カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Thaanaa Serndha Koottam】 (Tamil)

<<   作成日時 : 2018/01/19 03:43   >>

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【Thaanaa Serndha Koottam】 (2018 : Tamil)
物語 : Neeraj Pandey
脚本・台詞・監督 : Vignesh Shivan
出演 : Suriya, Keerthy Suresh, Karthik, Ramya Krishnan, Suresh Chandra Menon, Nandha, Thambi Ramaiah, Senthil, Sathyan, Sivasankar, Kalaiyarasan, RJ Balaji, Anandaraj, Nirosha, Brahmanandam, Vinodhini, Yogi Babu, Sudhakar, Bala Singh, 他
音楽 : Anirudh Ravichander
撮影 : Dinesh Krishnan
編集 : A. Sreekar Prasad
製作 : K.E. Gnanavel Raja

題名の意味 : 自発的に集まったグループ
映倫認証 : U/A
タ イ プ : リメイク
ジャンル : コメディー/ドラマ
公 開 日 : 1月12日(金)
上映時間 : 2時間18分

《 あらすじ 》
 1987年、大臣ガーンディー・アッパー(Anandaraj)の自宅に中央捜査局のガサ入れが入る。捜査官はウッタマン(Suriya)とジャーンシー・ラーニー(Ramya Krishnan)、及び3人の部下(Senthil & Sathyan & Sivasankar)で、これには警官のヴェットリヴェール(Nandha)たちも随行していた。捜査官5人は大臣の家の壁裏や天井裏、床下から大量のブラックマネーを発見し、没収して引き上げる。
 ところが、このガサ入れは偽の捜査官5人による詐欺事件だった。ウッタマンを名乗った男はイニヤンで、彼は中央捜査局員志望で面接試験を受けるが、面接に当たった実際のウッタマン(Suresh Chandra Menon)に侮辱された上、落とされた過去があった。また自殺した友人(Kalaiyarasan)の件もあり、イニヤンは政府系組織や不正を働く政治家、資産家たちに恨みを抱いていた。また、ジャーンシー・ラーニーを名乗ったアラグ・ミーナも、他の3人も、賄賂と不正のはびこる社会から辛い目に遭わされていた。それで5人はいつしか志を同じくし、詐欺団になった、というわけだった。

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 イニヤン率いる5人はさらにハイダラーバードまで行き、商人から金品を掠め取る。
 自分の名前を使われた本物のウッタマンは憤り、警官ヴェットリヴェールと捜査に当たる。これに冷血非情で知られた凄腕捜査官のクルンジヴェンダン(Karthik)も加わる。
 容疑者の目星をつけた捜査局側は、アラグ・ミーナの家の電話に盗聴器を仕掛ける。だがイニヤンはこれに気付き、メンバー5人はクルンジヴェンダンとウッタマンの先を越して、姿をくらます。
 イニヤンたちは、これを最後にと、大手宝飾品店から宝飾品を奪う大仕事を計画する。そのために、大胆にも新聞に中央捜査局員急募の広告を出し、実際に面接試験まで行い、多数の要員を確保する。だが、クルンジヴェンダンらはこの動きを察知し、アラグ・ミーナらを脅して、計画の内容を聞き出す。ウッタマンは宝飾店主に事情を話し、店の商品を全て偽物に置き換え、本物を運び出す。
 計画の日時となり、イニヤンら5人組と要員は作戦を開始するが、、。

・その他の登場人物 : マドゥ(Keerthy Suresh),イニヤンの父(Thambi Ramaiah),所得税官(Brahmanandam)

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★★☆
◎ 着 想 : ★★★☆☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★★☆☆
◎ 演 出 : ★★★★☆
・スーリヤ主演で監督がヴィグネーシュ・シヴァン、ヒロインがキールティ・スレーシュということで、無条件に観る気だったが、公開前日にこれがヒンディー映画【Special 26】(13)のリメイクだとの情報を得、急に観る気が失せた。しかし、すでにチケットは予約していたし、さっさと日本で鑑賞した邦人ファンからの「親子丼に小鉢と味噌汁を足したような映画」という謎のコメントまで出現したりで、思い直して観ることにした。

・映画はすごく面白かった。いや、楽しかった。【Special 26】は観ていないので何とも言えないが、ニーラジ・パーンデーイが本作のようなテイストの映画を撮ったとは思えないので、ヴィグネーシュ・シヴァン監督は相当に転調したものと思われる。結末も違っているらしい。

・後半はちょっと脚本に粗さがあり、腰砕けの感があるが、前半はがんがん来る感じで、快感だった。これぞインド(タミル)映画!

