カーヴェリ川長治の南インド映画日記

アクセスカウンタ

zoom RSS 【Godha】 (Malayalam)

<<   作成日時 : 2017/05/30 21:15   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0

画像

 ノーマークの映画だったが、現地で好評らしく、トレイラーを見たら生きの良さそうなスポーツ(レスリング)映画に見えたので、観ることにした。
 監督のベーシル・ジョーサフも全く知らなかったが、短編映画作家、監督、脚本家、俳優などの肩書きを持つお若い方のようで、監督としての長編デビュー作【Kunjiramayanam】(15)はまずまずだったらしい(本作が2作目)。
 主演はトヴィノ・トーマス。ヒロインはワーミカ・ガッビというパンジャーブの女優。

【Godha】 (2017 : Malayalam)
脚本 : Rakesh Mantodi
物語・監督 : Basil Joseph
出演 : Tovino Thomas, Wamiqa Gabbi, Renji Panicker, Aju Varghese, Sreejith Ravi, Mamukkoya, Hareesh Perumanna, Pradeep Kottayam, Parvathy, Hareesh Peradi, Bijukuttan, Dharmajan Bolgatty, Shine Tom Chacko, Dinesh Nair, 他
音楽 : Shaan Rahman
撮影 : Vishnu Sarma
編集 : Abhinav Sunder Nayak
製作 : Dr. A.V. Anoop, Mukesh R. Mehta

題名の意味 : レスリング場
映倫認証 : U
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : ドラマ (スポーツ)
公 開 日 : 5月19日(金)
上映時間 : 2時間

《 あらすじ 》
 ケーララ州のカンナーディッカル村に暮らすダース(アンジャネーヤ・ダース:Tovino Thomas)は、かつてレスリングの選手だったが、今は友人たちとクリケットに夢中の若者だった。父(Renji Panicker)はこの村で盛んだったレスリングの元名選手で、村人から「キャプテン」と呼ばれ、尊敬されていた。彼の望みはこの村にもう一度レスリングの伝統を復活させることだったが、我が子さえそれをやめてしまう有様だった。
 キャプテンは修士号を取らせるために、ダースをパンジャーブ州の大学に強制的に入学させる。乗り気でないダースだったが、キャンパスでアーディティ・シン(Wamiqa Gabbi)という女性と出会い、惹かれるものを感じる。皮肉にもアーディティは女子レスリングの選手で、レスリングに全情熱を捧げていた。それで、家族親類と対立することもしばしばだった。また、チャンディーガルで行われた大会では決勝でピントー選手に破れ、悔しい思いをしていた。
 ダースはアーディティに誘われ、彼女の田舎へ行く。しかし、そこで彼女の結婚が1週間後に迫っていることを知る。ダースはひょんな流れから暴力事件を起こしてしまい、大学を辞めてケーララ州の実家に戻ることになる。
 だが、ほどなくアーディティから電話が入り、彼女もパンジャーブ州を逃げ出し、ケーララに来たことを告げられる。彼女はダースの実家に居候することになるが、ダースの父キャプテンが有名な元レスラーで、立派なレスリング道場もあることを知り、キャプテンの指導の下、練習を再開する。彼女の練習にはダースの友人たちも協力する。
 ある夜、友人のバレッタン(Aju Varghese)とアーディティが親しくしているのを見たダースは、嫉妬からアーディティと口論してしまうが、その時、つい「愛してる」と言ってしまう。だが、かえってアーディティのレスリングへの強い情熱を知ることになる。
 マハーラーシュトラ州コーラープルで行われた大会にアーディティは出場し、苦しみながらも優勝する。ダースは、人目に付かないところところで大喜びしている父を目撃し、心動かされる。アーディティは一躍カンナーディッカル村の英雄となる。友人にも説得され、ついにダースもアーディティの練習に参加することにする。
 全国大会が開かれるが、ケーララ州から出場しようとしたアーディティは、籍がパンジャーブ州にあったため、出場機会を逸してしまう。この大会では以前に決勝で敗れたピントーが優勝する。だが、ピントーは会場でアーディティを見かけるや、挑発して一騎打ちの試合を提案する。
 ピントーとの試合を行うために、カンナーディッカル村に仮設のレスリング場が作られる。そして二人の一騎打ちが始まる。試合はアーディティが押され気味に進むが、客席に現れた兄の姿に勇気づけられ、アーディティは逆転勝利を収める。
 それから1年後、、。

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★★☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★★☆☆
・去年はオリンピック年だったからというわけでもないと思うが、ボリウッドではレスリングを取り上げた【Sultan】と【Dangal】が公開され、大ヒットした。折よくリオデジャネイロ五輪でサークシー・マリクが銅メダルを取ったこともあって、大いに盛り上がったが、それで一気にスポーツ(レスリング)映画がトレンドになるほど単純な話でもないはずなのに、この【Godha】が現れ、マラヤーラム映画よ、お前もか、と思った。しかし、本作の制作チームは【Sultan】、【Dangal】が公開される前からレスリング映画の企画を進めていたらしい。

