カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Jai Simha】 (Telugu)

<<   作成日時 : 2018/01/24 02:33   >>

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【Jai Simha】 (2018 : Telugu)
物語 : M. Ratnam
脚本・監督 : K.S. Ravikumar
出演 : Nandamuri Balakrishna, Nayanthara, Hariprriya, Natasha Doshi, Ashutosh Rana, Prakash Raj, Prabhakar, Murali Mohan, Brahmanandam, Jaya Prakash Reddy, Chalapathi Rao, Ravi Prakash, Sivaji Raja, Mamilla Shailaja Priya, Sandhya Janak, L.B. Sriram, Pavitra Lokesh, 他
音楽 : Chirantan Bhatt
撮影 : C. Ram Prasad
編集 : Praveen Antony
製作 : C. Kalyan

題名の意味 : シンハ(獅子)に勝利を
映倫認証 : U/A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : アクション
公 開 日 : 1月12日(金)
上映時間 : 2時間43分

《 あらすじ 》
 ナラシンハ(Balakrishna)は生まれたばかりの息子を抱えて故郷のヴァイザーグを離れる。彼は各地を転々とした後、タミル・ナードゥ州クンバコーナムに至る。そこの寺院で親切なブラフミンの紳士(Murali Mohan)に出会い、運転手として雇われることになる。

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 ナラシンハは不正には黙っていられない性格だった。それでこの地でもヤクザのカニヤッパン(Prabhakar)や性質の悪い警官プラサードと衝突していた。
 ある日、主人の娘ダニヤー(Natasha Doshi)が誤ってカニヤッパンの弟を車ではねてしまう。カニヤッパンとその手下はこの家に襲撃をかけるが、ナラシンハが車を運転していたのは自分だと罪をかぶり、ぼこぼこに殴られることで事態が収まる。これでダニヤーはナラシンハに惚れるが、彼は何よりも息子を愛していた。
 ナラシンハは息子を預けようと地元の保育園へ行くが、そこでヴァイザーグ時代の恋人ガウリ(Nayanthara)とその父(Prakash Raj)を目撃し、姿を隠す。
 入院していたカニヤッパンの弟が死亡する。憤ったカニヤッパンは復讐しようと、ナラシンハの息子を誘拐する。また、以前からナラシンハに恨みを抱く警官プラサードもナラシンハを逮捕しようと動く。ナラシンハはカニヤッパンらと戦い、何とか息子を奪い返す。そこへプラサードがやって来、ナラシンハを撃とうとするが、彼が抱える男児を見るなり、「息子を守ってくれて、ありがとう」と告げる。また、ガウリも現れ、プラサードと一緒に男児を連れて行く。
 ナラシンハはヴァイザーグ時代の出来事――幼馴染みのガウリとの恋、実業家兼ヤクザのラーミ・レッディ(Ashutosh Rana)との衝突、マンガ(Hariprriya)との結婚等――を回想する、、。

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★☆☆
◎ 着 想 : ★★★★☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★☆☆☆
◎ 演 出 : ★★★☆☆
・今年のサンクラーンティ公開のテルグ映画は、先週紹介した【Agnyaathavaasi】とこの【Jai Simha】が競合し、誰しもが【Agnyaathavaasi】の勝利を予想したが、蓋を開けると、【Jai Simha】の快勝となっているようだ。

・本作はヒロインがナヤンターラーとハリプリヤーということで、初めから観るつもりだったが、最近不振のK・S・ラヴィクマール監督の映画が好評となると、別の観点で興味が湧いてきた。(ちなみに、【Lingaa】の鑑賞記で私は、当時は同作品が日本公開されるとは夢にも思わず、「K・S・ラヴィクマール監督も終わった」と失礼なことを書いている。)

・実見してみて、それほど面白いかなぁ、、、というのはあるにせよ、まずまず面白かった。ストーリー的には、特にヴァイザーグとクンバコーナムを結び付けた点や、警官プラサードの役回りなど、相当無理した部分もあるが、ヒネリの隠し方が上手く、面白い展開だった。

・それに、主役のバーラクリシュナが良い。パフォーマンスの質というより、こういう神レベルな、「とことん善いやつ」をやらせると、不思議と輝く(いや、ほとんどイカれたオジサンなのだが)。とにかく、この歳になっても、こうしたヒーローを演じるのがうれしくてうれしくてたまらないようで、見ていて唖然、否、清々しいものさえ感じた。

