カーヴェーリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Awe!】 (Telugu)

<<   作成日時 : 2018/02/21 00:50   >>

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【Awe!】 (2018 : Telugu)
脚本・監督 : Prasanth Varma
出演 : Kajal Aggarwal, Nithya Menen, Regina Cassandra, Eesha Rebba, Priyadarshi Pullikonda, Srinivas Avasarala, Murali Sharma, Kaitlyn D'mello, Devadarshini, Rohini, C.V.L. Narasimha Rao, Pragathi, Balakrishna, Shaking Seshu, Gururaj Manepalli, Nani(声), Ravi Teja(声), 他
音楽 : Mark K. Robin
撮影 : Karthik Ghattamaneni
編集 : Goutham Nerusu
製作 : Nani, Prashanti Tipirneni

題名の意味 : あ!
映倫認証 : U/A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : ?(強いて言えば、サイコロジカル・スリラー)
公 開 日 : 2月16日(金)
上映時間 : 1時間55分

《 あらすじ 》
 カーリー(Kajal Aggarwal)は全てに絶望した面持ちで、何事かを実行しようとしていた。彼女は拳銃を所持していた。
 ラーダー(Eesha Rebba)は両親(C.V.L. Narasimha Rao & Rohini)と共にレストランにいた。彼女は自分の恋人を両親に会わせることになっていた。だが、その場所に現れた人物を見て、ラーダーの母は「あ!」と声を上げる。
 ナラ(Priyadarshi Pullikonda)は料理など碌にできないくせに、レストランの支配人(Pragathi)を言いくるめて、コックとして働くことになる。ここの厨房には言葉を話す金魚のナーニ(Nani)と盆栽のチャンティ(Ravi Teja)がいた。ナラはナーニに教えてもらい、料理を作る。だが、重要な客が注文した料理に対して、ある食材がないことに気付く。
 シヴァ(Srinivas Avasarala)はライブラリーカフェで守衛をしていたが、実は科学者で、タイムマシンを作ろうとしていた。そんなシヴァの前に車いすに乗ったパールワティ(Devadarshini)という女性が現れ、「あなたと私は同一人物だ」と告げられ、苛立つ。
 手品師のヨーギ(Murali Sharma)は自称「最高の魔術師」だったが、喫茶店で店番していた少女モークシャー(Kaitlyn D'mello)から「最高の魔術師は他にいる」と言われ、プライドが傷つく。だが、本当にもの凄い魔術師がいるようで、ヨーギは喫茶店のトイレの中でその魔術師にさんざん翻弄される。
 カフェでウェートレスをしているミーラ(Regina Cassandra)は麻薬中毒だった。彼女は恋人のシュガーと共謀し、カフェの客が持参していた現金5千万ルピーを奪おうとしていた。このカフェにラグラーム(Balakrishna)という老人が一人でやって来るが、彼は妻のワイデーヒを同伴しているかのように振る舞う。ミーラはカフェの木の中から金のネックレスを見つけ、首にかけるが、その時からワイデーヒの亡霊にまとわりつかれる。
 そんなこんなで、ここはどこ? 私はだれ?

・その他の登場人物 : クリシュ(クリシュナウェーニ:Nithya Menen),掃除夫(Shaking Seshu)

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★★☆
◎ 着 想 : ★★★★☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★★★☆
◎ 演 出 : ★★★★☆
・公表されたポスターやトレイラー、または「Awe!」という題名そのものの奇抜さから、インド映画の歴史をひっくり返すような衝撃作が出てくるに違いないと期待したが、衝撃には至らなかった。なるほどシナリオにしても扱ったテーマにしても、ユニークな作品には違いないが、外国の実験的な映画を見慣れた鑑賞者なら、驚きを感じることはないだろう。

・ストーリー的には、単一のアイデアを中心に組み立てているので、難解というより、結局は単純だという印象を受けた。しかし、脚本は面白く書かれているし、絵的にも音的にも刺激的で、私は心地いいものを感じた。

