カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Jessie】 (Kannada)

<<   作成日時 : 2016/04/05 20:29   >>

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 ちょっと夏バテ気味なので、気の張ることはしたくなく、映画もブログの書きやすそうなものを観よう、、、そうするとカンナダ映画になるわけで、ハリプリヤー出演の【Ranathanthra】にするか、パワン・ウォデヤル監督の【Jessie】にするかで迷ったが、前者がホラー映画っぽかったので今回はパスして、【Jessie】を観ることにした。と、ところが、こちらもホラーだったというオチが!

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 パワン・ウォデヤル監督は【Govindaya Namaha】(12)、【Googly】(13)、【Rana Vikrama】(15)と、これまで順調にヒット作を連発しているし、主演もじわじわとファン層を広げつつあるダナンジャヤということで、注目の1本だった。

【Jessie】 (2016 : Kannada)
物語・脚本・台詞・監督 : Pawan Wadeyar
出演 : Dhananjay, Parul Yadav, Raghu Mukherjee, Sumalatha, Avinash, Ramakrishna, Sudha Belawadi, Gowthami Gowda, Chikkanna, Sadhu Kokila, 他
音楽 : Anoop Seelin
撮影 : Arul Somasundaram
編集 : Suresh Arumugam
制作 : Kanakapura Srinivas, Srikanth

題名の意味 : ジェシー(主人公の名前)
映倫認証 : U/A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : ロマンス/ホラー
公 開 日 : 3月25日(金)
上映時間 : 2時間5分

《 あらすじ 》
 ナンディニ(Parul Yadav)は山間の村マールグディで両親(Ramakrishna & Sudha Belawadi)と暮らす女医。ある日、彼女の診たキリスト教徒の患者が死亡してしまったため、葬式に参列するが、そこで意識を失い、倒れてしまう。それ以来、気分のすぐれないナンディニは、僧侶の勧めに従って、丘の上の古びたアンジャネーヤ神の祠にお参りに行く。と、そこで奇妙な男に出会う。その男はジェシー・ギフト(Dhananjay)という名だったが、会うなりナンディニに「I love you」と告げる。始めはナンディニもジェシーを気味悪く思っていたが、祠に参るたびに現れるため、会話を交わすうちに、彼女もジェシーに惹かれるようになる。そんな時にナンディニの両親が縁談を持ってくるが、ナンディニはジェシーこそが自分の結婚相手だと確信するようになる。そこで彼女はジェシーの家まで行くが、彼の母(Sumalatha)からショッキングな事実を知らされる。実はジェシーは1年半前に死亡していたのである。
 ショックで塞ぎ込むナンディニに対し、友人のシルパ(Gowthami Gowda)は結婚こそが唯一の解決法だとアドバイスする。それでナンディニは両親の持ってきた縁談を受け入れ、ソフトウェア技術者のシャーム・プラサード(Raghu Mukherjee)と結婚する。
 ところが、結婚してからもナンディニはジェシーのことが忘れられず、シャームに心を開こうとしない。シルパはそんなナンディニを諭す。それでナンディニはシャームを受け入れようとするが、その時シルパの結んでくれた厄除けがほどけてしまい、あろうことかジェシーの幽霊が部屋に現れるようになる。
 ナンディニはジェシーの亡霊に怯える。そんな時にシルパが交通事故で死亡したことを知るが、ジェシーの亡霊の口から「次はお前の夫だ」と告げられる。ナンディニの異変に気付いたシャームは精神科医に相談し、ナンディニを調べさせるが、彼女に特に異常はなかった。そこで、新婚旅行に行って気晴らしでもしようと計画するが、その前に本当にシャームが交通事故に遭い、入院してしまう。
 退院したシャームは再び精神科医に相談するが、医師はこれは科学を越えた問題だと言い、イスラームの祈祷師(Avinash)を紹介する。
 そんなある夜、ナンディニはジェシーのことをシャームに打ち明ける。だがその時、ジェシーの霊がナンディニに取り憑き、シャームを襲う。そこへ祈祷師が現れ、ジェシーの霊を一時的に鎮める。祈祷師はジェシーの霊に、なぜナンディニにまとわり付くのか、経緯を語らせる、、。

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★☆☆
◎ 物 語 : ★★☆☆☆
◎ 脚 本 : ★☆☆☆☆
・ポスターやトレイラーから純粋なロマンスだと予想していただけに、ジェシー(Dhananjay)の亡霊が出てきたときはおったまげた。心の準備ができていなかっただけに、怖かっ、、、いや、ワロた。

