カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Pelli Choopulu】 (Telugu)

<<   作成日時 : 2016/09/06 21:13   >>

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 南インド映画界では、例えばタミルのカールティク・スッバラージやバーラージ・モーハンのように、短編映画から出発して低予算長編映画を発表し、成功した若手作家が幾人かいるが、それに続きそうな作家と作品がテルグ映画界に現れた。タルン・バースカル監督の【Pelli Choopulu】がそれで、よく知られた俳優、スタッフはおらず、製作費も今どきあり得ない1千350万ルピーの作品ながら、7月29日の公開後すぐさま話題となり、堂々のヒット。ベンガルールでもロングランとなっている。

【Pelli Choopulu】 (2016 : Telugu)
物語・脚本・監督 : Tharun Bhascker Dhaassyam
出演 : Vijay Deverakonda, Ritu Varma, Nandu, Anish Kuruvilla, Abhay Bethiganti, Priyadarshi Pullikonda, Kedar Shankar, Padmajaa Lanka, Gururaj Manepalli, Sujatha, Kenisha Chandran, 他
音楽 : Vivek Sagar
撮影 : Nagesh Banell
編集 : Ravi Teja Girijala
制作 : Raj Kandukuri, Yash Rangineni

題名の意味 : お見合い
映倫認証 : U
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : コメディー/ロマンス
公 開 日 : 7月29日(金)
上映時間 : 2時間5分

《 あらすじ 》
 プラシャーント(Vijay Deverakonda)とチトラ(Ritu Varma)はそれぞれの父の圧力で見合いをすることになり、プラシャーントが家族たちと共にチトラの家へ行く。プラシャーントが話をするためにチトラの部屋に入ったとき、ドアがロックされてしまい、二人は部屋を出られなくなる。チトラはさっさとプラシャーントに今は結婚する意思がないと告げ、これで用件は終わったはずだが、部屋を出られないため、二人は暇つぶしにそれぞれの過去を語り合うことにする。
 ・・・
 プラシャーントは何とか技術系の大学を出たものの、無職でぶらぶらしていた。彼にはシェフになりたいという夢があったが、それに向けて真剣に努力しているわけでもなかった。父(Kedar Shankar)はそんなプラシャーントに対してあれこれ干渉し、また、早く結婚させようと、見合いをさせたわけである。
 チトラ(Ritu Varma)は人生の目的のはっきりした女性で、MBAを修了した後、オーストラリアでキャリアを積みたいと考えていた。しかし彼女の父(Gururaj Manepalli)はそんな娘の夢には無関心だった。チトラはヴィクラム(Nandu)という男と交際を始め、彼と共に屋台によるフード・ビジネスを始めようとする。そのために彼女は車両を購入し、準備を進めていた。また、ヴィクラムは二人の結婚を家族と相談するため、故郷のデリーに帰る。だが、その後ヴィクラムは梨のつぶてになってしまっていた。
 ・・・
 ドアが開き、プラシャーントはやっと部屋を出ることができるが、その時家族から、間違いでこの家に来てしまい、本当はチトラと見合いをする予定ではなかったと知らされる。
 さて、シェフになる夢よりも結婚のほうを優先したいプラシャーントは、次にある実業家(Anish Kuruvilla)の娘リチャ(Kenisha Chandran)と見合いをする。だがリチャの父はプラシャーントに、まず何かビジネスを開始したら娘との結婚を考える、と告げる。それでプラシャーントは、チトラと組んで、屋台のフード・ビジネスを始めようと動く、、。

・その他の登場人物 : ヴィシュヌ(Abhay Bethiganti)、カウシク(Priyadarshi Pullikonda)

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★☆☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★★☆☆
・動きの少ない映画というか、全く台詞中心で、テルグ語が分からないと歯が立たない。すごく残念だが、しかし本作の持っているナチュラルさ、爽やかさ、斬新さはそれなりに分かる。好い感じの映画。

・以前にどこかで、【Bommarillu】(06)のような家族で楽しめるラブストーリーが観たい、テルグの秀作ロマンスを探せ、ということを書いたが、その点で本作は良い線を行っている。

