カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Krishna Gaadi Veera Prema Gaadha】 (Telugu)

<<   作成日時 : 2016/02/24 21:00   >>

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 【Bhale Bhale Magadivoy】(15)が大当たりしたナーニだが、続く本作も大ヒットしそうで、ついにナーニもトリウッドのトップ・スターの仲間入りをしたか。思えば、これまで「中途半端ハンサム・スター」と茶化しつつも支持してきた私としては、感慨深いものがある。
 と、ナーニの話題から入ったが、本作の私の注目は監督のハヌ・ラーガワプーディのほう。なにせ【Andala Rakshasi】(12)で重苦しい愛のドラマを見せたハヌ監督が、ラーヤラシーマを舞台にしたアクション・コメディーを撮ったというのだから、これは放っておけまい。

【Krishna Gaadi Veera Prema Gaadha】 (2016 : Telugu)
物語・脚本・台詞・監督 : Hanu Raghavapudi
出演 : Nani, Mehrene Kaur Pirzad, Sampath Raj, Mahadevan, Satru, Murali Sharma, Harish Uthaman, Shravan, Ravi Kale, Brahmaji, Prudhviraj, Prabhas Seenu, Satyam Rajesh, Annapoorna, Fish Venkat, Baby Nayana, Master Sri Pratham, Baby Moksha, 他
音楽 : Vishal Chandrasekhar
撮影 : J. Yuvaraj
編集 : Gowtham Raju
制作 : Ram Achanta, Gopichand Achanta, Anil Sunkara

題名の意味 : クリシュナの勇敢な愛の叙事詩
映倫認証 : U/A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : ロマンス/コメディー/アクション
公 開 日 : 2月12日(金)
上映時間 : 2時間28分

《 あらすじ 》
 ラーヤラシーマはヒンドゥープルのとある村で、ファクショニストの二家――ラージャンナ(Mahadevan)家とアッピ・ラージュ家――が長年に亘って対立抗争を続けていた。クリシュナ(Nani)はこの村に暮らす気楽な若者で、映画スター、バーラクリシュナの大ファンだった。彼は子供の頃よりマハーラクシュミ(Mehrene)と恋仲だったが、マハーラクシュミがラージャンナの姪で、結婚するには彼女の兄ラーマ・ラージュ(Satru)の承諾を得なければならないかと思うと、怖くて怖くて、とても話が切り出せなかった。それで、せっかく大学をわざと留年し、縁談を延ばし延ばしにしていたマハーラクシュミも深く失望していた。
 ラージャンナの親類にハイダラーバードで警官をしているシュリーカーント(Sampath Raj)がいたが、彼の3人の小さな子供(2人の娘と1人の息子)がラージャンナの家に遊びに来る。そんなある晩、クリシュナが酔った勢いでラーマ・ラージュにマハーラクシュミとの結婚話をしようと、ラージャンナ家にやって来る。ところが、その夜はマハーラクシュミが友達の結婚式に出席していたため不在だった上、驚いたことに、敵対勢力からの襲撃があって、ラージャンナもラーマ・ラージュも撃たれてしまう。ラーマ・ラージュはシュリーカーントの3人の子供を何とか救い出すが、自身も深傷を負っていたため、子供をクリシュナに託し、もし無事にハイダラーバードのシュリーカーントの許に届けることができたら、妹との結婚を認めると告げる。クリシュナは承諾し、車で3人の子供を運ぶ旅に出る。
 ときに、デーヴィッド・イブラヒム(Murali Sharma)という世界的なマフィアが極秘にインドに入国していた。ところが、移動中に交通事故を起こし、警官のシュリーカーントに牢獄に入れられてしまう。デーヴィッドの協力者たち(Harish Uthaman, Ravi Kale, Shravan)は慌て、逆にシュリーカーントの子供たちを誘拐しようと企む。そして子供たちはクリシュナが搬送中であることを突き止め、彼を追跡する。また、シュリーカーントもインフォメーション・ギャップから子供たちが誘拐されたと勘違いし、部下にクリシュナを追うよう指示する、、。

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★☆☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★★☆☆
・テルグ人が好みそうな、面白い映画に違いないが、設定やストーリーがややこしくて、十分楽しめなかった。言葉が分からないと、かなりキツい。終盤のあちこち揺れる展開には「もう、いい加減にしてくれ」と思った。

・しかし、やはりハヌ監督らしく、ラブコメ・アクションといっても、従来のテルグ映画のそれとは違った見せ方をしている。そのアイデアは面白かった。10年前はラーヤラシーマを舞台にしたテルグ映画といえば、ハードなバイオレンス映画と決まっていたが、実際のラーヤラシーマのファクショニズムの状況が落ち着いているのか、今では愉快なラーヤラシーマ・パロディー物のほうが多い。本作もそんな感じだ。