・ただ、こう面白いと、また鑑賞者の評判も上々だと、一人ぐらいケチをつけてもいいかなぁという気になるもので、ケチをつけさせてもらうと、、、政治家や資産家の賄賂や不正の問題を扱うのに、1987年を舞台にしたのは説得力がない。やはり現代劇にしないと、風刺にならない。

・そりゃあ、リメイク元の【Special 26】と、その元ネタの「1987 Opera House heist」の時代が1987年なのだから、仕方ないかもしれないし、ヴィグネーシュ・シヴァン監督は、インド社会はこの30年間、何も変わっていない、ということを言いたかったのかもしれないが、果たしてそうか、という疑問がある。

・インド映画でブラックマネーを描く際に、壁や床をべりべり剥がしたら、どっさり札束が出てきたというシーンが多いが、あんなことをやっているのは現在では田舎の小金持ちか小物政治家だけで、真のワルはもっと高度な技を使っているはずだ、と私は見ている。そのことは、ナレンドラ・モーディー首相が行った人騒がせな「高額紙幣廃貨令」でも裏金がほとんど炙り出せなかったことからも窺える。なので、現代の映画で社会の腐敗を描きたかったら、もっと別の切り口を選択すべき時期だと私は思う。

・もっとも、あの壁べりべり札束どっさりは絵的に面白いし、監督が30年前も今も詐欺師は常に政府組織より頭が良いということが言いたいなら、本作の時代の1987年もアリだろう。(しかし本作のテーマは、世を糺すためには人々が自発的に動かなければならない、ということだろうから、これは時代を超えたメッセージだと言える。)

・もう一つケチをつけたい点は、本作が正しすぎるということだ。いや、これは本作に限った話ではなく、インド映画は全般的に正しすぎる、善を一面的に称揚しすぎる嫌いがある。これにはもう慣れてしまったし、ここから学ぶことも多かったので、特に何も言ってこなかったが、鼻につくし、映画の深みを落とす原因にもなっている。本作の場合、この点はスーリヤのきらきら輝く影なしのスター・イメージと相まって、なおさらだった。

◎ 配 役 : ★★★★☆
◎ 演 技
・スーリヤ(イニヤン役) ★★★☆☆
 元気溌剌とした感じで、センチメントの場面も上手く、良かった。ただし、今回は上で書いたとおり、カッコよすぎるというか、きれいすぎるというか、もっとぐちゃぐちゃに傷つく、または痛めつけられる場面があってもよかったと思う。
 (写真下: 今から証明写真を撮りますみたいなスーリヤ。)

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・キールティ・スレーシュ(マドゥ役) ★★★☆☆
 先日の【Agnyaathavaasi】に続いてキールティを見ることができ、幸せ(いや、それを狙ったのだが)。音楽シーンなど、可愛くって、満足した。しかし、ファンとしては言いたくないが、ストーリー的には要らない役だったかも。
 (写真下: いろいろ可愛いショットはあったが、ここではメガネちゃんを。)

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・ラミャ・クリシュナン(アラグ・ミーナ役) ★★★☆☆
 やはり押しも引きも上手い演技だった。
 (写真下: ダンスもしていたが、わざと下手くそに踊っていた。)

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・カールティク(クルンジヴェンダン役) ★★★☆☆
 登場シーンでは誰か分からなかった。なんでカールティクが悪役を、と疑問に思いながら見ていたが、クライマックスまで来て、このお方がこの役をやっている理由が分かった。
 (写真下: 本作のスチルではありません。)

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・スレーシュ・チャンドラ・メーナン(ウッタマン役) ★★★☆☆
 レーヴァティの元夫がネガティブ・ロールをやっていた。吹き替えはガウタム・メーナンが担当したらしい。
 (写真下: 本作のスチルではありません。)

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◎ 音 楽 : ★★★★☆
◎ BGM : ★★★☆☆
◎ ダンス : ★★★★☆
・アニルドくんの音楽も良かったし、ダンス・シーンの作りも抜群だった。

◎ アクション : ★☆☆☆☆
◎ 美 術 : ★★★☆☆
◎ 衣 装 : ★★★☆☆
◎ 撮 影 : ★★★★☆
◎ 編 集 : ★★★★☆
・30年前のレトロな小道具等に注目したかったが、そこまで目が行かなかった。

◎ その他(覚書)
・イニヤンらによる中央捜査局の偽面接試験の場面があれこれ風刺ネタが入っていて面白かった。

◆ 完成度 : ★★★☆☆
◆ 満足度 : ★★★★☆
◆ 必見度 : ★★★★☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 1月14日(日),公開第1週目
・映画館 : The Cinema (GT World, Magadi Rd),10:15のショー
・満席率 : 6割
・場内沸き度 : ★★★★☆

 (オマケ画像: 実はこの制服を着てますみたいな女の子たちの場面が最も心和んだ。)

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