カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【AMR's Game】 (Kannada)

<<   作成日時 : 2016/03/15 21:11   >>

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 私が初めて観たインド映画は(サタジット・レイの作品は除いて)、初インド旅行の際にムンバイで観た【Agni Sakshi】(96)だが、そのヒロインがマニーシャー・コイララだった。その後、バンガロールに赴任直前に日本で観た【Bombay】(95)も彼女だったし、こちらへ着いたときには【Dil Se..】(98)が公開中だった。つまり、私がインドと絡み始めたころに、アイシュワリヤー・ラーイやタッブーと並んで、私に夢を与えてくれた女優がマニーシャーだったわけだ。

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 そのマニーシャーがまさかカンナダ映画に出ることになろうとは夢にも思わなかったが、とにかく、この【AMR's Game】で実現した。共演はアルジュン・サルジャー。この二人の名前を聞いてすぐ思い浮かぶのはシャンカル監督の【Mudhalvan】(99)だが、同作品が大好きな私としては、再び二人の共演作が観られるとはうれしい。
 監督は、題名にも含まれているとおり、A・M・R・ラメーシュ。過去には【Cyanide】(06)や【Attahaasa】(13)といった佳作もある。(本ブログでは他に【Minchina Ota】も紹介した。)
 カンナダ映画では珍しいケースだが、本作はバイリンガル作品で、タミル語版が【Oru Melliya Kodu】という題名で準備されているようだ。

【AMR's Game】 (2016 : Kannada)
脚本・監督 : A.M.R. Ramesh
出演 : Arjun Sarja, Manisha Koirala, Shaam, Aqsa Bhatt, Seetha, Neha Saxena, A.M.R. Ramesh, 他
音楽 : Ilaiyaraaja
撮影 : Krishnasriram
編集 : K.V. Krishna Reddy
制作 : A.M.R. Ramesh, Roopa Deshraj

題名の意味 : (A・M・R・ラメーシュの)ゲーム
映倫認証 : U/A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : スリラー
公 開 日 : 2月26日(金)
上映時間 : 2時間5分

《 あらすじ 》
 法医学研究所に何者かが侵入し、遺体の一つが行方不明となる。消えたのは女実業家マーヤー(Manisha Koirala)の遺体で、検死を待っているところだった。警官(DCP)のシャラト・チャンドラ(Arjun Sarja)は、マーヤーの夫の医学者アクシャイ(Shaam)を参考人として同研究所に呼び寄せ、事情聴取を始める。
 アクシャイは2004年にバンコクでマーヤーと知り合い、自分のほうがずっと年下だったにもかかわらず、恋愛の末、彼女と結婚する。だが結婚後、アクシャイはマーヤーの態度に嫌気がさすようになる。そんな時に、ブーミ(Aqsa Bhatt)という若い女性と出会い、不倫関係になる。マーヤーの死はそんな時に起こり、心臓発作ということだった。
 警官シャラトは、マーヤーの死はアクシャイによる殺害ではないかと疑う。マーヤーに掛けられた高額保険金の受取人がアクシャイだったからである。さらにシャラトは、アクシャイが「BL-18」という薬品を隠そうとしているのを知り、その疑いをますます強くする。アクシャイがブーミと不倫関係だったというのもアクシャイにとって不利な材料だった。
 シャラトの疑いに対してアクシャイは否認する。だが、アクシャイの周りで不思議な出来事が相次ぎ、彼はマーヤーの幻影さえ見るようになる。アクシャイはマーヤーはまだ生きており、自分を陥れようとゲームを仕掛けていると疑うようになる、、。

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★☆☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★★☆☆
・去年のカンナダ映画界は【Rangi Taranga】【Aatagara】がヒットし、サスペンス・スリラーの当たり年となったが、その流れは今年に入っても続いているようだ。ただ、カンナダのスリラー映画は、ヒンディー映画やベンガリー映画、マラヤーラム映画のそれに比べるとまだレベルが低いようで、この【AMR's Game】も知的努力がいま一つ足りないように感じた。

