カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Kataka】 (Kannada)

<<   作成日時 : 2017/10/26 03:00   >>

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【Kataka】 (2017 : Kannada)
脚本・監督 : Ravi Basrur
出演 : Ashok Raj, Spandana Prasad, Shlagha Saligrama, Madhava Karkada, Manjunath Gowda, Bala Rajwadi, Om Guru, Chandrashekar Basrur, Muralidhar Bhat, A.S.N. Hebbar, K.T. Raj, Chandrakala Kadike, Krishmurthy Basrur, 他
音楽 : Ravi Basrur
撮影 : Sachin Basrur
編集 : Ravi Basrur
製作 : N.S. Rajkumar

題名の意味 : 蟹座(占星術の十二星座のうちの一つ。)
映倫認証 : U/A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : ホラー
公 開 日 : 10月13日(金)
上映時間 : 1時間48分

《 あらすじ 》
 教師のクマーラ(Ashok Raj)は都会の生活に嫌気がさし、妻のワンダナー(Spandana Prasad)と4歳の娘カーヴィヤ(Shlagha Saligrama)を連れて、生まれ故郷の海辺の村へ引っ越して来る。そこはクマーラが子供のときに両親と死別するまで住んでいた村であった。彼はおじが用意してくれた古ぼけた家に入居する。彼の第一の目的は、この地に学校を作り、自分の理想とする教育を実践することだった。そのために、旧友のアップ(Madhava Karkada)が援助を約束してくれていた。
 だがクマーラは、自分がここの村人たちに歓迎されていないことに気付く。まず、新しい学校ができるまで、クマーラは地元の学校で教鞭を取るはずだったが、校長から転勤の通達書が届いていないと、門前払いを食らう。それもそのはず、有力者のボージャ・シェッティ(Chandrashekar Basrur)は古い学校を壊して、高級アパートを建設する計画を持っており、クマーラが邪魔だったからである。また、クマーラのおじの息子も、自分たちの資産の土地がクマーラの学校用地に使われることを快く思わず、妨害工作に出る。
 しかし、そんな問題が片付く間もなく、娘のカーヴィヤが悪霊に取り憑かれたような状態になる。アップの紹介でクマーラは僧侶(Om Guru)を呼ぶが、歯が立たない。イスラーム教の祈祷師(K.T. Raj)も呼ぶが、同じことだった。アップは地元で一番の呪術師ニーラカンタ・カラバ(Bala Rajwadi)を連れて来る。ニーラカンタはクマーラに、カーヴィヤに取り憑いている無数の死霊の姿を見せ、すでに手遅れだと告げる。だが、すがるクマーラに対し、特別な霊能を持つ呪術師を探し出せと、ヒントを与える。

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 アップとクマーラはそれがナーラーヤナ・ナンブーディリという呪術師だと突き止め、会いに行くが、なんと半年前に死去していた。絶望したクマーラと妻ワンダナーは一家三人で心中を図ろうとするが、そこへアップがナーラーヤナ・ナンブーディリの息子プラバーカル・ナンブーディリ(Manjunath Gowda)が父の術を受け継いでいると知らせに来る。早速、プラバーカルの指示の下、呪術を行った結果、見事に死霊はカーヴィヤの体を去る。だがプラバーカルはショッキングなことを告げる。カーヴィヤに憑いた死霊は一時的に藁人形に閉じ込めただけで、これを誰か別の人物に移さないことには、カーヴィヤの命はやはり危ないと言う。心的な葛藤の末、クマーラは自分が犠牲になることを決意し、プラバーカルに術を執り行うよう依頼するのであったが、、。

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★☆☆
◎ 着 想 : ★★★☆☆
◎ 物 語 : ★★☆☆☆
◎ 脚 本 : ★★☆☆☆
・先々週の金曜日は13日ということもあって(かどうかは知らないが)、ベンガルールでホラー映画が3本公開された。うち1本は【Raju Gari Gadhi 2】で、先日鑑賞記を上げたが、それよりも注目していたのがこの【Kataka】だった。上のように「蟹」をモチーフとしたポスターが謎だったし、シネコンの入っているモールには下のような化け蟹のオブジェまで出現していた。とは言って、観るかどうか迷う線だったが、監督がラヴィ・バスルールであること、プニート・ラージクマールが後押ししていること、公開後の評判が良いことなどから、観ることにした。

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・ラヴィ・バスルールは音楽監督が本業で、【Ugramm】(14)の素晴らしい音楽を担当した人だが、監督や俳優としても仕事をしているようだ。監督としては本作が2作目となる。本作では他に音楽と編集も担当している。

