カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Dhuruvangal Pathinaaru】 (Tamil)

<<   作成日時 : 2017/01/11 20:38   >>

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 監督が新人、出演者のうち著名俳優はラフマーンだけ、しかし公開以来非常に評判の良いタミル映画のスリラーがバンガロールでも(1週遅れで)公開されたので、観て来た。
 新人監督のカールティク・ナレンは弱冠22歳らしい。
 (写真下: 主演のラフマーンと話すカールティク監督。まだ子供じゃないか!)

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【Dhuruvangal Pathinaaru】 (2016 : Tamil)
脚本・監督 : Karthick Naren
出演 : Rahman, Prakash Raghavan, Anjana Jayaprakash, Ashwin Kumar, Santhosh Krishna, Karthikeyan P, Sharath Kumar, Bala Hasan, Kunal Kaushik, Yaashika Aanand, Vijay Anand, Praveen Kumar, Delhi Ganesh
音楽 : Jakes Bejoy
撮影 : Sujith Sarang
編集 : Sreejith Sarang
制作 : Knight Nostalgia Filmotainment

題名の意味 : (?)
映倫認証 : U/A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : スリラー
公 開 日 : 12月29日(木)
上映時間 : 1時間45分

《 あらすじ 》
 ディーパク(Rahman)はかつてコインバトールで警官をしていたが、5年前に事件の捜査中に自動車事故で片足を失い、今は引退してウーティの山荘で静かに暮らしていた。そのディーパクの許に警官志望の若者(Ashwin Kumar)がやって来る。若者はディーパクに、彼が引退するきっかけとなった5年前の、今なお未解決の事件について話を聞く。
 ・・・
 2016年7月、ディーパクは自殺事件の通報を受ける。通報者(発見者)は新聞配達屋で、彼によると、前日の雨が降りしきる夜に、白い車の傍らに銃で頭を射抜いた男が倒れていたとのことだった。さらに新聞配達屋は、その現場のすぐ近くで赤い車が人をはね、乗っていた三人組の男がその被害者(おそらく死体)を車のトランクに乗せて逃げ去ったとのことだった。頭を射抜いた男の件は自殺と見られたが、ディーパクは他殺だと直感する。彼は2人の部下――ガウタム(Prakash Raghavan)とラージャン――と共に捜査に当たる。
 赤い車の主はファビアンという学生で、2人と友人と一軒の家に同居していた。ディーパクは彼らに話を聞き、赤い車のトランクを開けるが、死体などはなかった。
 さらにディーパクはシュルティ(Anjana Jayaprakash)という若い女が失踪したとの通報を受ける。通報したのは彼女の友達のワイシュナヴィという女性だった。ディーパクとガウタムらはシュルティのアパートに行き、血痕などを確認する。ディーパクはワイシュナヴィやアパートの守衛らから話を聞く。前日はシュルティの誕生日で、彼女の恋人がやって来たとのことだった。
 それらの話からディーパクは、シュルティがファビアンと同居している友人のマノーハランと接点があったことを知る。ディーパクはマノーハランら3人を警察署に連行する。
 検死の結果、白い車の傍らで死んでいたのはクリシュという男で、元警察官の男(Delhi Ganesh)の息子だった。頭を射抜いた銃の弾は確かに警察で使われる銃のものと一致していた。血液型の照合から、シュルティの恋人はクリシュで、マノーハランは無関係だということになる。
 だが、ここで事件は予想外の方向に進む。前日の晩に現場付近で、ある学生たちがコンテストのためにビデオ撮影を行っていたが、そのフッテージにワイシュナヴィの姿が映っていたのである。しかしその撮影時刻はワイシュナヴィの供述とは全く違うものだった。不審に思ったディーパクはワイシュナヴィと連絡を取ろうとするが、彼女も行方知れずとなっていた。
 その後、ファビアンはディーパクに真実を告白する。それによると、確かに前日の晩に男をはね、トランクに入れて家まで帰ったが、後ほど見たら死体がなくなっていた、とのことだった。
 ディーパクらは事件のカギを握るのは死んだクリシュの傍らにあった白い車だと見当をつけ、交通管理局に車両番号を問い合わせる。
 一連の捜査結果を基に、ディーパクはガウタムに自分の推理を語って聞かせる。
 その後、容疑のかかる白い車が見つかったとの連絡が入り、ディーパクとガウタムは車で外に出る。そしてその白い車を見つけ、追跡するが、その過程で事故に遭い、ディーパクは入院、片足切除となったわけであった。
 しかし、その事故の数日後に、ワイシュナヴィが入院中のディーパクを訪れ、彼女が知っている限りの真実を話す。それはディーパクの推理とは大きく異なるものだった。
 ・・・
 ここまで話したとき、元同僚から電話連絡が入り、ディーパクは目の前にいる警官志望の若者に不審を抱き始める、、。

