カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Ninnu Kori】 (Telugu)

<<   作成日時 : 2017/07/13 21:04   >>

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 テルグの「ナチュラルスター」ナーニは、前作【Nenu Local】(17)のヒットで6作連続ヒット、ついにダブル・ハットトリックを達成してしまった。もう決して「中途半端ハンサム」とは申しません!
 ヒロインは【Gentleman】(16)でもナーニと共演したニウェーダー・トーマス。監督はシヴァ・ニルヴァーナという、何だか神秘的な名前の新人。

【Ninnu Kori】 (2017 : Telugu)
物語・台詞・監督 : Shiva Nirvana
脚本 : Kona Venkat
出演 : Nani, Niveda Thomas, Aadhi Pinisetty, Murali Sharma, Prudhviraj, Tanikella Bharani, Vidyullekha Raman, Sudarshan, Kedar Shankar, Rajashree Nair, Padmaja, Priyanka Naidu, 他
音楽 : Gopi Sunder
撮影 : Karthik Ghattamaneni
編集 : Prawin Pudi
製作 : D.V.V. Danayya

題名の意味 : 君が欲しい
映倫認証 : U
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : ロマンス
公 開 日 : 7月7日(金)
上映時間 : 2時間16分

《 あらすじ 》
 サンフランシスコに暮らすパッラヴィ(Niveda Thomas)は、今日がアルン(Aadhi)との結婚1周年の記念日だった。しかし彼女は、アルンを仕事に送り出すと、慌ただしく空港に向かい、ロサンゼルスまで飛ぶ。そこでインド時代の元カレ、ウマー(Nani)に会う。統計学博士のウマーはロスの会社に勤めていたが、パッラヴィの結婚が受け入れられず、酒浸りの生活を送っていた。彼女はそんな彼を励ましに来たというわけだった。
 ・・・
 1年半前のヴァイザーグ。大学生のパッラヴィは学園祭でダンスをする予定だったが、練習しても上手にならず、弱っていた。そんな時に、路上でダンスを決めるウマーを目撃し、自分のダンス師匠になってくれと頼む。ウマーは統計学の博士課程の学生で、経済的には貧しかった。二人はたちまちに惹かれ合う関係になる。たまたまパッラヴィの家が下宿人を探していたため、彼女は父(Murali Sharma)に内緒でウマーを父に接近させ、結果、彼は下宿人となる。
 これでパッラヴィとウマーの仲はますます進展し、結婚を考える。そんな時に父がパッラヴィに縁談を持って来る。パッラヴィはウマーを説き伏せ、駆け落ちを計画する。だが、ウマーは彼女の父の考え方――まず経済的基盤を確立してから、プロポーズすべき――をもっともだと考え、博士課程の研究を完遂するために単身でデリーへ赴く。失望したパッラヴィは父が選んだアルンと結婚し、サンフランシスコに移住する。その後、学位を取得したウマーもロサンゼルスの会社に就職することになった、というわけだった。
 ・・・
 パッラヴィはアルンに元カレのウマーのことを正直に話し、自分たちが幸せに結婚生活を送っているのを見せることにより、ウマーが過去の囚われから解放され、立ち直るきっかけを与えたい、そのために彼を10日間だけ家に滞在させたい、と申し出る。アルンはそれを承諾する。かくしてウマーがパッラヴィとアルンの家にやって来るが、ウマーの狙いはパッラヴィを取り戻すことであったため、いちいちアルンを刺激する言動を取る。
 そんな時にパッラヴィの父と義兄(Prudhviraj)がこの家にやって来る。父はウマーを見て驚くが、アルンは幼馴染みだと言ってごまかす。
 週末を楽しむために、パッラヴィ、父、義兄、アルン、ウマーの5人はサンタモニカのリゾートへ行く。だがここで、パッラヴィの父はアルンの父(Kedar Shankar)と電話で話し、アルンにはウマーというヴァイザーグ出身の友達などいないことを知り、不審に思う。また、パッラヴィはアルンに重大な秘密があることを知ってしまう、、。

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★☆☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★★★☆
・昔、アルカカット氏が『これでインディア』の映画評欄で、インド映画の不文の方程式として、「結婚前の恋愛は恋愛が勝ち、結婚後の恋愛は結婚が勝つ」と書いているのを読んで、なるほどと思ったものだが、本作は久々にその言葉を思い出させるものだった。