・元ネタとしては、実際に起きた「疑惑のスナンダ・プシュカル自殺事件」と、スペイン映画【El cuerpo】(12)の2つが挙げられている。しかし私は、前者については詳細を知らないし、後者については観ていないので、何とも言えない。

・カンナダ映画のスケールで測れば、よくできているほうだと思うが、まずいと思ったのは、物語中盤での真犯人(出来事の黒幕)の示唆のし方が、ちょっとアクセントが付きすぎていた。あれだと、あの時点で「この人が犯人です」と語っているようなものだ。

・で、一番いけないのは終わり方。「飲酒運転はやめよう」というメッセージになっているのだが、単刀直入に教訓を語りたがるカンナダ映画でも、異例のストレートさだった。しかもそれが長く、3分ぐらい続くエンドロールで延々と「反飲酒運転キャンペーン」をやっていた。私は律儀に最後まで見ていたが、他の客はさっさと帰って行ったし、私も清掃スタッフに尻叩かれるような状態だった。言いたいことをはっきり言うのは良いことだが、ああいうのは講演会でやってほしい。

・ただ、元ネタの【El cuerpo】がそうなっているようだが、サスペンスの焦点が「マーヤーの遺体紛失事件」なのか、「マーヤーの死の真相」なのか、それとも別の動機が背後に動いているのか、分からない感じで物語が進むのが面白かった。8時間後に効果の現れる薬品「BL-18」のアイデアも良い。あれで、映画中に小まめに出される時刻表示の本当の意図が後で分かる。

◎ 配 役 : ★★★★☆
◎ 演 技
・アルジュン・サルジャー(警官シャラト役) ★★★☆☆
 「アクション・キング」の冠タイトルを持つアルジュンだが、本作ではアクション封印で、警官役を渋く演じていた。映画の冒頭にいきなりシャワーを浴びるシーンがあり、自慢の筋肉を披露、その後、体に香水を振りまく伊達男ぶりだが、この意味は後で分かる。

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・マニーシャー・コイララ(マーヤー役) ★★☆☆☆
 さて、私的に最大の注目点だったマニーシャーだが、正直なところ、痛々しい気持ちで見てしまった。予想以上にオバサマだった。現在45歳らしいが、最近カムバックしたマドゥーは43歳、テルグで頑張っているナディヤさんは49歳、アイシュワリヤー・ラーイは42歳、タッブーは44歳と、同世代のオバサマ女優はまだまだきれいなのになぁ、、(泣。共演のアルジュンは51歳だが、よっぽど若々しく見えた。
 (写真下: 年下の夫アクシャイ役のシャームと。)

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・シャーム(アクシャイ役) ★★★★☆
 演技が優れて良かったというわけではないが、トイレに捨てた紙を吐き気を催しながら食べるとか、2回も嘔吐するとか、よくこの役をやり切ったというプロ魂に4つ星贈呈。

・アクサー・バット(ブーミ役) ★★★☆☆
 美人どころで有名なシュリーナガルの出身で、なるほど色白の美人だったが、顔が怖く、ホラー映画のヒロインに向いていそうだった。

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・監督のA・M・R・ラメーシュが警官役で出演している。

◎ 音 楽 : ★★☆☆☆
◎ BGM : ★★★☆☆
・歌は2曲ほどあったが、マエストロの作とは思えないほど平凡なものだった。音楽シーンでがくっと映画の質が下がるようだった。

◎ 衣 装 : ★★☆☆☆
◎ 撮 影 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★★★☆

◎ その他(覚書)
・物語の舞台となった法医学研究所はセットらしい。

◆ 完成度 : ★★★☆☆
◆ 満足度 : ★★★☆☆
◆ 必見度 : ★★☆☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 3月12日(土),公開第3週目
・映画館 : Gopalan Cinemas (RR Nagar),12:30のショー
・満席率 : 4割
・場内沸き度 : ★★★☆☆

 

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