・何を隠そう、私はアテネ五輪で吉田沙保里や伊調姉妹の活躍を見て以来、女子レスリング(女子プロレスではない)のファンになり、リオ五輪でもたまたま一時帰国中の実家でテレビ観戦し、伊調馨の五輪4連覇や、土性沙羅、川井梨紗子、登坂絵莉ら若手の活躍に涙した。そんなわけで、メイド・イン・ケーララの女子レスリング映画なんて、観る前からすでに感動していた。

・幸か不幸か、私は【Sultan】も【Dangal】も観ていない。もし観ていたら違った評価になっていたかもしれないが、この【Godha】、面白く鑑賞することができた。といって、ケーララ州でヒットしたとしてもブロックバスターまでは行かないと思うので、傑作というわけではない。

・ただ、スポーツ映画といって、熱血迸るスポ根物というわけでなく、アーディティのレスリングに対する情熱と、それを理解しない社会背景、ダースと父の関係、クリケットとそれ以外のスポーツに対するインド人の一般的なスタンス、ケーララとパンジャーブの光景の違い、等々、いろいろな要素がほどよく、しかもコメディー調にまとめられていて、感じの良い(暑苦しくない)スポーツ映画に仕上がっていた。佳作と言える。

・アーディティが行っていたのはたぶん世界標準の女子フリースタイル・レスリングだと思うが、キャプテン(Renji Panicker)ら村人が行っていたのがどうかは分からない。たぶんケーララのローカルなレスリング(ガッタ・グスティと言うらしい)だと思う。物語の舞台となったKannadikkal villageというのは、コーリコードの北東にそういう名前の地区があるようだが、そこのことか、または架空の村なのかは分からない。もちろん、実在のKannadikkalでレスリングが盛んだったかどうかも私は知らない。

◎ 配 役 : ★★★★☆
◎ 演 技
・トヴィノ・トーマス(ダース役) ★★★☆☆
 トヴィノ・トーマスといえば、【Ennu Ninte Moideen】(15)の振られ役が印象的だったので、主役というのがピンと来なかったが、最近公開されたヒット作【Oru Mexican Aparatha】で主役を演じ、注目度が急上昇中のようだ。トップスターになるには何か足りないような気もするが、この人からはドゥルカル、ニヴィンに続きたいという、野心のようなものは感じる。それなりに活躍しそう。

画像

・ワーミカ・ガッビ(アーディティ役) ★★★☆☆
 パンジャーブ娘のイメージどおり、がっちり、むっちりした体躯で、いたく満足した(注:パンジャーブの女性ががっちり、むっちりというのは私の勝手なイメージで、実際にはそうとは言えない)。競技シーンが様になっていたので、実際のレスラーまたはレスリング経験のある人を使ったのかな、と思ったが、純粋に女優さんだった(身体的技能ではカッタク・ダンスが得意らしい)。とにかく元気で、良かった。

画像

 この肉厚感がたまりません。

画像

・ランジ・パニッカル(キャプテン役) ★★★☆☆
 肉厚といえば、このランジ・パニッカルもそう。俳優としては優しいお父様役というイメージだったが、本作では筋肉隆々、目ヂカラも強いオヤジ役だった。ごまかしなしに鍛えたのか、ちょっとデジタル処理もあるのか、とにかくビックリ。

画像

◎ 音 楽 : ★★★★☆
◎ BGM : ★★★☆☆
・マラヤーラム・ニューウェーブ映画の音楽といえば、ゴーピ・スンダルを思い浮かべるが、このシャーン・ラフマーンもかなり健闘しているようだ。

◎ アクション : ★★★☆☆
◎ 衣 装 : ★★★☆☆
◎ 撮 影 : ★★★☆☆
◎ 特殊効果 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★★☆☆
・アーディティとピントーの試合シーンは上手く作られている。

◎ その他(覚書)
・パンジャーブ州の場面で、ケーララ人とパンジャーブ人の間で「牛肉」を巡っていざこざが起きるシーンがあった。

・お祭りでアーディティに嫌がらせをする2人の不良がペアルックのTシャツを着ていて、何だかお茶目だった。

◆ 完成度 : ★★★☆☆
◆ 満足度 : ★★★★☆
◆ 必見度 : ★★★☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 5月27日(土),公開第2週目
・映画館 : Sangeet,11:00のショー
・満席率 : 1割以下
・場内沸き度 : ★☆☆☆☆

 

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
《2017年・上半期・私の南インド映画ベスト5》
@ 【Amaravathi】 (Kannada) A 【Shuddhi】 (Kannada) B 【Dhuruvangal Pathinaaru】 (Tamil) C 【Kirik Party】 (Kannada) D 【Kaatru Veliyidai】 (Tamil) 次点 【Nenu Local】 (Telugu) ...続きを見る
カーヴェリ川長治の南インド映画日記
2017/07/26 20:34

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
【Godha】 (Malayalam) カーヴェリ川長治の南インド映画日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる