カーヴェーリ川長治の南インド映画日記

アクセスカウンタ

zoom RSS 【Trunk】 (Kannada)

<<   作成日時 : 2018/08/02 18:56   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

画像

【Trunk】 (2018 : Kannada)
物語・脚本・監督 : Rishika Sharma
台詞 : Sukesh Shetty
出演 : Nihal Rajput, Vaishali Deepak, Sundarshree, Aruna Balraj, Imran, 他
音楽 : Karthik, Pradeep, Ganeshan, Albin Dominic
撮影 : Bajrang Konatham, Sandeep Aluri
編集 : Hemanth Kumar
製作 : Rajesh Bhat

題名の意味 : トランク
映倫認証 : A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : ホラー
公 開 日 : 7月13日(金)
上映時間 : 2時間18分

《 あらすじ 》
 大学で心理学を教えるラーフル(Nihal Rajput)は、父とは死別し、母のスーザン(Aruna Balraj)と二人暮らしだった。彼は大のホラー映画好きで、夜な夜なホラー映画を観ていたが、悪夢を見るようになり、友人で同じく心理学者のスーリに相談したところ、結婚でもして気分を変えろと諭される。そんな時にラーフルはテレビ女優のハリニ(Vaishali Deepak)と出会う。ハリニも母ニンガンマ(Sundarshree)と二人暮らしだった。キリスト教徒のラーフルに対してハリニはヒンドゥー教徒と、宗教が違うものの、どちらの母親も承諾したため、めでたく結婚する。

画像

 ハリニはラーフルの家で暮らすことになる。その際、彼女が持参した荷物には古くて大きなトランクも含まれていた。この二人にラーフルの母スーザンを加えた生活は幸福そのものだったが、すぐにラーフルが家の中で奇怪な現象を経験するようになる。それはスーザンにも及ぶ。彼女はハリニのトランクがひとりでに動くのを目撃し、気絶する。それでラーフルは「トラップス」というゴーストハンターのグループに相談しに行く。
 そんな折に、ハリニの母ニンガンマがやって来る。だが、今度はハリニ自身の様子がおかしくなる。彼女は霊に取り憑かれたような状態になり、何か子供と遊んでいるような言動を取る。そして、ハリニがそんな状態に陥っているときに、ラーフルとスーザンとニンガンマは、例のトランクが動き出し、中から少年が顔をのぞかせるのを目撃する。
 翌朝、スーザンはハリニに襲われ、入院する。ラーフルはハリニを部屋に監禁し、トラップスに本格的に調査を依頼する、、。

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★☆☆
◎ 着 想 : ★★★☆☆
◎ 物 語 : ★★☆☆☆
◎ 脚 本 : ★★☆☆☆
◎ 演 出 : ★★★☆☆
・実はこの週末はタミル映画の【Junga】か【Mohini】を観るつもりだったが、急遽予定を変更して、このカンナダ映画を観ることにした。というのも、本作についてちらっと調べてみたところ、監督がリシカー・シャルマという若い女性で、私好みの可愛いお方だということが分かったからで、さらに彼女がG・V・アイヤルの孫娘だということを知るに及んで、もう【Junga】どころの騒ぎではなくなった。

G・V・アイヤル(故人)は、知る人ぞ知る古き時代のカンナダの映画監督/俳優で、1983年にはインド映画史上(たぶん)最初にして最後のサンスクリット語映画【Adi Shankaracharya】を撮ったお方。まるでブラフミンの誇りと頑固さを体現したような人物だったと推察するが、その孫となると、、、いや、孫だからどうだと言うわけではないが、才能というのはしばしば隔世遺伝するものなので、その孫娘がどんな映画を撮るのか、これは検分せずばなるまいと思った。

・ついでに書いておくと、このリシカー・シャルマは女優から出発して監督に転身し、【B.E (Mech)】(12)でアーダルシュ・イーシュワラッパ監督(【Shuddhi】でお馴染み)の助手を務めたりしたらしい(こちらの記事参照。しかし、トレイラーを見る限り、出演もしているようだ)。この【Trunk】が長編商業映画でのデビューとなる。

・で、ラッキーなことに、私が観に行ったショーに、リシカー監督を始め、本作の制作スタッフ、出演者が舞台挨拶に来ており、生を拝むことができた。やはりあの何かに呼ばれるような感覚は気のせいじゃなかったんだ。

