カーヴェーリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Theeran Adhigaaram Ondru】 (Tamil)

<<   作成日時 : 2017/11/29 22:09   >>

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【Theeran Adhigaaram Ondru】 (2017 : Tamil)
脚本・監督 : H. Vinoth
出演 : Karthi, Rakul Preet Singh, Abhimanyu Singh, Bose Venkat, Narra Srinivas, Manobala, Kalyani Natarajan, Sathyan, Rohit Pathak, Surendhar Thakur, Prayas Mann, Scarlett Mellish Wilson(特別出演), 他
音楽 : Ghibran
撮影 : Sathyan Sooryan
編集 : Shivanandeeswaran
製作 : S.R. Prakashbabu, S.R. Prabhu

題名の意味 : ディーラン・第1章
映倫認証 : U/A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : スリラー
公 開 日 : 11月17日(金)
上映時間 : 2時間38分

《 あらすじ 》
 タミル・ナードゥ州警察で過去の捜査資料のデジタル化が行われ、紙の文書が廃棄されることになる。その作業に関わった警官の1人が、10年前の「バーワリヤ盗賊団殲滅作戦」のファイルを読み、衝撃を受ける。彼は早速、当時作戦の指揮に当たった警官ディーラン(Karthi)に電話を入れる。
 ・・・
 1999年、ディーランは警察の幹部トレーニングを首席で修了し、警部補として故郷のトゥートゥクディに赴任する。そこで彼は隣家のプリヤー(Rakul Preet Singh)と恋仲になり、結婚する。凄腕のディーランは次々と手柄を挙げ、たちまち栄転し、ティルワッルールに赴任することになる。
 2002年、ここで彼は初めて残虐な強盗殺人事件に出くわす。それは国道沿いの一軒家に深夜に忍び込み、住人を全て殺害した上、金品を奪うというもので、1995年頃から同じ手口の事件が何度か起きていた。ディーランは同僚のサティヤ(Bose Venkat)と捜査に当たり、インド全国に赴いて、残された指紋から容疑者を特定しようとするが、うまく行かなかった。
 そうこうしているうちに、同じグループによるものと思われる事件が起き、与党の州会議員が殺害される。事態を重く見たタミル・ナードゥ州警察は特殊部隊を組織し、ディーランを長に任命する。やがて、懸命な操作の結果、指紋から強盗団の1人が特定される。それはバンネー・シン(Rohit Pathak)という名で、ラージャスターンに暮らすバーワリヤ族の男だった。しかし、バンネー・シンの居場所を探す過程で、同じ強盗団にサティヤの妻が殺害され、ディーランの妻プリヤーも襲撃されて昏睡状態となる。
 ディーランとサティヤは強盗団逮捕により一層の執念を燃やす。捜査の結果、その強盗団はオーマ・シン(Abhimanyu Singh)を首領とする男女17人のグループだということが分かる。特殊部隊はラージャスターンにキャンプを張り、作戦を実行するが、慣れない地での活動は困難を極めた、、。

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★☆☆
◎ 着 想 : ★★★☆☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★★☆☆
・セミ・ドキュメンタリーとも言えないが、実話に基づいた映画。映画中では「Operation Bawaria Dacoity Case」と呼ばれていたが、実際に1990年代中盤から2000年代中盤にかけて、チェンナイ・バンガロール・コインバトールを結ぶ国道上で起きた連続強盗殺人事件に基づいている。犯行は北インドに住むバーワリヤ・コミュニティーのグループで、被害者には当時の与党AIADMKの議員も含まれたいたため、事態が深刻になった。映画中でカールティが演じる指揮官はディーランという名前だが、実際にはS.R. Jangidという名の警官が作戦指揮に当たったらしい。ヴィノード監督は彼からかなり詳しい聞き取りを行ったとのこと。
 (写真下の右がS.R. Jangid。髭と勲章と胸毛が立派だ。左は映画中のカールティ。)

