カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Lakshmi】 (Kannada)

<<   作成日時 : 2013/02/02 01:26   >>

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 サンダルウッドの「お兄ちゃん」こと、シヴァラージクマールといえば、ブロックバスターとなった【Jogi】(05)以後の22作では、ロングランしたのは【Mylari】(10)ぐらいで、【Sathya in Love】(08)と【Shiva】(12)が小ヒット、その他はアベレージ以下かフロップという、ヒット率1割台に悩む主砲である(本人はさして悩んでいる様子もないが)。それでも彼が主役級俳優として使われ続ける理由は、「撮影時刻に遅れたことがない」とか、「ギャラ面で揉めたことがない」とかいう、品行方正な態度が監督やプロデューサーに愛されているからだ、という説もあるが、やはりラージクマール家の長子としてのブランド力が大きく物を言っているのだろう。
 その彼の希少な小ヒット作の一つ、【Sathya in Love】を撮ったのはラーガヴ・ローキ監督だが、同監督とお兄ちゃんが再びタッグを組んだのが本作【Lakshmi】。製作費は8千万ルピーと、カンナダ映画にしては大型。ヒロインにプリヤーマニを迎え、手堅くヒット狙いで来ている。

【Lakshmi】 (2013 : Kannada)
脚本 : Raghav Loki, M.S. Ramesh
監督 : Raghav Loki
出演 : Shivarajkumar, Priyamani, Saloni Aswani, Ashish Vidyarthi, Rangayana Raghu, Avinash, Ravi Kale, Vincent Asokan, Yethiraj, Gurudutt, Dilip Raj, R.G. Vijayasarathy, その他
音楽 : Guru Kiran
撮影 : K.S. Chandrashekhar
編集 : K.M. Prakash
制作 : Bhaskar

題名の意味 : ラクシュミ(主人公の名前)
映倫認証 : U/A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : アクション
公 開 日 : 1月18日(金)
上映時間 : 2時間40分

◆ あらすじ
 ラクシュミ・ナーラーヤン(Shivarajkumar)はタフなCBI局員。彼はテロリスト捜査のスペシャリストだった。彼にはプリヤー(Priyamani)という名の妻がいたが、おなかに彼の子を宿したまま、数年前に行方不明となっていた。
 ラクシュミは誘拐、爆弾テロなどを事とするマフィアを追跡していたが、その過程で妻のプリヤーが香港におり、しかも大物マフィアのカーン(Ashish Vidyarthi)を幇助しているという情報を得、ショックを受ける。彼はマフィア殲滅のため、妻の殺害も辞さぬ覚悟で、香港に飛ぶ。また、ラクシュミのことをテロリストだと勘違いした警官プラカーシュ(Ravi Kale)も彼の跡を追う。
 香港でラクシュミは‘取引屋’ラージュ(Rangayana Raghu)のサポートを得る。プリヤーは香港ではレーシュマという名で暮らしていたが、彼女の家を訪れたラクシュミはそこで小さな女の子に出会う。その子の名はダシャラクシュミで、間違いなくラクシュミの娘であった。彼はレーシュマ(プリヤー)のボディーガードだという口実で、ダシャラクシュミの家に留まる。だが、プリヤーが帰って来ることはなかった。
 ラクシュミは捜査を開始し、とあるカジノ場がカーンのアジトであり、プリヤーもそこにいるらしいことをつかむ。彼はそこに潜入するが、激しい銃撃に遭い、逃げ出す。カーンは殺し屋ベンジャミン(Vincent Asokan)を呼び寄せ、ラクシュミの命を狙わせる。さらにヘリコプターからミサイル攻撃をして、ラクシュミが滞在中のレーシュマの家を破壊する。
 だが、それでもラクシュミは死んでいなかったので、カーンは驚く。カーンはラクシュミの妻が他ならぬレーシュマ(プリヤー)だという事実をつかみ、彼女を監禁する。ラクシュミは再びカーンのアジトに侵入する、、、。

・その他の登場人物 : CBI局員アヌー(Saloni),

◆ アナリシス
・レビューの評価がけっこう高かったので、「お兄ちゃん、久々のホームランか」とも期待して鑑賞したが、まったくのウソ八百レビューだった。低評価を下しているレビューも若干見られるが、それらが正しい。製作サイドはかなりレビューワーにお金を払ったと推測される。

・製作に2年も費やしたということだが、ほんまかいな? この程度の映画だったら、テルグのプーリ・ジャガンナート監督なら3ヶ月で撮っちゃうぞ。

・というわけで、従来の私ならここでぷりぷり腹を立てているところだが、もうそんな度量の狭いことは止めにした。短い人生、せっかく出会った映画なんだから、笑顔で劇場に入り、笑顔で劇場を後にしようではないか!

