カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Soggade Chinni Nayana】 (Telugu)

<<   作成日時 : 2016/01/21 21:41   >>

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 この週末(サンクラーンティの祝日)はテルグとタミルに観るべき映画がいくつかぶつかってしまい、困った。まずテルグの【Nannaku Prematho】を観たので、次はタミルの【Kathakali】か【Rajini Murugan】にしようかとも思ったが、次の週末にクアラルンプールへ行く予定なので、タミル映画はそれまで温存。というわけで、ナグさん主演のテルグ映画【Soggade Chinni Nayana】にした。
 監督はカリヤーン・クリシュナという新人だが、制作もスタッフも【Manam】(14)とほぼ同じ。ということは、どんな作品か大体読める?
 私的に観るべき理由というのは、ヒロインがラーワンニャだということ。ヒット作【Bhale Bhale Magadivoy】(15)の記憶も新しい中、本作で人気アイドルの座をつかみたいところだ。
 題名の「Soggade Chinni Nayana」は言葉的には「ハンサムな小さいお父さん」という意味だが、「Chinni Nayana」は親が息子を呼ぶときに使う言葉らしい。

【Soggade Chinni Nayana】 (2016 : Telugu)
物語 : Ram Mohan P
脚本 : Satyanand
監督 : Kalyan Krishna
出演 : Nagarjuna, Ramya Krishna, Lavanya Tripathi, Nasser, Sampath Raj, Brahmanandam, Posani Krishna Murali, Nagendra Babu, Chalapathi Rao, Brahmaji, Vennela Kishore, Jhansi, Saptagiri, Hamsa Nandini, Anasuya Bharadwaj, Diksha Panth, Anushka Shetty(特別出演), その他
音楽 : Anoop Rubens
撮影 : P.S. Vinod, Siddhardh Ramaswami
編集 : Prawin Pudi
制作 : Nagarjuna Akkineni

題名の意味 : ハンサムな息子よ
映倫認証 : U/A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : ソシオ・ファンタジー
公 開 日 : 1月15日(金)
上映時間 : 2時間25分

《 あらすじ 》
 アメリカ在住の医師ラーム・モーハン(Nagarjuna)は妻のシータ(Lavanya Tripathi)を伴い、AP州の村の実家に帰省する。しかし、これは単なる休暇帰省ではなかった。シータがラームとの離婚を望んだため、ラームの母と相談するためであった。シータの言い分は、ラームが仕事にばかり集中し、ちっとも自分をかまってくれず、愛などないように見える、ということであった。シータの申し出を聞いたラームの母サティヤ(サティヤバーマ:Ramya Krishna)は落胆する。サティヤは部屋に閉じこもり、30年前にラームを身籠っているときに事故死した夫バンガールラージュの肖像画にその嘆きをぶつける。すると、驚いたことに、その声が冥界のヤマ・ダルマラージャ(Nagendra Babu)にまで届いてしまう。ヤマは冥途でも美女と戯れているバンガールラージュを呼び出し、家族の問題を片付けるために下界に降りるよう命令する。ただし、下界に滞在できる期間は次のマハー・シヴァラートリーまでであった。
 突然目の前に復活したバンガールラージュ(Nagarjuna)を見て、サティヤは驚く。バンガールラージュも初めて自分の息子ラームを見、感涙する。バンガールラージュとサティヤは期せず中断されてしまった夫婦の生活を楽しむ。バンガールラージュはラームとシータの問題を知り、二人を仲直りさせるために、霊的存在である特性を活かして、あれこれと動き出す。ところがその過程で、バンガールラージュは自分の死が事故死ではなく、殺人であったことを知る、、。

・その他の登場人物 : バンガールラージュのおじ(Nasser),バンガールラージュのいとこ(Sampath Raj),スーリ(Posani Krishna Murali),アートマーナンダム(Brahmanandam)

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★☆☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★★☆☆
・ナグさんには珍しく(?)、田舎を舞台にしたほのぼの家族コメディーだと予想したら、ソシオ・ファンタジーだった。いや、確かに田舎を舞台にした家族コメディーではあるが、死者が家族の問題を片付けるために冥界からやって来るというファンタジーが物語のベースになっている。この辺はやっぱり輪廻転生をモチーフにした【Manam】と似たような手を使っている。

・物語は、バンガールラージュが離婚の危機にある息子ラームとシータの関係を改善しようと活躍する展開と、自分の死が事故死ではなく、殺害だったと知ったバンガールラージュが復讐を果たそうとする展開の、二本が軸となっている。しかし、このどちらも目新しいものではなく、二軸の絡め方もいまいちで、【Manam】のほうがよっぽどトリッキーで面白い物語構成だった。

・しかし、だからといって本作が【Manam】に比べるとずっと面白くないというわけでもない。むしろ、シンプルさの中にインド映画らしい面白さがふつふつと湧いてくるような映画だった。大衆受けするテイストで、ヒットは堅い。