・手の込んだ設定・ストーリーとか、一味違ったユーモアのセンスとか、トリヴィクラム監督やスクマール監督の作品のよう。物語はファクショニストの抗争、ヒーローとヒロインのロマンス、インターナショナル・マフィアの受難、誘拐と追跡の4本柱。これを1本の映画にするのは難しそうだが、概ねうまくやっている。しかし、やっぱり無理があり、しんどいという印象はある。

・ただ、誘拐・追跡劇に3人の子供を使ったのはグッド・アイデア。善きお兄ちゃまのナーニとのケミストリーが良かったし、少なくともインド人には受ける。また、インターナショナル・マフィアのデーヴィッド・イブラヒムの展開も面白かった。

・小ネタでは、ラーヤラシーマのファクショニストが武器として地雷を使っていたのには驚いた。小さな子供と人形と拳銃の取り合わせとか、森の中でトラが出て来るとかも、予想外のことだった。

・物語の舞台はアナンタプルのヒンドゥープルということで、ナーニ演じる主人公のクリシュナはバーラクリシュナの熱烈なファンという設定だった。映画中、あちこちでバラクリを持ち上げていたが、こういう政治と映画がきっちりリンクしているところがテルグ映画のユニークなところ。(ところで、ハヌ監督はTDPの支持者なのだろうか?)

・そのナーニ演じるクリシュナは気の弱い(というより、普通の)若者と設定されていたが、クライマックスで急に強くなる。【Bhale Bhale Magadivoy】でもそうだったが、ナーニが最後に突然強くなるという持って行き方はどうも、、。(愛の力というのもあると思うが。)

◎ 配 役 : ★★★★☆
◎ 演 技
・ナーニ(クリシュナ役) ★★★★☆
 「ナチュラル・スター」ナーニの強みは、都会っ子も田舎者もどちらもそれらしく演じられることだろう(デビュー作の【Ashta Chamma】からしてそういう役柄だった)。【Bhale Bhale Magadivoy】では都会の高学歴者だったが、本作では田舎のアホを演じ、これまた男前かつブサイクな、良い出来だった。
 (写真下: 腕の「バーライヤ命」の刺青が光る、、、かな?)

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・メヘリーン・カウル・ピルザード(マハーラクシュミ役) ★★★☆☆
 新人らしい。上のカタカナ表記は当てずっぽうだが、エクゾチックな名前だなぁ。カージャル・アガルワール似で、私的にはアレだが、まずは無難なデビューだったと言える。音楽シーン以外ではかなりナチュラルなメイクだった。
 (写真下: 右端。3人の子役たちと。)

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・脇役陣では、ムラリ・シャルマーの国際的お尋ね者とプリトヴィラージのローカル警官の絡みが面白かった。ブラフマージーも場面を作ってもらっていたが、どちらかというと蛇足だった。

・しかし、脇役で私的に最も印象的だったのは、ラーマ・ラージュ役の俳優(名前が分からない。Satruだと思うが、Ramakrishnaかもしれない)。ラーナー・ダッグバーティのような男くさい男だった。

◎ 音 楽 : ★★★☆☆
◎ BGM : ★★★☆☆
◎ ダンス : ★★★☆☆
・音楽を担当したのはヴィシャール・チャンドラシェーカルという人で、新人らしい。この人はA・R・ラフマーンの音楽学校(KM Music Conservatoryのことかな?)を出たということらしいが、音楽に特にラフマーンを想起させるものはなかった。

・歌に特に惹かれるものはなかったが、音楽シーンはよく考えて作られていた。

◎ アクション : ★★★☆☆
◎ 衣 装 : ★★★☆☆
◎ 撮 影 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★☆☆☆
・撮影のJ・ユワラージという人も新人らしい。

・編集に難あり。

◎ その他(覚書)
・ラージャンナ家の乗用車で、クリシュナが子供たちを運ぶ際に使ったビンテージ・カーがこの赤白ツートンの「Dodge Kingsway」(たぶん56年モデル)。設定では窓ガラスが防弾ガラスになっていた。さすがラーヤラシーマ!

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◆ 完成度 : ★★★☆☆
◆ 満足度 : ★★★☆☆
◆ 必見度 : ★★★☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 2月21日(日),公開第2週目
・映画館 : Gopalan Cinemas (Bannerghatta Rd),13:45のショー
・満席率 : 満席
・場内沸き度 : ★★★☆☆

 

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【Gentleman】 (Telugu)
 テルグの「中途半端スター」、否、「ナチュラルスター」ナーニの主演作は【Bhale Bhale Magadivoy】(15)、【Krishna Gaadi Veera Prema Gaadha】(16)と、ヒット作を2作続けて観たので、この【Gentleman】はパスしようと思っていた。ところが、監督がモーハン・クリシュナ・インドラガンティだと知り、やっぱり観ておくことにした。忘れていたが、そういえばナーニのデビュー作は、同監督の【Ashta Chamma】(08)なのであった。  ... ...続きを見る
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2016/07/06 19:26

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