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★☆☆
◎ 物 語 : ★★★★☆
◎ 脚 本 : ★★★★☆
・実に面白いサスペンス・スリラーだった。55歳の監督が作ったと言われても、信じるだろう。22歳のカールティク・ナレン監督、これを超えるスリラーはパッと作れそうにはないので、次は別ジャンルのものを撮らないと苦しいよ。

・脚本的にはどんでん返しが面白い。大きなひっくり返しが2度ほどある。しかし、そのどんでん返しもさることながら、本当に面白いのは、カールティク監督が観客がサスペンス映画を観る際に抱きがちな先入見を利用し、それを映画的に巧みに裏切っていることだろう。

・技術的にも良い。撮影、BGMがスリリングに揺れるもので、酔う感じがするほどだった。一連の事件の起きたのが雨の降りしきる夜だというのも良いアンビアンスだった。

・ただし、ストーリーがやや複雑な上に、夜のシーンの映像が暗く、また演技者も馴染みのない顔ばかりだったので、登場人物の識別が難しく、混乱してしまった。上のあらすじもたぶん何点かで間違っていると思う。キャスティングの際にもう少し違う(個性のある)顔を選ぶとか、カット割りを工夫するとかしてほしかった。

・サスペンス・スリラーの醍醐味を楽しめばいい作品だと思うが、テーマ的には興味深いものはない。ただし、この物語に登場する警官たちはけっこうお粗末(リアル?)で面白かった。とすると、やはり警察機構風刺物になるのかな。

・題名の「Dhuruvangal Pathinaaru」の意味が分からない。Wikipediaの英語では「16 Extremes」となっているし、「dhuruvangal」の意味は「pillars / poles」、「pathinaaru」は「16」といった意味らしいが、じゃあどうなのかは分からない。

・一連の事件が起きたのが2016年7月と字幕が出ており、それからなぜか「5年後」という字幕の後に引退したディーパクの(つまり現在の)シーンになった。すると現在時は2021年になるが、どうしてそうなのかは分からない。しかし、これが単なるミスとも思えないのだが、、。

◎ 配 役 : ★★★☆☆
 ラフマーンとアシュウィン・クマール、それにカメオ的に出演したデリー・ガネーシュ以外は全て知らない顔だった。上に書いたとおり、事件に絡む若い男5人が似た感じで(いや、似ていなかったかもしれないが)、混乱した。

◎ 演 技
・ラフマーン(ディーパク役) ★★★★☆
 昔から存じ上げている俳優だが、私が認知したときはすでに脇役的な役回りしかしていなかったので、ここでこの超シブい主役のラフマーンに出会えるとは! 5年前のデカ時代のラフマーン(ディーパク)もカッコいいが、、、

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 現在の引退した虚ろな感じのラフマーンも渋い。

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 本作で注目を集めたようで、タミル映画の次回作も決まったらしい。ラフマーン、中年ブレイクか!

・プラカーシュ・ラーガヴァン(ガウタム役) ★★★☆☆
 ディーパクの割と切れる部下ガウタムを演じていた。まずまず。
 (写真下: 本作のスチルではありません。)

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・脇役では(って、ラフマーン以外は全て脇役なのだが)、アシュウィン・クマールが相変わらず怪異な顔で良かった。ディーパクの部下のラージャンという巡査を演じた中年俳優が個性的だった。

◎ BGM : ★★★★☆

◎ アクション : ★★★☆☆
◎ 衣 装 : ★★★☆☆
◎ 撮 影 : ★★★★☆
◎ 編 集 : ★★★★☆

◎ その他(覚書)
・個人的には良い映画だと思う。多くの人に観てもらいたいが、タミル映画ではヴィジャイの新作【Bairavaa】が始まるので、吹き飛ばされそう。南無阿弥陀仏。

◆ 完成度 : ★★★★☆
◆ 満足度 : ★★★★☆
◆ 必見度 : ★★★★☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 1月7日(土),公開第2週目
・映画館 : Cinepolis (ETA Mall),16:10のショー
・満席率 : ほぼ満席
・場内沸き度 : ★★★☆☆

 

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2017/07/26 20:34

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