・その面白さはナーガールジュナのプレゼンス、パフォーマンスに尽きる。そりゃあ、ナグさんのファミリー・プロダクションの制作なのだから、ナグさんを持ち上げるのは当たり前だが、実に活き活きとした男前ぶりで、観終えてスカッとした気分になった。

・ナグさんは父子の二役を演じているが、比重が重く、面白いのが父のバンガールラージュのほう。村の地主だったのだが、地主といっても村人から神のように尊敬されるカリスマ型お館様ではなく、女好き、酒好きで、人生をとことん楽しむ放蕩型お館様だった。たぶんこれはインド男(テルグ男)の一つの典型/理想を描いたものだと思う。
 (写真下: 遊び人のお館様。カッコいい。)

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・息子のラームのほうは父とは真逆。勉学/仕事が大好きで、女にもあまり興味はなく(シータの証言によると、結婚してからセックスは4回しかしていないらしい)、医師としての技量/実績は十分の立派な人物なのに、世間的なことには疎く、とんちんかんな振る舞いをしてしまう。こちらは、もしかしたら最近の都会的、アッパークラス、高教養のインド男子を揶揄したものかもしれない。
 (写真下: 堅物ラームを演じるナグさん。ブッジ役のアナスーヤさんと。)

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・上で物語の二軸として「ラームとシータの関係」と「復讐譚」を挙げたが、実は復讐譚のほうは軽い扱いで、代わりに強調されていたのが「バンガールラージュとサティヤの関係」だった。これは否定的な「ラームとシータ」に対比させるかのように、肯定的なイメージで置かれていた。この展開がかなり濃い。なにせ50代のオバサマ(サティヤ)が、30年ぶりに夫と再会し、一気に20代の若妻に回春して、夫婦生活を謳歌するのだから。ここは日本人が見たらイタいところだと思うが、間違いなく現地人(特に年配層)が好むところ。

・しかし、本作の主筋はやっぱり「ラームとシータの仲直り」なのだから、エンディングはバンガールラージュとサティヤではなく、ラームとシータでしめてほしかった。

◎ 配 役 : ★★★☆☆
◎ 演 技
・ナーガールジュナ(バンガールラージュ/ラーム・モーハン役) ★★★☆☆
 久々に「インド映画はスターで魅せる」という面白さが味わえた。前にも書いたが、一時期老け込んだ感のあったナグさんだが、56歳になっても元気溌剌、伊達男ぶりを発揮していた。
 (写真下: 息子たちよ、この走りを見習え!)

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・ラミャ・クリシュナ(サティヤ役) ★★★☆☆
 本編を観るまでは単なる母親役だと思っていたが、まさかラミャ・クリシュナがヒロインの映画を観るとは思わなかった。45歳のオバサマが25歳のラーワンニャを抑えた形だ。こういう映画もたまにはいいさ。

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・ラーワンニャ(シーター役) ★★★☆☆
 注目していたラーワンニャだが、残念ながらセカンド・ヒロイン扱いだった。しかも、アイドルとしての人気、ポジションが確立しないうちから一気に若妻役で、多少凹んだが、それでも十分可愛かったので、文句は言うまい。一応、ナグさんとダンスはするわ、いちゃいちゃするわしていたので、彼女のキャリアアップにはプラスになるだろう。
 (写真下: こんな素敵な妻なのに、4発しかしていないとは、罰当たりな。)

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・意外に印象的だったのが、ナーゲンドラ・バーブのヤマ・ダルマラージャ。近ごろ警察の制服を着ている役しか見ていないような気がするが、神話系でも頑張ってくれ〜。

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・アヌシュカ・シェッティがカメオ出演していて、驚いた。【Size Zero】(15)の撮影の影響か、かなり肉付きが良かった。

◎ 音 楽 : ★★★☆☆
◎ BGM : ★★★☆☆
◎ ダンス : ★★★☆☆
・歌は何てことのない出来だったと思うが、ナグさんの二役映画ということで、「ダブル・ナグさん」、「ナグさん&ラミャ・クリシュナ」、「ナグさん&ラーワンニャ」、「ナグさん&4人の田舎娘」などのナンバーがあり、賑やかで良かった。

◎ アクション : ★★★☆☆
◎ 美 術 : ★★★☆☆
◎ 衣 装 : ★★★☆☆
◎ 撮 影 : ★★★☆☆
◎ 特殊効果 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★★☆☆

◎ その他(覚書)
・物語の舞台はどこか分からなかったが(ラージャマンドリ?)、内容的に完璧にアーンドラ映画だった(テランガーナ映画じゃなく)。それにしても、最近のテルグ映画ではハイダラーバードの存在感がぐっと薄れているような気がする。

◆ 完成度 : ★★★☆☆
◆ 満足度 : ★★★☆☆
◆ 必見度 : ★★★☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 1月16日(土),公開第1週目
・映画館 : Gopalan Cinemas (RR Nagar),15:45のショー
・満席率 : 満席
・場内沸き度 : ★★★☆☆

 

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