カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Ganapa】 (Kannada)

<<   作成日時 : 2015/07/15 20:50   >>

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 まぁ、【Baahubali】はそのうち観るとして、この週末は私の好みっぽい低予算・カンナダ・ヤクザ映画を観て来た。
 監督のプラブ・シュリーニワースという人は、本業は振付師だが、監督として過去に【Jeeva】(09)と【Parijatha】(12)を撮っている。どちらも興業的には成功しなかったが、【Jeeva】は個人的にちょっと好き。

【Ganapa】 (2015 : Kannada)
物語・脚本・台詞・監督 : Prabhu Srinivas
出演 : Santhosh, Priyanka, Petrol Prasanna, Padmaja Rao, Devadarshini, Tumkur Mohan, Manjunath Gowda, その他
音楽 : Karan B. Krupa
撮影 : Srinivas Devasam
編集 : Jo Ni Harsha
制作 : Paramesh & Prem

題名の意味 : (主人公の名前)
映倫認証 : A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : アクション・ロマンス
公 開 日 : 6月26日(金)
上映時間 : 1時間52分

《 あらすじ 》
 ベンガルールのシティー・マーケットを巡って二組のギャング、ジャヤンナとムッタンナ(Tumkur Mohan)が抗争していた。この二人はかつては親友だったが、仲違いをし、ライバルとなっていた。
 ある日、ジャヤンナがムッタンナの手の者に襲われるが、そこに居合わせた腕っ節の強い男(Santhosh)に救われる。ジャヤンナはその男を探し出し、自分の組に入れる。その男は孤児で名前がなく、知人たちから「タイヤ」と呼ばれていたが、ジャヤンナは彼にガナパという名前を与える。
 ガナパは身体能力が高いだけでなく、なかなか頭も切れる男だった。ガナパの活躍で、ジャヤンナの組は見事ムッタンナの殺害に成功する。
 ガナパはたまたま携帯電話を拾っていた。その携帯の持ち主はブリンダー(Priyanka)という若い女性だった。ブリンダーはガナパが持つ自分の携帯に電話し、返してくれるよう頼む。ガナパは何度かブリンダーと待ち合わせをするが、その度にすれ違いとなり、なかなか携帯を返せない。しかし、電話での会話を通して、二人は心を通わせるようになる。
 刑務所にいたジャヤンナの息子アルンが出所する。アルンが投獄された理由は、ある女性に一目惚れし、ストーカー行為をしていた際に警官を殺害してしまったからである。アルンはガナパにその女の写真を見せ、誘拐して来るよう命じる。ガナパは首尾よく誘拐に成功するが、しかしその女性がブリンダーだということが分かり、逃がしてやる。この件でガナパはブリンダー本人を知ることになるが、ブリンダーは自分を誘拐したヤクザがガナパだとは気付かない。
 ある夜、ジャヤンナの片腕スレーシャとガナパが故ムッタンナの息子ラグ(Manjunath Gowda)に襲われる。だが、ガナパは逆にラグを殺害する。警察の追及を恐れたガナパとスレーシャはしばらく身を隠す。
 ガネーシャ祭の日に、アルンはブリンダーの家に行き、結婚を迫り、脅迫する。それを知ったガナパはアルンを殴り飛ばす。その後、ガナパはブリンダーに会うために、待ち合わせ場所の寺院へと向かう。だが、ジャヤンナの運転手マーデーシャ(Petrol Prasanna)がアルンの死体を発見したため、ガナパはジャヤンナの一味から命を狙われることになる、、。

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★☆☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★★☆☆
・私はこういうタイプの映画が好きで、本作にも好印象を持った。「こういうタイプ」というのは、気取りも衒いもなく、贅沢さとは無縁の素朴な作りでありながら、ちょっとした脚本の工夫できゅんとする情感を込めることに成功している映画のことだ。佳作とまでも行かないと思うが、年に1,2回はこういう作品に出会いたい。

・監督が同じだから当たり前かもしれないが、やはり【Jeeva】とよく似たテイストがある。ストーリーに意外とヒネリがあって面白いし、結末にはじんわりとした感動がある。