・一見独立した複数の登場人物たちの事情を通して、いくつかのシリアスな社会問題が扱われ、時には哲学的な観念性にまで踏み込んだ内容だったが、そういった小難しい部分より、映画のあちこちで見られるコメディー的な部分が面白かった。こういう「歌って踊って」じゃない映画が現れると、批評家たちはこぞって持ち上げたりするが、私はその多くは「ちょっと頭の良い奴なら作れる映画」として懐疑的に見るようにしている。しかし、このプラシャーント・ヴァルマ監督(新人)のユーモアセンスは評価したい。

・扱われたセンシティブな問題の一つにLGBTがあったが、割と説得的に語られ、扱いとしては良かったと思う。しかし、この問題(問題と言えるかどうかは置いておいて)が一般的なテルグ映画鑑賞者に理解されるかどうかとなると、疑問だ。BJPが天下を取れるような今のインドにおいて、一般庶民の意識が性的マイノリティーに関心を示し、受け入れるということは考えにくい。ごく一部のインテリ層は「差別はいかん」と動いているが、あれはイデオロギー的に活動しているわけであって、自然な心情として人々がLGBTを受け入れるまでには、まだまだ時間がかかるだろう。というか、インドにそういう日は、インド社会にカーストのない日がやって来そうにないのと同様、やって来ないと思う(と、ここで「ヒジュラーがいるじゃないか」と言うなかれ)。

・というわけで、この映画がインド国内でヒットするか否か、海外で評価されるか否か、ということが気にかかる。インド国内でヒットしたら、現象としては興味深い。インドでフロップ、海外で高評価という線に収まりそうだが、試しに日本のどこかの映画祭でやってみるのも面白いと思う。

・つまり、本作が従来のインド映画とはずいぶんかけ離れたものだということだが、それでいてインド的な観念性の奥行きもあったりして、その辺が私の琴線に触れた。それは登場人物の名前にもよく表れている。例えば、「カーリー」、「ラーダーとクリシュナウェーニ」、「シヴァとパールワティ」、「ヨーギとモークシャー(とクリシュナ)」。それぞれに何か寓意があるはずだが、1回観ただけ(しかも字幕なし)では情報不足で、分析はできていない。

◎ 配 役 : ★★★★☆
・多くの登場人物が等しい重要性で並ぶという構成なので、勢い一人一人の出番は短く、物足りないものを感じた。しかし、総体的に演技面は良かった。

◎ 演 技
・カージャル・アガルワール(カーリー役) ★★★☆☆
 演技らしい演技もしていなかったが、いつものゴージャスさを封印して、ナチュラルメイクで頑張っていた。

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・ニティヤ・メーナン(クリシュナウェーニ役) ★★★☆☆
 彼女の登場シーンでは映画館内がどよめいた。魅力的に撮ってもらっていたが、ほとんどがテーブルを前にして座っているシーンだったというのも彼女には有利だったろう。パーヤ・スープの骨をちゅうちゅう吸う場面が面白かった。

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・レジナ・カッサンドラ(ミーラ役) ★★★☆☆
 ポスターやトレイラーで最もギョッとさせたキャラだが、本編中でも最も活きていたように感じた。逸材と評されながらも、これまでブレイクしなかったレジナだが、ここらで大化けしそうな予感がする。

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◎ 音 楽 : ★★★☆☆
◎ BGM : ★★★★☆

◎ 美 術 : ★★★★☆
◎ 衣 装 : ★★★★☆
◎ 撮 影 : ★★★★☆
◎ 特殊効果 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★★★☆
・イーシャー・レッバー演じるラーダーの鼻ピアスが「オーム」のシンボルだった。

◆ 完成度 : ★★★★☆
◆ 満足度 : ★★★☆☆
◆ 必見度 : ★★★★☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 2月18日(日),公開第1週目
・映画館 : The Cinema (GT World, Magadi Rd),10:20のショー
・満席率 : 9割
・場内沸き度 : ★★★★☆

 

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