが、その根拠というのが結局は伝統的なインド女性美(ヒンドゥー教の女神のイメージ)に寄り掛かっているだけのようだった。

・しかも、デブのスイーティ(Anushka Shetty)は醜くないと言うためには、アビ(Arya)がどうしてサイズ・ゼロのシムラン(Sonal Chauhan)じゃなくスイーティを選んだのかという、ロマンス展開が鍵になって来るはずなのに、これが陳腐なものだった。ここで感動できないのは痛い。

・2点目のいんちきダイエット業者の糾弾という面は、お伽話っぽくなってしまっているが、アイデアは面白かった。個人的にはこちらをもっと充実させるべきだったと思う。(しかし、逆にスイーティとアビのロマンス展開のほうを工夫するという行き方も可能だろう。)

・重要なモチーフとなっているのが「駅の体重計」だった。これはインドを訪れた方ならお馴染みかと思うが、駅等に置いてある有料の体重測定器で(写真下)、私は知らなかったが、この映画によると、体重が印字されたカードの裏側に占いや格言が書かれているらしい。

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・この体重計占いと、もう一つ、スイーティの働く中華レストランで客に配っているフォーチュン・クッキーも重要な役割を果たしている。これは、ややわざとらしいが、良かったと思う。

・アビは「クリーン・インディア・ミッション(Swachh Bharat Abhiyan)」に関するドキュメンタリーを撮るという名目で、スラムで撮影を行っていた。ここに何か風刺があるようだったが、意図がよく分からなかった。

◎ 配 役 : ★★★★☆
◎ 演 技
・アヌシュカ・シェッティ(スイーティ役) ★★★★☆
 いる、確かにこういうチャーミング・デブはインドにいる、と私を納得させるパフォーマンスだった。知らない人が見たら、この女優は本当にこういう体型だと思うだろう。肥満者にスイーツは相関関係がありそうだが、どうして眼鏡かは分からない。やっぱり肥満と眼鏡はブスの条件?

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・アーリヤ(アビ役) ★★★☆☆
 サイズ・ゼロよりデブを選ぶという、実に気の好い男の役にアーリヤはぴったりだった。しかし、たぶん彼のキャリア上、最も演技が簡単な役だったに違いない。セルフダビングだったかもしれない。

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・ソーナール・チャウハーン(シムラン役) ★★☆☆☆
 確かにミスコン系、モデル系のスリム美女だが、女優として見ると、面白みが全然ない顔。はい、さようなら。

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・脇役陣では、スイーティの母親役のウールワシさんと祖父役のGollapudi Maruti Raoが良い。弟役のバーラトは「変形マーダヴァン」な顔が笑えるなぁ。ネガティブロールのプラカーシュ・ラージは月並み。アディヴィ・セーシュは今回もお約束的に情けない役だった。

・スイーティの友達で、重要な役回りだったジョーティを演じたのはPavani Gangireddyという人。彼女は【Malli Malli Idi Rani Roju】(15)でもヒロインの友達役で出ており、役名も同じ「ジョーティ」だった。

・ナーガールジュナ、ジーヴァー、ボビー・シンハー、タマンナー、ラーナー・ダッグバーティ、ラクシュミ・マンチュなど、豪華な顔ぶれがカメオ出演していた。(ハンシカーとシュリー・ディヴィヤも出ていたらしいが、気付かなかった。)

◎ 音 楽 : ★★★★☆
◎ BGM : ★★★★☆
◎ ダンス : ★★★☆☆
・太っちょアヌシュカの迫力ダンスが見られた。これは見もの。

◎ 美 術 : ★★★☆☆
◎ 衣 装 : ★★★★☆
◎ 撮 影 : ★★★★☆
◎ 特殊効果 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★☆☆☆

◎ その他(覚書)
・本作はテルグ語/タミル語のバイリンガル作品だが、映倫の認証はなぜかテルグ語版が「U/A」、タミルは「U」となっている。

◆ 完成度 : ★★★☆☆
◆ 満足度 : ★★☆☆☆
◆ 必見度 : ★★☆☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 11月28日(土),公開第1週目
・映画館 : Gopalan Cinemas (RR Nagar),16:45のショー
・満席率 : 満席
・場内沸き度 : ★★★☆☆

 

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