・カンナダ暗黒街映画の正道を歩むかのような作品で、類作を挙げると、【Kariya】(03)、【Majestic】(02)、【Deadly Soma】(05)、【Jogi】(05)、【Duniya】(07)、【Geleya】(07)、【Nanda Loves Nanditha】(08)と、ずらずらっとカンナダ・ノワールの作品群が並ぶ。特に【Kariya】と【Duniya】に近い。それだけに新しさは感じないが、カンナダ大衆の好む線がどういうものかを知るには良い。

・本作にも【Taj Mahal】(08)や【Krishna Leela】(15)のような「モバイル・ロマンス(顔も見ないのに、携帯電話の会話だけで相手を愛する)」のアイデアが使われている。なぜカンナダ人はこれが好きなのだろう。(もっとも、【Bodyguard】の全インド規模での成功を見ると、カンナダ人に限った話ではなさそうだが。)

・主人公の人物設定が面白かった。彼は孤児で名前がなく、タイヤ運びをしていたか何かで周りの人間から「タイヤ」と呼ばれていたが(現地人の発音は「タイル」)、ギャングのボス、ジャヤンナにガナパティ神にちなんで「ガナパ」と名付けられる。こいつが「食うこと」と「映画(もちろんカンナダ映画)」以外に関心のない男で、また野性的でやたら腕っ節が強い。ジャヤンナの命を救ったのも、正義心からではなく、昼飯を食っていたところをムッタンナの手下たちに邪魔されたので、怒って彼らを叩きのめした、というだけのことだった。南インド映画のヒーローは強いものだが、この野獣的な強さはまた違っており、【Duniya】のシヴに近いと思った。

・このガナパが「40年以上生きている奴は『ラウディ(ヤクザ)』とは呼ばれない」というセリフを何度か言うが、この意味がよく分からなかった。たぶん「若いうちに華と散るのが真のラウディで、40歳を過ぎても生き残っている奴は、どこかでズルをしている臆病な奴」という意味だと思う。

・本作のモチーフとなった神様はガネーシャ神。クライマックスのガネーシャ・チャトゥルティの場面は賑やか、カラフルで良かった。

◎ 配 役 : ★★☆☆☆
◎ 演 技
・サントーシュ(ガナパ役) ★★★☆☆
 詳細は知らない。新人かどうかも分からない。ルックスは冴えないが、体格が良く、ガツガツと飯を食う様子は犬か何かのようで良かった。(追記:こちらの記事によると、【Kariya】のプロデューサー、Anekal Balarajの息子らしい。)
 (写真下:ブリンダー役のプリヤンカさんと。)

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・プリヤンカ(ブリンダー役) ★★★☆☆
 この人についても詳細は知らない。こちらはどうやら新人らしいが、その割にはカメラ慣れしているようだった。ストーカーされるような美人とも見えなかったが、体脂肪率は私好みのレベルだった。

◎ 音 楽 : ★★★☆☆
◎ BGM : ★★☆☆☆
◎ ダンス : ★☆☆☆☆
・音楽のカラン・B・クルパという人も聞いたことがない。しかし、素朴な演歌っぽい歌で、カンナダの大衆は好みそうだ。

・ジャヤンナの一派がムッタンナを殺害した後、「祭りだぜ!」と言って、さっと下のような下品な感じのアイテム・ナンバーに移行するあたり、素晴らしかった。

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◎ アクション : ★★★★☆
◎ 衣 装 : ★★☆☆☆
◎ 撮 影 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★★☆☆
・アクションは良くできている。数回あったアクション・シーンはそれぞれテーマが決められているようだった(例えば、市場、トイレ、バーなど、場面に応じて上手く小道具などを使っていた)。低予算のカンナダ映画でも、今やこれぐらいのアクション・シーンは作れるようになったようだ。

・撮影は平均的だが、ベンガルールの旧市街のゴチャゴチャとした街並みが美しく撮られていた。

◆ 完成度 : ★★★☆☆
◆ 満足度 : ★★★☆☆
◆ 必見度 : ★★☆☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 7月12日(日),公開第3週目
・映画館 : Uma,10:15のショー
・満席率 : 1割未満

 

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