カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Vinnaithaandi Varuvaayaa】 (Tamil)

<<   作成日時 : 2010/03/07 01:02   >>

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 ガウタム・メーナン監督のタミル映画。
 ガウタム・メーナンといえば、デビュー作の【Minnale】(01)以来、発表作品は常に高評価を得、【Pachaikili Muthucharam】(07)以外はすべて大ヒットという、実力派の若手(もう中堅?)監督だが、そのこだわりの強い作風からマニ・ラトナムの後継者とも目されている。前作の【Vaaranam Aayiram】(08)は国家映画賞タミル映画カテゴリーで最優秀作品賞を獲得し、さらに箔がついた。
 ところが、私はといえば、彼の映画はこってりしすぎているように感じられ、大好きというわけでもない。ただ、いつも手を抜かない彼の創作態度には好感が持てるので、やはり注目すべき監督と捉えている。

 ところで、【Vaaranam Aayiram】のテルグ語ダビング版【Surya S/O Krishnan】はAP州でも大ヒットし、その影響か、この【Vinnaithaandi Varuvaayaa】もテルグ語版が【Ye Maaya Chesave】という題名で制作され、同日公開された。今回は単なるダビング版ではなく、キャストを入れ替えて撮った別作品なのだが、【Vinnaithaandi Varuvaayaa】の主役ペアであるシンブ(Silambarasan)とトリシャが【Ye Maaya Chesave】にゲスト出演し、逆に【Ye Maaya Chesave】の主役ペアであるナーガ・チャイタニヤとサマンタが【Vinnaithaandi Varuvaayaa】にゲスト出演するという、面白い趣向が取られている。
 で、どちらを観に行こうかずいぶん迷ったが、やはりタミル人監督による作品ということで、タミル語版を観ることにした。(事情に押されて、結局どちらも観たのだが!)

 題名の「Vinnaithaandi Varuvaayaa」は、「空を渡って来る?」ぐらいの意味。

【Vinnaithaandi Varuvaayaa】 (2010 : Tamil)
物語・脚本・監督 : Gautham Vasudev Menon
出演 : Silambarasan, Trisha, Ganesh, Babu Antony, Kitty, Uma Padmanabhan, Janani Iyer, Naga Chaitanya(特別出演), Samantha(特別出演), K.S. Ravikumar(特別出演)
音楽 : A.R. Rahman
撮影 : Manoj Paramahamsa
美術 : Rajeevan
編集 : Anthony
制作 : P. Madan, J. Ganesh, Kumar, Jayaraman