・まるでボリウッド映画。結婚しているカップルの前に元の恋人が出現するとか、物語の多くのパートがアメリカが舞台だとか。そうすると、ナーニ演じる主人公ウマーがシャールク・カーンに見えてきたりする。

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・元カレを立ち直らせるために、妻が夫に元カレを家に滞在させたいと申し出るという、かなり実験的なプロット。現実には、よっぽど特殊な(まぁ、進歩的なと言ってもいいのだが)カップルでもない限り、こういうことはあり得ない。標準的なインドの女性というのは、結婚(婚約も含めて)したらピシャっと他の男をシャットアウトするものだし、元カレの存在など、少なくとも公式にはもみ消され、本人もそんな人物のことなど忘れるか、または忘れたふりをするものだ。それで、本作のようなプロットは不自然でリアリティがないように見えたが、しかし、終盤に「それもありかなぁ」と思えるヒネリがあった。この辺は脚本が上手い。

・上のように書いてしまうと、「結婚後の恋愛は結婚が勝つ」、つまりチャレンジャーのウマーは敗者となる結末をバラしたようなものだが、それでも大丈夫。ナーニのセンチメンタルな演技を楽しもう。

・いくつかのボリウッド作品が思い浮かぶような、よくある物語だが(事実、本作ではボリウッド作品への言及がいくつかなされている)、自分で考えた跡がうかがえる脚本で、好感が持てる。シヴァ・ニルヴァーナ監督はデビューとしては上出来だろう。

・もう1つ上手いと思ったのは、終盤に差し掛かる頃の、センチメンタルで重くなりかかった時間帯に、パッラヴィの父と義兄(Murali Sharma & Prudhviraj)を登場させ、コメディー的な展開に変えたことだ。しかも、これが単なる息抜きのお笑いだけでなく、ストーリー展開の重要なキーとなっていた。
 (写真下: この横並びのシーンが愉快だ。)

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◎ 配 役 : ★★★★☆
◎ 演 技
・ナーニ(ウマー役) ★★★★☆
 気の好い学生、酒浸りの絶望男、元カノを奪おうとする危ない奴、「涙はこらえようとするが、、」なセンチメンタル男と、いくつものナーニが味わえて、ファンにはお得だ。

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・ニウェーダー・トーマス(パッラヴィ役) ★★★★☆
 ふ〜む、やはりこの娘の演技者としての素質はニティヤ、ナスナス(ナスリヤ・ナシーム)級だな。【Gentleman】とは違った役柄で、ナーニと2度目の共演でも新鮮に見えるところが良い。すっかり大人っぽくなったが、むしろまだ21歳にしては老け顔に見え、ちょっと将来が心配。人妻役はまだ早すぎやしないか?

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・アーディ(アルン役) ★★★☆☆
 チェンナイ出身のタミル俳優ということで、テルグ映画には初出演だと思ったが、調べてみると、いくつか出ていることが分かった。しかも、【Gundello Godari】(13)は私も観て、ちゃんとこのブログでも言及していたのであった。本作での抑えめの演技はなかなか良く、男前で繊細な芝居もできるということが分かった。

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◎ 音 楽 : ★★★★☆
◎ BGM : ★★★☆☆
◎ ダンス : ★★☆☆☆
・音楽はゴーピ・スンダル。マラヤーラム映画界ではエース音楽監督だが、テルグ映画では(私が観た作品では)いまいちな印象があった。しかし本作は良かった。

・音楽シーンは4つあったが、しっかりダンスをしていたのは1つだけ。この点でも本作は娯楽テルグ映画としては異色。

◎ アクション : ★★☆☆☆
◎ 衣 装 : ★★★☆☆
◎ 撮 影 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★★☆☆
・ヴァイザーグの場面でナーニのアクション・シーンがあったが、やはり強いナーニというのは私の目には違和感。ナチュラルスターなんだから、強くなくてもいいじゃないか。

◎ その他(覚書)
・パッラヴィがウマーにダンスの授業料として申し出た額は5千ルピーだった。

◆ 完成度 : ★★★☆☆
◆ 満足度 : ★★★☆☆
◆ 必見度 : ★★★☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 7月9日(日),公開第1週目
・映画館 : INOX (JP Nagar),10:30のショー
・満席率 : 8割
・場内沸き度 : ★★★☆☆

 

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