カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Kanchana-2】 (Tamil)

<<   作成日時 : 2015/04/28 20:57   >>

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 ラーガワー・ローレンスの【Kanchana】(11)は私の好きな1本だが、単に南インド映画界でホラー・コメディーのトレンドを決定付けただけでなく、海外でもリメイクが作られるほどのインパクトがあったようだ。そんな【Kanchana】の続編、【Kanchana-2】が公開され、これにはあのニティヤ・メーナンも出演しているということなので、うれしい限りである。
 ちなみに、本作は【Muni】(07)から数えてシリーズ3作目となるので、【Kanchana-2】の題名に「Muni-3」と添えられていた。

【Kanchana-2】 (2015 : Tamil)
脚本・監督 : Raghava Lawrence
出演 : Raghava Lawrence, Taapsee, Nithya Menen, Kovai Sarala, Jayaprakash, Mayilsamy, Manobala, Sriman, Pooja Ramachandran, Jangiri Madhumitha, Renuka, Rajendran, Suhasini Maniratnam
音楽 : Ashwamithra, Leon James, C. Sathya, S.S. Thaman
撮影 : Rajavel Olhiveeran
編集 : Kishore T.E.
制作 : Raghava Lawrence, Bellamkonda Suresh

題名の意味 : カーンチャナー・パート2
映倫認証 : U/A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : ホラー・コメディー
公 開 日 : 4月17日(金)
上映時間 : 2時間43分

《 あらすじ 》
 グリーンTVの重役(Suhasini Maniratnam)が同局番組の視聴率低下を憂い、スタッフ会議を開いた結果、ディレクターのナンディニ(Taapsee)のアイデアが採用され、「幽霊番組」の制作が決まる。早速スタッフが集められ、海辺の打ち捨てられた古い屋敷でロケが行われることになる。ナンディニに惚れているラーガワー(Raghava Lawrence)もカメラマンとしてこのチームに参加するが、彼は幽霊を何よりも恐れている人物だった。
 現場入りするなり、一同は奇妙な経験をする。ナンディニは砂浜からターリ(結婚の紐帯)を掘り出すが、その後、不気味な出来事が続いたため、そのターリを呪術師の所へ持って行く。呪術師はそれを呪術で元の場所に戻す。ところが、呪術師の言葉を信じなかったナンディニは、再びそのターリを掘り出してしまい、一層恐るべき事態を招いてしまう。事態を収めるために、ナンディニは呪術師の指示するとおりの儀式を行おうとするが、その過程で幽霊に憑依される。
 翌日、ナンディニは1週間の休暇をもらい、同じ町の別のゲストハウスで過ごすことにする。撮影期間中、肝を冷やしっぱなしだったラーガワーは、しかし悪いことばかりではなかった。彼はナンディニからプロポーズされ、同じゲストハウスに滞在することにする。ここにはラーガワーの母(Kovai Sarala)とナンディニの義姉(Renuka)も来ていた。
 だが、ナンディニには幽霊が憑依しており、ラーガワーにも複数の男女の幽霊が取り憑き、ゲストハウス内は上へ下への大騒ぎとなる。ラーガワーの母とナンディニの義姉はほうほうの体で教会へ逃げ込む。憑依されたナンディニとラーガワーはここにもやって来るが、神父の祈祷により、鎮まったナンディニの口から幽霊が語り始める。それはガンガー(Nithya Menen)と「丸刈り」シヴァ(Raghava Lawrence)の悲劇の物語だった、、。

・その他の登場人物 : マルドゥ(Jayaprakash)

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★★☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★★☆☆
・いやぁ、こういう映画を観ると、目が点になることぐらい分かっているのに、それでも目が点になるので、もう目なんか要らないという気になった。天晴れでございました。

・ホラー、コメディー、不可解なストーリー展開、ナンセンスな理屈付け、ごてごてとおどろおどろしいイメージなど、ほとんどの面において前作【Kanchana】よりパワーアップしている。

・特に、どうしてこうも易々とホラーからコメディーにシームレスに移行できるのかと、感嘆するばかりだ。この才能だけでローレンスのことを天才と言っても言い過ぎじゃないだろう。コーヴァイ・サララーの才能も凄い。こちらは腹抱えて笑うだけだが、そんなに簡単にできる芝居じゃない。