・さて、前置きが長くなったが、映画そのものの評価は、残念ながら私の期待には届かなかった。いや、デビュー作品ながら、リシカー監督は健闘しており、カンナダのホラーにしては「あちゃー」度が少ない。しかし、脚本がよく練れていない(と言うより、単純なストーリーをカバーしようと、不必要にいじりすぎた?)ようで、ストーリーの進行がよろめいていた。トレイラーのほうが面白い作品になってしまっていた。

・ホラー映画としてのアイデアも、状況設定、幽霊/幽霊に憑かれた人物のイメージ、ヒネリ、エンディングなど、どれも特に目新しいものはなかった。しかし、良い点も挙げておくと、ユーモアが効いていて、緊張と緩和のバランスが良かったことだ。観客のリアクションは上々だった。

・本作の物語は1997年に北カルナータカで実際に起きた不可解な出来事を基にしているらしい。だが、映画では現代で、場所もどことは分からない設定になっていた。物語はこの出来事に加えて、「トラップス」というゴーストハンター・グループの活動も描かれている。この「TRAPS」というのは実際にベンガルールに存在するグループで、映画にも彼ら自身が出演している。上にリンク付けしたリシカー監督のインタビューによると、リアリティーを出すために、俳優を使わず、実際のゴーストバスターズを起用したとのこと。

・同じく上のインタビューでは、超常現象など信じなかったリシカー監督だが、撮影中に不思議な出来事が相次いで、困ったと述べている。しかし、これはおそらく実話というより、映画の宣伝文句ぐらいに捉えておくべきだろう。

◎ 配 役 : ★★★☆☆
◎ 演 技
・ニハール・ラージプート(ラーフル役) ★★★☆☆
 知らない人。おそらく新人。背が高いということ以外、特記事項はないが、悪くはなかった。
 (写真下: 左よりハリニ役のヴァイシャリ・ディーパク、リシカー監督、ラーフル役のニハール、ゴーストハンターのイムラーン。)

画像

・ヴァイシャリ・ディーパク(ハリニ役) ★★★☆☆
 登場場面からテンションが高く、何だか不自然だと思っていたが、なるほど幽霊に憑かれる役だった。どこかで見たことのある顔だと思っていたら、【Shivalinga】(16)と【Amaravathi】(17)で見ているのだった。

・スンダルシュリー(ニンガンマ役) ★★★★☆
 特記したいのは、ハリニの母ニンガンマを演じたスンダルシュリー。このオバサマは演劇/テレビドラマの女優だが、実はグッビ・ヴィーランナの孫娘。グッビ・ヴィーランナ(故人)はマニアなら知っている「グッビ劇団(Gubbi Sree Channabasaveshwara Nataka Company)」を主催していたカンナダ演劇界のレジェンドで、ラージクマールやリシカー監督の祖父G・V・アイヤルもお世話になったほどの人物。だからと言いわけではないが、本作でのスンダルシュリーの台詞回し、感情表現は非常に優れていた。

画像

◎ 音 楽 : ★★☆☆☆
◎ BGM : ★★★☆☆
・歌は2曲入っているが、良いとは言えない。しかし、BGMはまずまずの出来。

◎ 美 術 : ★★★☆☆
◎ 衣 装 : ★★★☆☆
◎ 撮 影 : ★★★☆☆
◎ 特殊効果 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★★☆☆
・憑かれたハリニのメイクにもうふた工夫してほしい。

◎ その他(覚書)
・というわけで、映画そのものは佳作の域にも達していないが、古い伝説的映画/演劇人の孫が活躍する、カンナダ映画の新旧をつなぐ作品として記憶したい。

◆ 完成度 : ★★★☆☆
◆ 満足度 : ★★☆☆☆
◆ 必見度 : ★★☆☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 7月29日(日),公開第3週目
・映画館 : The Cinema (GT World, Magadi Rd),16:10のショー
・満席率 : 満席
・場内沸き度 : ★★★☆☆ (例によって笑いがよく起きていた。)
・備 考 : 英語字幕付き

 

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
【Trunk】 (Kannada) カーヴェーリ川長治の南インド映画日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる