カーヴェーリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Aval】 (Tamil)

<<   作成日時 : 2017/11/07 01:44   >>

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【Aval】 (2017 : Tamil)
物語 : Milind Rau, Siddharth
脚本・監督 : Milind Rau
出演 : Siddharth, Andrea Jeremiah, Atul Kulkarni, Anisha Angelina Victor, Suresh, Prakash Belawadi, Avinash Raghudevan, 他
音楽 : Girishh
撮影 : Shreyaas Krishna
編集 : Lawrence Kishore
製作 : Siddharth

題名の意味 : 彼女
映倫認証 : A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : ホラー
公 開 日 : 11月3日(金)
上映時間 : 2時間17分

《 あらすじ 》
 優秀な脳神経外科医のクリシュ(Siddharth)は、ヒマーラヤ山麓の村で妻ラクシュミ(Andrea Jeremiah)と仲睦まじく暮らしていた。二人の屋敷の隣に技師ポール(Atul Kulkarni)の家族が引っ越して来る。ポールには妻と長女のジェニー(Anisha Angelina Victor)、次女のサーラ、それに父がいた。ジェニーはポールの先妻の子で、継母を嫌い、反抗的な態度を取って、まだ十代なのに酒や煙草もやっていた。ジェニーはハンサムなクリシュの気を引こうとする。
 この両家はすぐに親しく付き合いを始め、ポールの家での引っ越しパーティーにはクリシュとラクシュミも招待される。パーティーのさ中に、クリシュは井戸に飛び込むジェニーを目撃し、自分も飛び込んで彼女を救う。ジェニーは事なきを得るが、その夜、何者かに取り憑かれたような状態となり、翌日、クリシュの診察を受ける。しかし、ジェニーに身体的な異変はなかった。
 だが、その後、思いつめた表情で断崖絶壁に立ちすくむジェニーが目撃される。クリシュは友人の精神科医プラサード(Suresh)を呼び、ジェニーのカウンセリングを行わせる。その結果、確かにジェニーは奇異な体験をしているようだった。
 再びジェニーが異常状態となったため、プラサードの紹介で除霊師のジョシュア(Prakash Belawadi)が呼ばれ、祈祷を行う。その際、ジェニーに強力な霊が取り憑き、ジョシュアは怪我をして入院する。
 その後、ラクシュミが妊娠していることが分かる。だが、ラクシュミは幽霊を目撃し、ショックで高所から転落し、入院する。幸い、お腹の赤ちゃんは無事だったが、入院中の彼女に幽霊がまとわりつく。
 ポールは、住み込みのメイドが消えた事件を機に、呪術師(Avinash Raghudevan)を呼び、霊視をさせる。それと並行して、プラサードも警察に過去にこの地で起きた事件の調査を依頼し、有力な資料をもらう。それを基に、プラサードとクリシュはある老婆に話を聞きに行く。これらの結果、ポールの家には1934年に全員死亡した中国人家族――夫と身重の妻、娘――の霊が取り憑いているらしいことが分かる、、。

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★☆☆
◎ 着 想 : ★★★☆☆
◎ 物 語 : ★★☆☆☆
◎ 脚 本 : ★★★☆☆
・怖かった。インド製ホラー映画としては割と良い出来。本作はタミル語、テルグ語、ヒンディー語のマルチリンガル作品ということだが、タミルまたはテルグでよく作られるホラー・コメディーとは一線を画し、ひたすら怖がらせに徹しようとした意図がよく分かるし、成功もしている。外国のホラー映画をよく研究しているようだ。

・ただ、そうなると、インド映画っぽさも薄くなるわけで、かっちりとできたこのホラーを観て、かえって物足りなさを感じた。個人的には、完成度は低くとも、先日紹介したカンナダ映画【Kataka】なんかのほうが、その超ローカルな味わいに、ほくそ笑んだりする。

・それに怖いといっても、恐怖とか不気味とかいった得体の知れない感覚じゃなく、衝撃といったものに近い。つまり、後ろに気配がして、振り向けば幽霊がいて、ガーンと爆音の効果音が入るといった、精神よりは身体に来る怖さだ。私はこういうのをあまり好まないが、インド人は好きらしい。(これはラーム・ゴーパール・ヴァルマ監督のホラー作品以来の傾向か。)

・ストーリー的にはあまり面白みがないが、終盤の展開とヒネリにはアイデアがあった。本作のホラーのツボを言うのは難しいが、まず技術面(映像、音響)に気を配り、恐怖(衝撃)の瞬間を上手く作り出していることが挙げられる。次に、幽霊を中国人(異民族、異教徒)としたことも、不気味さを押し上げる理由となっている。

・しかし、私が最も注目したいのは、主人公のクリシュが脳神経外科医と設定されている点だ。ホラー映画にはよくこうした神、仏、幽霊なんかてんから信じないような人物が登場し、「…が、しかし、、」となる展開が多い。本作も、クリシュは自分の仕事のことを「頭蓋を開いて、脳に電極を差し込んでるだけですよ」と全く唯物論的な発言をしていたのだが、ある手術の際に(手術室には幽霊が潜んでいる)、患者の脳がぱかっと裂け、そこから目がぎょろりと出てくるのを見て、倒れる。あの場面が一番怖かった。あれがホラーだと思った。

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・それで、冒頭に出される"Thanks to God, Thanks to Devil"という字幕も納得がいったりする。

◎ 配 役 : ★★★☆☆
◎ 演 技
・シッダールト(クリシュ役) ★★★☆☆
 まず、本作はシッダールトがプロデュースし、ストーリーもミリンド・ラーウ監督と共同で書いたもので、いわばシッダールトの自作自演とも言える作品。その思い入れが終盤でよく分かった。それにしても、この人はそろそろ40歳になろうかというのに、老けないなぁ。
 (写真下: 妻役のアンドリヤと)

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・アンドリヤ・ジェレマイヤ(ラクシュミ役) ★★★☆☆
 いつかどこかで、アンドリヤの顔はホラー向きみたいなコメントをしたが、本作では幽霊の役ではなかった。むしろ、お色気担当で、鑑賞前に本作の認証がなぜ「A」なのか気に掛ったが、一見して分かった。

・アトゥル・クルカルニ(ポール役) ★★★☆☆
 このお方がホラー映画のこういう役で登場するのはかなり珍しいことだろう(初?)。あの素敵な白髪頭は天然だろうか?

・アニシャー・アンジェリナ・ヴィクタル(ジェニー役) ★★★☆☆
 新人らしい。荒っぽい感じの顔は私の好みではないが、霊に取り憑かれて、形相を歪めての熱演は評価できる。

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・プラカーシュ・ベラワーディ(ジョシュア役) ★★★☆☆
 カンナダ俳優のこのお方がエクソシストの役で出ていて、何だかうれしかった。

◎ 音 楽 : ★★★☆☆
◎ BGM : ★★★★☆

◎ 美 術 : ★★★★☆
◎ 衣 装 : ★★★☆☆
◎ 撮 影 : ★★★★☆
◎ 特殊効果 : ★★★★☆
◎ 編 集 : ★★★☆☆

◆ 完成度 : ★★★☆☆
◆ 満足度 : ★★☆☆☆
◆ 必見度 : ★★☆☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 11月5日(日),公開第1週目
・映画館 : The Cinema (GT World, Magadi Rd),12:45のショー
・満席率 : ほぼ満席
・場内沸き度 : ★★★★☆ (コメディー映画でもこんなに笑いは起きまい。)

 

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2018/02/01 22:25

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