《あらすじ》
 機械工学科を出たカールティク(Silambarasan)は、技術者ではなく、映画監督になる道を選ぶ。彼は友人のカメラマン、ガネーシュ(Ganesh)の手引きで、ラヴィクマール監督のチームに入れてもらう。
 カールティクとその家族はある家屋の1階を借りて住んでいたが、2階には大家の家族がいた。彼はその大家の娘、ジェシー(Trisha)に一目惚れし、なんとか接近しようとする。しかし、インドの通念からして、この二人が結ばれる見込みは薄かった。ヒンドゥー教徒のカールティクに対し、ジェシーはケーララ出身のキリスト教徒であり、しかも1歳年上だったのである。また、カールティクは映画業界をうろうろしていたが、ジェシーは大手ソフトウェア会社のエンジニアだった。だが、カールティクはお構いなしに彼女に接し、思い余って恋を打ち明ける。しかし、これは彼女を当惑させるだけだった。保守的で厳格な父(Babu Antony)が、ヒンドゥー教徒との恋愛・結婚を認めてくれるはずがなかったからである。
 そうこうしているうちに、ジェシーは休暇を利用して故郷のケーララ州アレッピーに行ってしまう。カールティクはガネーシュを連れて、彼女の後を追う。そして、アレッピーの教会で彼女を見つけると、性急に愛を告白してしまったことを彼女に謝罪する。二人は、まずは友達として付き合うことで合意する。とか何とか言いながらも、チェンナイに戻る列車の中で二人はすっかり意気投合し、ジェシーもカールティクに好意を示す。
 カールティクはジェシーが自分を愛していることを確信していたし、それは間違いではなかった。しかし彼女は、父に対する配慮から、カールティクに対して一定の距離を置いていた。そんなある時、ひょんなことからカールティクはジェシーの兄を痛めつけてしまい、これがきっかけで、二人の関係は家族にも知られてしまう。ジェシーの父は恐るべき早業で彼女の結婚相手を決め、ほどなく結婚式の日となる。
 カールティクは、せめて最後にひと目だけでもジェシーを見ておこうと、ガネーシュと共にアレッピーの教会の片隅に座り、彼女の結婚式を見守る。しかし驚いたことに、結婚の宣誓を交わす段になって、ジェシーは気持ちの整理が付いていないと言って式場を飛び出してしまう。ジェシーの兄はカールティクを見つけ、彼が彼女を唆したと誤解し、またもや暴力沙汰となる。カールティクは警察に逮捕されるが、ジェシーが父にもうカールティクとは会わないと約束したため、父の働きかけで彼は釈放される。しかしながら、カールティクは釈放されたその足でジェシーに会い、彼女も彼に熱烈に愛を告白する。
 カールティクの家族は引っ越すことになる。また、カールティク自身も助監督となり、撮影で忙しくなる。そんな中でも二人はデートを重ねるが、しかしジェシーは結婚にはあくまでも父の同意が必要だと考えていた。
 カールティクがロケでゴアに行っているとき、ジェシーの父が彼女に保留になっていた縁談を迫る。彼女はカールティクに電話で相談しようとするが、撮影中の彼はうまく対応できない。カールティクは2日後にチェンナイに戻り、ジェシーに会いに行くが、彼女の態度はすっかり変わっており、「この関係は終わった」と告げられる。
 カールティクは、ジェシーと会うことはおろか、電話でさえ話してもらえない日々が続く。やがて、彼女が結婚してイギリスに移住したという噂を聞く。
 それから何年か後、映画監督となったカールティクは、自分が体験したジェシーとの経緯を物語に仕立て、映画を撮っていた。そして、ロケのためにアメリカを訪れたとき、彼は偶然ジェシーと再会する、、、。

   *    *    *    *

 恋愛物というのはインド映画でも一大ジャンルを成しているというのは言わずもがなのことだが、その実、恋愛そのものに焦点を当てた作品というのは少なく、実際には家族映画だったり、友情映画だったり、または恋愛的状況を介してコメディーやサスペンスを楽しもうというものが多い。作るほうも観るほうも、インド人は純粋な恋愛映画を苦手としているかのようだ。だが、社会の変化に応じて、この分野でもはっきりとした変化が起きており、南インド映画でも純度の高いラブストーリーが現れ始めているというのが私の観察だが、その流れの中でこの【Vinnaithaandi Varuvaayaa】は究極に近く、インド・ロマンス映画もとうとうここまで来たか、と感慨深く鑑賞した。

 とにかく、重要な登場人物はカールティクとジェシーのペアだけで、特に外面的な大きな出来事はなく、主にセリフのやり取りによって表現される二人の内面的な心情が物語の柱となっている。三角関係のようなドラマ的仕掛けもない。展開は観客の忍耐力を試すかのごとくスローなものだが、それほどダレるというわけではなく、むしろ見事な映像とA・R・ラフマーンの神懸りな音楽が心地よく味わえる。
 それで、まるでフランス映画か何かを観ているような気分にもなるのだが、扱っているテーマはコミュニティーの違い(タミル・ヒンドゥーとマラヤーリー・クリスチャン)と恋愛の問題で、しっかりとインド固有のもの。父の価値観と恋愛感情の間で揺れ動く女と、その女に翻弄される男の姿がかなりナチュラルに描かれていて、たぶんインドの多くの若者はこの二人に共感を覚えるだろう。