・脚本が悪い。ストーリーのアイデアは悪くないので、回想シーンの入れ方やどんでん返しのタイミングを上手く配置すると、【Pokiri】(06)や【Don】(06)並みの作品になった可能性はある。しかし、ラーガヴ・ローキ監督の仕掛けたヒネリやどんでん返しは観客にはバレバレなのに、それでも強引に引っ張ろうとするので、観ているほうは白ける。下卑た譬えで申し訳ないが、「前戯に時間をかけすぎて、萎えちゃった」みたいな作品になってしまった。

・これでダンスやアクション、コメディーなどの娯楽ガジェットが良ければ、満足度も上がるのだが、テルグ映画やタミル映画みたいなわけにはいかないし、、、何しろ、こういう大型アクション・スリラーのヒーローを担うには、お兄ちゃんの足が短すぎるわ。

・本作の悪役カーンは誘拐(人身売買)、爆弾テロ、不正蓄財幇助をこととする悪の総合商社のようなマフィア/テロリストだが、やはりイスラーム教徒と設定されている。片やカマル・ハーサンの【Vishwaroopam】(未見)がイスラーム教徒を侮辱しているという理由でさんざ物議を醸している折に、こちらはいたって静かなものだ。

◆ パフォーマンス面
・シヴァラージクマールもなぁ、、、もうちょっと何とかならんかなぁ。インド映画のヒーローがカッコつけるのは当たり前だと言っても、このお方の場合、カッコつけが滑稽を通り越して、キモい次元に達しているぞ。
 まず、この意図不明のキモ・メイク。実際に音楽シーンで使われていた。

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 こういう渋いカッコつけの決まらんところが苦しい。

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 かといって、こういうのもなぁ、、、。

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 今度はカウボーイかい?

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 もう、どないせい、言うんじゃ!?

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 これだけ見せたら、シヴァンナの日本人ファンが2,3人増えるやろ。

・さて、シヴァラージクマールがどうであれ、私にとって本作のお目当てはプリヤーマニとサローニなので、さして影響はない。
 プリヤちゃんは、今や珍しくなった古典的な南インド映画的ヒロインを健気に演じている。一役だが、プリヤーとレーシュマという2側面が見られるのがお得ポイント。【Chaarulatha】(12)では主人公の頭をバイオリンで殴っていたプリヤちゃんだが、本作ではイカサマ賭博師の手首を中華包丁でぶった切るという、S女的展開もグッド。ちなみに、セリフは声優が吹き替えている。
 (写真下:シヴァンナの耳毛をどういうふうに見ていたのか、プリヤちゃん?)

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・私的にプリヤちゃん以上に楽しみだったのが「三十路アイドル」こと、サローニなのだが、あまり良い役ではなかった。がっかり。
 サローニも10年に及ぶキャリアの割にはフィルモグラフィーがいつ見てもスカスカなのが爽快だが、やっぱり、この程度の器量じゃ、ダメなのかね。(好きなんだけどなぁ、、ボク。)
 (写真下:本作のスチルではありません。)

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・他に特に語るべき出演者はいないが、1人だけ記しておくと、ランガーヤナ・ラグ演じるキャラクターの「取引屋(Deal)ラージュ」という名前は、テルグ映画界の著名プロデューサー「ディル・ラージュ」のパロディーだろう。

◆ テクニカル面・その他
・音楽はグル・キランの担当。テーマ曲の主旋律はGKらしい流麗なものだったが、全体的に平凡な仕事。しかし、田舎っぽさが効いていて、悪くはない。

◆ 満足度 : ★☆☆☆☆
◆ 必見度 : ★☆☆☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 1月27日(日),公開第2週目
・映画館 : Gopalan Cinemas (RR Nagar),12:45のショー
・満席率 : 2割
 

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
はい、確かにその喩えは品格に欠けますね。

こないだJogaiahを見たときに「おっお兄ちゃん意外と踊れるやないの!」と思ったんですが、あれは気の迷いでしたか…
メタ坊
2013/02/02 20:49
いえ、シヴァンナは、デビューした80年代末から90年代を通して、サンダルウッドではナンバー1・ダンサーと目されていました(今ではプニートその他に取って代られましたが)。少なくとも「ダンスを見せよう」という意欲はありました。なので、「気の迷い」とも言えないのですが、ただ、やっぱりテルグなどのタレントに比べると、ぜんぜん下手っぴだと思います。
カーヴェリ
2013/02/03 01:29

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