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・そのバーワリヤ・コミュニティーというのは、現在は指定カーストに入れられているが、映画中ではかつてムガール朝のために戦ったものの、その後王朝に打ち捨てられ、辺境に暮らすようになった部族だと、やや同情的に語られていた。もちろん、部族の全ての人が強盗団だというわけではない。北インドに暮らす強盗団がタミル・ナードゥ州まで来て犯罪を繰り返した理由は、故郷の近くだと足がつきやすいからだと説明されていた。ちなみに、強盗団の職業はトラックの運転手で、犯行にも大型ローリーを使っていた。

・映画の内容をひと言で言い表すなら、カールティ版【Kaakha Kaakha】(03)だろう。典型的な警察礼賛もので、警察のパワープレイが重苦しいまでに描かれている。私はもう少し心に触れるメッセージ性を期待したが、あくまでも優秀な警官の力強さと気高さを描くことが主目的だったようだ。しかし、緊迫感のあるクライム・スリラーとしてはよくできている。

・監督のH・ヴィノードは【Sathuranga Vettai】(14)を撮った人。同作品は、私は心に触れるクライム・スリラーとして気に入っており、また批評家の評価も高かったが、興業的にはいまいちだったようだ。しかし、ヴィノード監督は本作で脚本/演出により上手みを見せており、今後に期待できそう。

・物語は警官の1人がディーランに電話をかけるところから始まり、長い(おそらくディーラン自身の)回想が物語の本編で、最後に再び現在時に戻るという語り口になっている。これ自身はありふれた構造だが、本作ではかなり効果的だった。

◎ 配 役 : ★★★☆☆
◎ 演 技
・カールティ(ディーラン役) ★★★★☆
 そういえばカールティは【Siruthai】(11)で警官役をやっていたが、本作のほうが気合いが入っている。タミル映画界の現在の警官俳優といえば、何と言っても【Kaakha Kaakha】や【Singam】(10)でお馴染みのスーリヤだが、カールティが兄に並んだかというと、それはまだ疑問。しかし、本作がカールティの代表作になることは間違いないだろう。
 (写真下: なんでこうなっているかは、本編を観てのお楽しみ。)

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 白馬にまたがるカールティなんて、いいのであろうか?

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・ラクル・プリート・シン(プリヤー役) ★★★☆☆
 懸命に南インドの田舎娘を演じようとしていたが、さすがにパンジャービー娘にそれは無理があるというものだ。しかし、絵的には十分可愛かった。

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・アビマンニュ・シン(オーマ役) ★★★☆☆
 ふてぶてしさ、力強さ、不気味さを併せ持つ悪役だった。彼らしさがよく生かされていて、良かった。

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・ボース・ウェンカト(サティヤ役) ★★★☆☆
 強面で悪役をやることも多いお方だが、本作では誉むべき警官の役。良い役だった。

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◎ 音 楽 : ★★☆☆☆
◎ BGM : ★★☆☆☆
・ギブラーンの音楽がいまいちだった。BGMもうるさすぎるように感じられた。

◎ アクション : ★★★☆☆
◎ 衣 装 : ★★★☆☆
◎ 撮 影 : ★★★★☆
◎ 編 集 : ★★★★☆
・強盗団が家屋に侵入し、住人を皆殺しにする回想場面は白黒映像だったが、これが効果的だった。血が黒で描かれるというのが不気味だった。

◎ その他(覚書)
・物語の90年代終盤のシーンではヴィジャイの当時の映画のポスターが使われていた。

・それにしても、この物語の当時には、21世紀になっても、インドの警察はまだ指紋を照合するのに「虫眼鏡」を使っていたというのには驚いた。

◆ 完成度 : ★★★☆☆
◆ 満足度 : ★★★★☆
◆ 必見度 : ★★★☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 11月25日(土),公開第2週目
・映画館 : Cinepolis (ETA Mall),10:05のショー
・満席率 : 2割
・場内沸き度 : ★☆☆☆☆

 (オマケ画像: なぜ彼らはこんな武器を持ちたがるのか?)

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