 ネタを割って申し訳ないが、本作はハッピーエンドではなく、カールティクとジェシーは結局は結ばれることなく終わっている。インド映画として、これも本作の特異な点だ。(アンハッピーエンドが超珍しいとは言わないが。)
 もちろん、それは「お父さんが許してくれないので、あなたとは結婚できません。はい、さようなら」といったものではなく、ガウタム監督はもっと高度な次元にまで主役ペアの精神を持ち上げている。つまり、ジェシーはいったん精神的に素っ裸になり、カールティクの愛を受け入れる準備ができていたにもかかわらず、最終的には彼と分かれる道を選び、カールティクもそれを理解するのである。実は、「父の意思」に従うことにこだわり続けたジェシーが、いつの間にか「自己の内なる声」に従うようになっていたのである。ここには家族や共同体の「全体我」みたいなものを超え出て、「自我」を見出した若者の姿があるのかなと、私には興味深く見えた。
 ただ、アンハッピーエンドをハッピーエンドと同じくらい抵抗なく観客にアピールするために、難しいロジックを使わなければならなかったのか、クライマックスのヒネリは分かりにくく、不自然だったと思う。

 ところが、、、である。このアンハッピーエンドというのはタミル版だけの話で、同時制作のテルグ版【Ye Maaya Chesave】はハッピーエンド(つまり、カールティクとジェシーが結ばれる)になっているのである! これを知ったとき、私はびっくり仰天してしまったが、それについてはこちら参照。
 http://cauvery-south-cine.at.webry.info/201003/article_2.html

◆ パフォーマンス面
 本作の公開前の大きな話題は、主演のシンブ(シランバラサン)とトリシャがいつもとはまったく違うパフォーマンスを見せる、ということだった。
 まず、カールティク役のシンブからいくと、「シンブが普通の青年の役をやった!」というのが話題になるとは、今までどんな役をやってたんじゃい、という感じだが、本作のシンブはなるほど抑えの利いた演技で、彼の親衛隊も戸惑うことだろう。微妙な感情とユーモアがうまく表現できていたし、セリフも上手い。(ちなみに、私は彼の作品では【Manmadhan】しか観ていないが、あれは連続殺人鬼の役だった。)

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 シンブといえば、‘Young Super Star’の冠タイトルを戴くほどタミルでは大衆的人気を博しているのだが、私が映画館で観たときも、ファンクラブの連中が大きなバナーを搬入してその前で記念撮影とかやっており、嫌な予感がしていたら、やはり映画上映中に爆竹を鳴らす有様だった。騒ぐのは勝手だが、映画の内容に合った楽しみ方をしてほしい。

 対するジェシー役のトリシャも見事。
 彼女ならこれぐらいの演技はできるだろうとの予測はあったので、驚きはしないが、恋愛の中にいる女の歓喜、悲痛、そして我儘がほぼ完璧に表現できていたと思う。女優としての成熟度の高さが窺えたが、近ごろ彼女がありきたりなアイドル的ヒロインを拒む理由もよく分かる。近作では【Abhiyum Naanum】(08)と並んで、トリシャの重要な作品になるだろう。
 そうなると、悔やまれるのはアフレコの件だが、ここまで来たなら、彼女が自分自身の声でセリフを言うことにこだわってほしかった。

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 脇役陣では、マラヤーラム俳優のバブ・アントニーがヒロインの父親役で出ており、意外な側面を見せていた。
 ゲスト出演のナーガ・チャイタニヤとサマンタは、映画の中の映画でそれぞれカールティクとジェシーの役を演じるという設定だった。
 プロデューサーのガネーシュが主人公の友人役、映画監督のK.S.ラヴィクマールが本人役で登場している。

◆ テクニカル面
 ガウタム・メーナンの作品とくれば音楽はハリス・ジャヤラージだったが、二人はミステリアスな決別をしたらしく、今回はA・R・ラフマーンの担当。
 ラフマーンほどのビッグネームとなれば特に言及する必要もないのだが、出来としてはまったく期待に応える素晴らしいものだった。1曲目とクライマックスの曲が良いのだが、むしろBGMのほうを評価すべきかもしれない。
 久々の南インドでの仕事だからというわけでもないだろうが、かなり気合いを感じた。