・ただ、本作はラブストーリーというより、インド都市部のミドル/ミドルアッパー・クラスの、比較的平凡な若者(20代中盤)の人生の歩み方を描いたものとして見るべきだろう。

・ナチュラル度、リアル度はかなり高く、「こんな奴、いる」、「こんなこと言ってそう/してそう」という感じだった。そういった点で、本作はカンナダ映画【Simpallag Ond Love Story】(13)とタイプが似ている。南インドの都市部の若者を窺い知りたければ、この2本は必見かな。

・プラシャーントとチトラの目指すのが料理関係の仕事というのも面白い。おそらく、ベンガルールやハイダラーバード出身のちょっと進んだ若者にとっては、「ソフトウェアエンジニア」というのは今やクサい職業になるのだろう。

・もう一つ私的に興味深かったのは、これが明らかにテランガーナ映画だということ。プロデューサーも監督も主役の二人もハイダラーバード出身。旧アーンドラ・プラデーシュ州がアーンドラ・プラデーシュ州とテランガーナ州に分かれて以来、テルグ映画はどう変わるのかという関心があったが、本作はそれに対する一つの回答、テランガーナ映画の在り方の一例になっていると思う。テランガーナ映画といっても、政治的な意味合いで言うのではなく、テルグ語圏屈指の大都市ハイダラーバードの一光景を描いたものという意味。正確にはハイダラーバード映画と言うべきかもしれない。

・本作の題名には「#」が付いていて、「#PelliChoopulu」となるらしい。なぜ「#」が付くのか真意は知らないが、ツイッターとかのハッシュタグのつもりかも。

◎ 配 役 : ★★★☆☆
◎ 演 技
・ヴィジャイ・デーワラコンダ(プラシャーント役) ★★★☆☆
 こういう映画にふさわしいタイプの俳優だが、強い印象がなく、劇場を出たころには顔が思い出せなかった。【Life is Beautiful】(12)に出ていたらしいが、全く思い出せない。
 (写真下: ヒロイン、チトラ役のリトゥ・ヴァルマと。)

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・リトゥ・ヴァルマ(チトラ役) ★★★☆☆
 モダンな、好い感じの美女で、明らかに本作の見どころ。【Baadshah】(13)に出ているため、顔は何とか覚えていたが、同作品の「ピンキー」がどんな役だったかは覚えていない。本作主演のヴィジャイ・デーワラコンダとは【Yevade Subramanyam】(15)で共演しているようだが、未見。(様々な理由から【Yevade Subramanyam】はぜひ観るべきだな。)

・プラシャーントの友人をやったのがAbhay Bethiganti(ヴィシュヌ役)とPriyadarshi Pullikonda(カウシク役)。このうちPriyadarshi Pullikondaのほうが評判が良い(テランガーナ弁を話しているらしい)。
 (写真下: 左がPriyadarshi Pullikonda、右がAbhay Bethiganti。)

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・その他、結局は大した役ではなかったが、ヴィクラム役のナンドゥという俳優はクセのある脇役で使えそう(下)。

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◎ 音 楽 : ★★★☆☆
◎ BGM : ★★★☆☆

◎ 衣 装 : ★★★★☆
◎ 撮 影 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★★☆☆

◆ 完成度 : ★★★☆☆
◆ 満足度 : ★★★☆☆
◆ 必見度 : ★★★☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 8月31日(水),公開第5週目
・映画館 : Cinepolis (ETA Mall),18:35のショー
・満席率 : 3割
・場内沸き度 : ★★☆☆☆

 

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
リトゥ・ヴァルマはデビュー作の「予想外に」Anukokundaというのを見ましたが、バードシャーのピンキー役と同じく少女体型でたいへん可愛いです。きっと川縁さんのお気に召すと存じます。演技は下手っぴですが。Yevade Subramaniyamでは上達してて感心したんですが、う〜むもうちょっとおばちゃんかかってるかなと印象です。
メタ坊
2016/09/07 14:36
リトゥ・ヴァルマは好きですよ。よく覚えていませんが、Baadshahで良い印象を持ったことは覚えています。AnukokundaはYouTubeにあるようなので、見てみます。
しかし、本作ではさらにおばちゃんかかっているようで、がっかりするかもしれませんよ。
 
カーヴェリ
2016/09/08 21:13

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