・とは言っても、正直なところ、前作【Kanchana】ほどの満足感や衝撃を感じなかったことを告白しておく。量的にはパワーアップした感があるが、何か足りない気がした。結局は【Kanchana】と同じ攻め方なので、手が分かっている分だけ、受ける衝撃が少ないというのはある。

・しかし足りないと感じたのは、【Kanchana】でヒジュラーの母親が切々と人々に訴えかけたような、ああいうくさいモラル、しかし琴線に触れてしまうような情感の描写場面がなかったからだろうと思う。この要素が落ちているのは痛い。

・もちろん本作でも、【Kanchana】のヒジュラーに対して、びっこの娘ガンガー(Nithiya)を登場させ、ローレンスらしい社会的弱者(と言っておこう)に対する思いやりが見られるのだが、どうも急いだ感じがし、ホロリと来るには至らなかった。また、【Kanchana】には病院建設のような積極的な結末があったが、本作はガンガーと丸刈りシヴァ(Lawrence)の復讐の場面だけで終わっており、この点も弱い。(件のテレビ局が視聴率1位を回復したとか、今後はシヴァの霊がラーガワーを守るとかのナレーションは空振りだったと思う。)

・クライマックスの音楽に乗せたシーンも、迫力はあったが、アイデア、内容的には【Kanchana】のほうが面白かったと思う。

◎ 配 役 : ★★★★☆
◎ 演 技
・ラーガワー・ローレンス(ラーガワー/モッタ・シヴァ役) ★★★★☆
 一人二役ということになるが、複数の霊が憑依するので、二役以上の濃ゆいローレンスが楽しめる。のけ反った。前半のカメラマン・ラーガワーより、後半のモッタ(丸刈り)・シヴァのほうが面白い。冒頭一発目のダンスもカッコいい。
 (写真下:オカン役のコーヴァイ・サララーと。)

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・タープシー(ナンディニ役) ★★★☆☆
 活きが良いし、ダンススキルもあるのだが、私はやはりこのお方を苦手としているので、我慢しながらの鑑賞となった。しかし、幽霊に憑かれるテレビ・ディレクターという役は合ってるように思えるし、まずまず上手く演じてもいる。

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・コーヴァイ・サララー(ラーガワーの母役) ★★★★☆
 こんなに頑張っても、助演女優賞とかは取れないんだろうなぁ。

・ニティヤ(ガンガー役) ★★★★☆
 これは意図的に体重を増やしたか? 腕がやたら太かったぞ。
 足に障害(ポリオ?)のある役をやるのはカンナダ映画【Mynaa】(13)以来2作目だが、【Mynaa】がどこまでも純真な役柄だったのに対し、本作のガンガーは精神的に屈折したところもあり、その表情表現が上手かった。クライマックスも見もの。
 (写真下:早速こんなん作らんでもなぁ。)

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◎ 音 楽 : ★★★☆☆
◎ BGM : ★★★★☆
◎ ダンス : ★★★★☆
・ダンサーとしてのローレンスが楽しめるのは1曲目(エルウィンというラーガワーの兄弟も出ていた)。後半のモッタ・シヴァとガンガーの妄想ソングはじんわりと感動できる。

◎ アクション : ★★★☆☆
◎ 美 術 : ★★★☆☆
◎ 衣 装 : ★★★☆☆
◎ 撮 影 : ★★★☆☆
◎ 特殊効果 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★★☆☆
・視覚的にはイマイチだったような気が。

◎ その他(覚書)
・タミル人は一般的にそう言うのか、本作限定なのかは知らないが、ガンガーがモッタ・シヴァの丸刈り頭を「ソル・ソリン」と言いながら撫でていた。

◆ 完成度 : ★★★☆☆
◆ 満足度 : ★★★★☆
◆ 必見度 : ★★★☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 4月26日(日),公開第2週目
・映画館 : INOX (Jayanagar),12:40のショー
・満席率 : 6割
・場内沸き度 : ★★★☆☆
・備 考 : 英語字幕付き
 

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2016/07/13 19:21

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