・ベンガルールも毎日それなりに暑く、涼を取りたい気分だっただけに、本作は涼しくってよかった。ホラー映画ということで涼感があるのはもちろんだが、それ以外にも、本作の舞台となった村が涼しげだった。マールグディ(Malgudi)という名前だったが、これを聞いてすぐ思い浮かぶのは、シャンカル・ナーグが監督した、カンナダ人の誇るテレビドラマ【Malgudi Days】だろう。あのマールグディも架空の村だったように、本作の村もおそらく架空。青い山、森、透き通った川、霧のかかる茶園など、ちょっとした避暑気分が味わえた。

・ただ、なぜ本作の舞台をテレビドラマから取ってきたのかは分からない。同様に、主人公の名前を「ジェシー・ギフト」にしたのも謎だ。というのも、これはケーララ人の音楽監督で、カンナダ人にも【Sanju Weds Geetha】(11)や【Mynaa】(13)などで人気の高いJassie Giftの名前をそのまま使っているからだ(ちょっと綴りが違うが)。意図も経緯も知らないが、本作の題名には「Gift of Love」という副題が付いており、通しだと「Jessie Gift of Love」となるわけだから、洒落っ気もけっこうマジである。ちなみに、本作の音楽監督はジェシー・ギフトじゃなく、アヌープ・シーリン。

・しかし、本作の涼感が私の夏バテを多少軽減してくれたからと言って、この映画を高く評価するわけにはいかない。はっきり言って、退屈だった。

・死ぬ間際に美女を見、一目惚れしてしまった瞬間に息を引き取った男が、往生できずに幽霊となってその美女と関わり合いをもとうとする、というアイデアは面白い。しかし、似たアイデアのホラー作品にはミシュキン監督の【Pisaasu】(14)があり、あれのほうが大人な出来だし、美しかった。

・【Pisaasu】ほどの美学がない代わりに、本作では「母子センチメント」というインド映画(いや、ここでは「カンナダ映画」とだけに留めておこう)の伝家の宝刀で押してきたわけだが、しかしなぁ、お母ちゃんに説教されて、幽霊が大人しくあの世へ行くというのは、ホラー映画としては失格だと思うのだが、、。カンナダのホラー映画では【Mohini 9886788888】(06)や【Chaarulatha】(12)が同じような結末だった。

・分からなかったのは、ジェシーの霊が嫉妬からシャームを殺そうとするのは分かるが、なぜナンディニの友達シルパまで殺す必要があったのか?(シャームとの結婚を勧めたため?)

◎ 配 役 : ★★★☆☆
◎ 演 技
・ダナンジャヤ(ジェシー・ギフト役) ★★★☆☆
 たいていは長髪に髭ぼうぼうの田舎ハンサムを演じることの多いダナンジャヤだが、今回は髪も髭も短め。それがかえって老け顔に見えた。パフォーマンス的には悪くないが、脚本のまずさの犠牲になっていたと思う。
 (写真下: ヒロインのパールル・ヤーダヴと。)

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・パールル・ヤーダヴ(ナンディニ役) ★★★☆☆
 パールル姐さんは全然嫌いじゃないし、支持もしているが、あえて言わせてもらうと、MBBSを出たばかりの新米女医をやるにはとうが立ちすぎている。どこかのレビューにウルミラー・マートーンドカルを思わせると書いてあったが、なるほどと思った。

・ラグ・ムカルジー(シャーム役) ★★☆☆☆
 久々にこの不遇のイケメン俳優を見た。結局スターとして開花しないまま、気が付けばオッサンくさくなってしまったよ。【Paris Pranaya】(03)のクリシュナは本当にカッコよかったのだが。

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・脇役陣では、ベテランのスマーラタ(写真下)とアヴィナーシュがそれなりの存在感。チッカンナとサードゥ・コーキラのコメディーは最悪だった。

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◎ 音 楽 : ★★★★☆
◎ BGM : ★★★☆☆
◎ ダンス : ★☆☆☆☆
・アヌープ・シーリンの歌は良かった。音楽シーンは、ダンスはさて置き、絵的にはきれいに撮られていた。

◎ 衣 装 : ★★★☆☆
◎ 撮 影 : ★★★★☆
◎ 特殊効果 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★☆☆☆
・撮影は、カメラワークが良かったというより、ロケ地が美しかった(どこ?)。

◎ その他(覚書)
・ナンディニがお参りするアンジャネーヤ神の小さな祠は、丘の上にぽつんと立ち、苔むした味わいのあるものだったが、たぶんセットだろう。

◆ 完成度 : ★★☆☆☆
◆ 満足度 : ★★☆☆☆
◆ 必見度 : ★☆☆☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 4月2日(土),公開第2週目
・映画館 : Gopalan Cinemas (RR Nagar),12:00のショー
・満席率 : 5割
・場内沸き度 : ★★☆☆☆

 

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