カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Koode】 (Malayalam)

<<   作成日時 : 2018/07/24 12:18   >>

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【Koode】 (2018 : Malayalam)
物語 : Sachin Kundalkar
脚本・監督 : Anjali Menon
出演 : Prithviraj Sukumaran, Nazriya Nazim Fahadh, Parvathy Thiruvoth Kottuvata, Ranjith Balakrishnan, Maala Parvathi, Atul Kulkarni, Roshan Mathew, Siddharth Menon, Darshana Rajendran, Devan, Hakkim Shah, Basil Poulose, Zubin Nazeel Navas, 他
音楽 : M. Jayachandran, Raghu Dixit
撮影 : Littil Swayamp
編集 : Praveen Prabhakar
製作 : M. Renjith, Anjali Menon

題名の意味 : 一緒に
映倫認証 : U
タ イ プ : リメイク
ジャンル : ドラマ
公 開 日 : 7月14日(土)
上映時間 : 2時間35分

《 あらすじ 》
 出稼ぎで湾岸の石油精製所で働いているジョシュア(Prithviraj)は、ある日家族から訃報の電話をもらい、久々に帰郷する。死んだのは妹のジェニーだった。ジョシュアは20年近く会っていなかった父(Ranjith)や母(Maala Parvathi)と再会するが、どこか打ち解けない態度を取る。それもそのはず、ジョシュアは15歳の時に一家の経済的理由で出稼ぎに出されたため、家族に対して恨みのような感情を抱いていたのである。死んだ妹のジェニーに対しても強い愛着があるわけではなかった。ジェニーは生まれながらに呼吸器系の疾患を抱えており、その治療費の捻出もジョシュアを出稼ぎに追いやる理由だった。
 ジョシュアは母校の行事に顔を出す。そこで学校時代のクラスメートで淡い恋心を抱いていたソフィー(Parvathy)を目撃する。彼女はやつれた感じで、寂しげだった。
 夜、ジョシュアは、ジェニーを病院へ送り迎えするために使っていた古いバンに乗り、一人で出かけて山で酒を飲む。翌朝、そのバンに若い女性が乗っているのに気付き、驚く。それは死んだはずのジェニー(Nazriya Nazim)だった、、。

・その他の登場人物 : 少年時代のジョシュア(Zubin Nazeel Navas),サッカーコーチ(Atul Kulkarni),クリシュ(Roshan Mathew),ショーン(Siddharth Menon),ソフィーの父(Devan),ブラウニー(犬)

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★☆☆
◎ 着 想 : ★★★★☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★★★☆
◎ 演 出 : ★★★★☆
・アンジャリ・メーノーン監督の作品は、【Bangalore Days】(14)も、脚本を担当した【Ustad Hotel】(12)も、嫌いというほどではないが、どこか甘ったるいものを感じ、やや苦手としている。本作もトレイラーを見た時点ではこそばゆいものを感じ、二の足踏んだが、ナスナスの銀幕復帰作ということもあって、観ることにした。しかし、映画本編はトレイラーの印象とはかなり違っており、これは気に入った。

・実は、観る前に本作がマラーティー映画【Happy Journey】(14)のリメイクだと知り、がっかりした。というのも、アンジャリ・メーノーンは自分でストーリー/脚本を書きたがる人だと思っていたからで、裏切られたような気がした。しかし、オリジナルは観ていないし、ラニングタイムでは本作のほうが約25分も長いということからすると、かなり違った映画になっていると推測され、これはこれで観る価値はあるだろうと思った。

・事前予想では、プリトヴィラージとナスナスがいやに接近したスチールとかが上がっていたので、この二人のラブストーリーかと思い、えらいオッサンがナスナスの復帰作の相手なんだなと失望したが、そういう話ではなかった。というより、プリトヴィラージの役をオリジナルの【Happy Journey】でやっていたのはアトゥル・クルカルニーだったので、もっとオッサンだった。

・というわけで、ジェニー(ナスリヤ・ナシーム演じる)はジョシュア(プリトヴィラージ演じる)の妹で、しかも幽霊だった、、、と、これを言ったとしても、誰もネタバレだとは非難しないだろう。