・インド映画は「泣き」と「笑い」のどちらが本領か、という問いがあるが、インド人は映画で笑いたがり、コメディーなら少々質の落ちる映画でも十分ヒットしたりする、というのはある。他方、悲劇的結末の映画は、批評家からの評価が高く、話題になったとしても、興業的にはあまり伸びなかったりもする。しかし、同時にインド人は映画で泣きたがるのも確かで、それは大衆演劇的な、浪花節的な類のセンチメントで、これが庶民の琴線に触れると、爆発的なヒットに結び付く。

・本作もどうやらそういう泣きの映画であるようだ。主人公のナラシンハはもちろん英雄的キャラクターなのだが、必ずしも幸福な道を歩んでいない。しかし、艱難辛苦の末、結局は幸福な結末を迎えるのが伝統的インド映画の常套なのに、本作はそうならず、ナラシンハはあくまでも自分の幸福を他人に譲り、股旅物のように去って行く。ここは泣ける。しかし、こういう滅私利他の精神は、普通の俳優がやると嘘くさくなるものであり、バーラクリシュナのようなある意味単純な、人間離れしたイメージがあってこそ、というのはある。

◎ 配 役 : ★★★☆☆
◎ 演 技
・ナンダムーリ・バーラクリシュナ(ナラシンハ役) ★★★☆☆
 上でバーラクリシュナのことを持ち上げたが、そうは言っても、やっぱり私はこのお方が苦手だ。似たような匂いを発しているのがカンナダのシヴァラージクマールで、このお二方の確信犯的な演技/ダンスにはしばしば困る。参考に、ものすごい個人的な感覚でこのお二方と似た匂いの人物をもう一人挙げるとすると、能楽師の観世栄夫(故人)。
 (写真下: この獅子と言うより鹿のようなキラキラお目めがポイントです。)

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・ナヤンターラー(ガウリ役) ★★★☆☆
 【Velaikkaran】(17)でアイドル的なナヤンターラーを見て「ホッとした」と書いたが、本作はさらにオールドウェーブなヒロイン像だった。十分美しかった。

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・アシュトーシュ・ラーナー(ラーミ・レッディ役) ★★★☆☆
 ボリウッド俳優だが南インド映画にもいくつか出演しており、何度か見たが、強い印象はなかった。しかし、本作でこのお方がなかなか優秀な悪役俳優だということが分かった。やられ方がカッコよかった。
 (写真下: 本作のスチルではありません。)

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・ナターシャ・ドーシ(ダニヤー役) ★★☆☆☆
 セカンド・ヒロインは2人で、まずこのナターシャ・ドーシは初めて見た。モデル顔すぎて面白みは感じないが、本作でにょきっと露わになった足は卑猥を絵に描いたようで、良かった。ダンスはできるほうかも。
 (写真下: 本作のスチルではありません。)

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・ハリプリヤー(マンガ役) ★★★☆☆
 我がカンナダ映画界からハリピーの客演だが、そういえば彼女は【Ugramm】(14)のヒットでホームのカンナダに定着するまではテルグ映画にも何本か出演し、【Thakita Thakita】(10)のような佳作もあるのであった。本作はメジャー級作品でのテルグ映画界再デビューといった感じだったので、期待したが、残念ながら出番は短かった。しかし、一応ストーリー上重要な役回りだったし、死に顔もきれいだったので、良しとしよう。

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・そもそもナヤンさんとハリピー目当てで観に行ったのだが、私的に意外な萌えどころになったのは、ブラフマーナンダムの妻を演じたマミッラ・シャイラジャー・プリヤーさん(カタカナ表記は当てずっぽう)。今まで何度か見ていて、特に何も感じなかったが、本作では「肉」って感じにいたく感動した。私の「インド・コメディエンヌ図鑑」入りが確定。
 (写真下: 本作のスチルではありません。)

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◎ 音 楽 : ★★☆☆☆
◎ BGM : ★★☆☆☆
◎ ダンス : ★★★☆☆
・音楽は【Kanche】(15)や【Gautamiputra Satakarni】(17)を担当したチランタン・バット。これまで良い印象を持っていたが、本作はいまいちだと思った。

◎ アクション : ★★★☆☆
◎ 衣 装 : ★★★☆☆
◎ 撮 影 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★☆☆☆

◆ 完成度 : ★★★☆☆
◆ 満足度 : ★★★☆☆
◆ 必見度 : ★★★☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 1月20日(土),公開第2週目
・映画館 : INOX (JP Nagar),15:40のショー
・満席率 : 3割
・場内沸き度 : ★★★☆☆

 

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