 映像も完璧に近い。撮影監督はManoj Paramahamsaという人だが、私が見逃して悔しい思いをした【Eeram】を担当した人らしい。
 ロケ地はいろいろな所が使われているようだが、最も美しく記憶に残るのはケーララの教会のシーンだろう。(あれが実際にアレッピーの教会なのかどうか分からないが。)

◆ 結語
 スローなテンポとアンハッピーな結末を持つラブストーリーということで、観客を選びそうな作品なのだが、意外にも広く受け入れられ、客の入り、レスポンス、共に上々のようだ。人気スターのメジャー娯楽作品が総コケしている近ごろのタミル映画界にあって、これは注目すべきことだろう。タミルの観衆の嗜好、鑑賞眼も私が思っている以上に変化しているということか?
 監督、演技陣、裏方陣の野心と努力を感じる作品として、日本の皆さまにもオススメしたい。

・満足度 : 3.5 / 5
 

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内 容 ニックネーム/日時
私も数日前に観ましたが、撮影監督の仕事は風景をキレイに撮るだけではないと再認識しました。いやはや、この映画でトリシャーの綺麗なことキレイなこと。大画面で見てもお化粧荒れもなくナチュラルな美貌。娘役から若妻役へ、女優としていちばんデリケートなシフトを難なくクリアしてくれそうで安堵しました。

チャイ太主演のテルグ語版との異同にももの凄く関心をかき立てられました。この点は阿氏のレビューを心待ちにしたいと存じます。とりあえずこれだけは言っておこう。サマンタ・ルス・プラブーは追っかける価値ある新進女優だっ!
メタ坊
2010/03/07 10:35
>私も数日前に観ましたが、

おお、ということは新加坡でですね。

>とりあえずこれだけは言っておこう。サマンタ・ルス・プラブーは追っかける価値ある新進女優だっ!

単刀直入に核心を突いてきましたね。
まったく、まったくそのとおり、サマンタは素晴らしかったですよ!
 
カーヴェリ
2010/03/07 11:46
はい、リトル・インディアではHosannaの曲ががんがん流れててかなりの盛り上がりようでしたぜ。

例の教会は同定できませんが、他のケーララのシーンは100%アレッピイとコッタヤムの中間にあるCoconut Lagoonという欧米人向けのリゾートで撮影してますね。

では早速サマちゃん邦人ファンクラブを結成いたしましょう。時間差の勝ちで阿氏には会長職をお譲りします。メタ坊はとりあえず書記ということで…(笑
メタ坊
2010/03/07 15:53
>では早速サマちゃん邦人ファンクラブを結成いたしましょう。

はい、そうしましょう!(役職は後日相談するとして。)

それにしても、近ごろ我々の「2人ファンクラブ」が増えていますね。
 
カーヴェリ
2010/03/08 11:19
>我々の「2人ファンクラブ」

わたしたち二人が先端的なのか、もしくは単に中年色惚けが進行しているだけなのか…

特に気にしませんよ。以前に結成していた「アマラ様を崇拝する結社」というのも拙者と師匠と二人しかいませんでしたから。

先駆者の宿命とはそんなものです。
メタ坊
2010/03/08 11:53
まぁ、中年色惚けは確実にあるとしても、この件では我々は自らを「先駆者」と位置付けても問題ないでしょう。

どこまでも付いて行きまっせ!
 
カーヴェリ
2010/03/08 23:05
こんばんは。現在「Madrasapattinam」鑑賞中ですが、主演女優のAmy Jacksonがこの「VV」のヒンディーリメイクに主演予定のようですね。びっくりです。
ととひろ
2011/09/19 20:21
お久しぶりです。
当初はオリジナルと同じくトリシャがやることになっていたそうですが、訳あって撥ねられたみたいです。つくづくボリウッドでは運がないですね、トリシャは。

エイミー・ジャクソンにとっては大抜擢となりました。
イギリス娘を愛でる趣味はないんですが、「Madrasapattinam」を見て可愛いと思ったので、リメイク版も楽しみです。
 
カーヴェリ
2011/09/22 09:32

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