・さて、「蟹ホラー」とはいかなるものかと、ちょっぴり期待しながら観に行った。ざくっとした感想は、「何だか面白かった」である。はっきり言って、全く高級感のない低予算ホラーで、作りも古風なものなのだが、何と言うか、確信犯的な内容に押されるものがあった。

・しかし、なぜ「蟹」なのかはよく分からなかった。本編中に説明があり、英語字幕も付いていたのだが、早くて読み切れなかった。題名の「Kataka」というのは占星術の十二星座の一つの「かに座」のことであり、水と月に関連付けられている。この「カタカ」が、どうやら無念の死を遂げて、成仏できず、地上に留まっている死霊と関係があるとの説明だったように思うが、ストーリーとの関連ははっきりつかめなかった。

・ただ、ギリシャ神話でも「かに座」の蟹は「化け蟹」として登場するものであり、また日本の民話にも「蟹坊主」という化け蟹の話があったりして、どうやら蟹は不気味な存在と捉えられていたようである。いや、私には旨そうな食材にしか見えないが。
 (写真下: 「ゲゲゲの鬼太郎」の蟹坊主、らしい。)

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・それはさて置き、この蟹を媒介として少女カーヴィヤに夥しい数の死霊が取り憑き、「成仏させてくれ〜!」と声々に叫ぶあたりが本作のホラーのツボだった。しかも、本作では(おそらくラヴィ・バスルール監督は)こうした死霊は実在し、そうした霊をコントロールする術も存在する、と大真面目に信じているようなのが凄い。

・そのカーヴィヤに死霊が憑くストーリー(主に後半)と、前半のクマーラが学校建設を巡って体験する不気味な出来事との関連が全くなかった。この辺は脚本の不備だと思う。ただ、クマーラのような都会で教育を受けたインテリ(教師)で、無神論者である人物が、村落部に漂う前近代的で、閉鎖的な空気を不気味に感じるというのを、ホラーのツボにしたかったというのは理解できる。(またカルナータカ州沿岸部には有名な聖地、古くからの因習や宗教儀礼、伝統芸能などがよく残っており、蒸し暑い濃密な空気と共に、有象無象の霊的存在がいそうなムードはある。)

・映画全体から漂うアグレッシブなムード(落ち着きのないカメラ、スピーディーな展開、趣味の悪いBGMなど)は、どこか見覚えがあるぞと思っていたら、ウペンドラの90年代の諸作品だった。それで調べてみたら、やっぱり、ラヴィ・バスルール監督はウドゥピ県クンダープラ郡バスルール村の出身で、ウペンドラの出身地であるコーテーシュワラ村とは10キロも離れていない。だから、という確証はないが、ラヴィ監督がウペンドラの影響を強く受けているとしても不思議ではないと思う。(参考に、本作の村の登場人物はカンナダ語のクンダープラ方言を話しているらしい。)

◎ 配 役 : ★★★☆☆
 本作には知られた俳優としてはマンジュナート・ガウダぐらいしか出演しておらず、この方面で特にコメントすべきことはない。

◎ 演 技
・アショーク・ラージ(クマーラ役)
・スパンダナー・プラサード(ワンダナー役)
 カーヴィヤの両親役のお二人。

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・シュラーガ・サーリグラーマ(カーヴィヤ役) ★★★☆☆
 しかし、この子役にはあっぱれと言ってやりたい。

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・マンジュナート・ガウダ(プラバーカル・ナンブーディリ役) ★★★☆☆
 【Ugramm】で好色悪漢シャージを演じたこのお方が善い人物で登場するのを見ると、ほっとする。登場時に指笛が鳴っていた。

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◎ 音 楽 : ★★☆☆☆
◎ BGM : ★★☆☆☆
・音楽はラヴィ・バスルール監督自身が担当しているが、残念ながら、あまり良くなかった。

◎ アクション : ★☆☆☆☆
◎ 美 術 : ★★★☆☆
◎ 衣 装 : ★★☆☆☆
◎ 撮 影 : ★★★☆☆
◎ 特殊効果 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★★☆☆

◆ 完成度 : ★★☆☆☆
◆ 満足度 : ★★★☆☆
◆ 必見度 : ★★☆☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 10月21日(土),公開第2週目
・映画館 : Kamakya,16:00のショー
・満席率 : 9割
・場内沸き度 : ★★★☆☆
・備 考 : 英語字幕付き

 

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
カルナータカでも沿岸部では除霊にムスリム祈祷師が登場するのですね。あるいは単なる映像的演出なのでしょうか。
メタ坊
2017/10/28 01:05
いえ、ムスリム祈祷師がいて、それなりに活動しているというのは聞いたことがあります。
カーヴェリ
2017/10/28 08:57

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