・死んだ人物がこの世に現れ、現世の人々の人間関係などの問題を解決するというのは、インド映画でもそう珍しいアイデアではないが(例えばテルグ映画の【Soggade Chinni Nayana】)、本作はけっこう複雑になっている。まず、ジェニーの最も大きな実績は、ぎくしゃくしていたジョシュアと父の関係を丸く収めたことである。次に、会うこともまれだったが、しかしずっと大好きだった兄ジョシュアとの関係を遅ればせながら構築したことである。これは、兄が出稼ぎに行くことになったのは自分の病気のせいという思いもあって、心情的には複雑なものがある。そして、勢い余って、少年時代のジョシュアのサッカーコーチ(アトゥル・クルカルニー演じる)を助けるきっかけも作るし、ジョシュアとソフィー(パールワティ演じる)との恋のキューピッドの役割も果たす。

・しかし、本作が切なく感じるのは、ジェニーが単なるお助けガールとして描かれているだけでなく、彼女自身の中途で途切れてしまった思いも描いているからだろう。それはミュージシャン、クリシュへの想いであるが、こればかりはどう頑張っても幽霊と人間では結婚とかという形では具体化できない。しかし、ジョシュアを通して自分とクリシュの関係に一定の確信を得た彼女は、この世から姿を消す。

・映画は電話で始まり、電話で終わる。一方の電話はジェニーの死を告げるもので、もう一方はジョシュアに子供(女児で、おそらくジェニー2世)が授かったのを告げるもの。これは面白いと思った。

・本作の欠点かなと思えるのは、ものすごくスローテンポで、退屈な感じだったこと。しかし、この間合いでないとこの情緒は出せなかったかもしれない。その分、ラグ・ディークシトのBGMが間を美しく埋めていた。

◎ 配 役 : ★★★★☆
 配役は非常に良かった。そして、どうもアンジャリ・メーノーン監督は俳優たちに固定した台詞を与えず、シチュエーションを基に即興で台詞を言わせたらしい。本当かどうか分からないが、彼らの憑かれたような演技を見ると、なるほどと思った。

◎ 演 技
・プリトヴィラージ(ジョシュア役) ★★★★☆
 いやぁ、南インド映画界広しといえども、彼ほどこういう辛気くさい役がしっくり来る主演俳優もいないだろう。というわけで、4つ星贈呈。

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・ナスリヤ・ファハド(ジェニー役) ★★★★☆
 結婚しても、名前は「Nazriya Nazim Fahadh」らしいので、「ナスナス」という勝手愛称がイキでよかった。天才子役と言われた彼女だが、今もって子役に見えるところが「あんた、ほんまに人妻か?」だが、本作で見せた「永遠の妹キャラ」は天賦の才のなせる業。というわけで、4つ星贈呈。

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・パールワティ(ソフィー役) ★★★★☆
 超地味キャラなのに、心に染み入る美しさ、女っぽさが好きだ。

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・アトゥル・クルカルニー(サッカーコーチ役) ★★★☆☆
 なんでこのお方が出演しているのかナゾだったが、オリジナル【Happy Journey】の主演ということで、特別出演っぽいのかな。

・ジェニーが想いを寄せるミュージシャン、クリシュを演じたのはローシャン・マーテュだが、なんでこんな情けない顔の毛むくじゃら男が良いんだ?

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・ジョシュアの父役のランジットがカッコよかった。いや、こんな所でお父さんを演じている暇があったら、良い映画を撮ってほしいのだが(と、前にもどこかで言ったような)。

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◎ 音 楽 : ★★★☆☆
◎ BGM : ★★★★☆
◎ ダンス : ★★★☆☆
・音楽は、4曲ある歌のうち、"Minnaminni"と"Vaanaville"がジャヤチャンドラン、"Aararo"と"Paranne"がラグ・ディークシトの担当のようだ。素敵なBGMはラグ・ディークシトの担当。ちなみに、ラグ・ディークシトはマイソールが生んだ天才作曲家、カリスマ的歌手で、これを機にファンが増えてほしい。ものすごく精力的にライブを行っているので、こちらに来れば、割と簡単に生が聴ける。

◎ 美 術 : ★★★☆☆
◎ 衣 装 : ★★★★☆
◎ 撮 影 : ★★★★☆
◎ 編 集 : ★★★☆☆

◎ その他(覚書)
・水色のフォルクスワーゲンの古いバンが効いていた。

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 インド人はフォルクスワーゲンのバンが好きなのか、タミル映画【Saroja】(08)でもお洒落に使われていた。

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◆ 完成度 : ★★★★☆
◆ 満足度 : ★★★★☆
◆ 必見度 : ★★★★☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 7月21日(土),公開第2週目
・映画館 : Sangeet,11:00のショー
・満席率 : 1割
・場内沸き度 : ★☆☆☆☆

 

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