カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Nagarahavu】 (Kannada)

<<   作成日時 : 2016/10/26 20:22   >>

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 もう7年前に200本の主演映画を遺して逝去したヴィシュヌヴァルダンが、現代に甦り、201本目の作品となったのがこの【Nagarahavu】。顔ペタのデジタル処理であっても、「201本目」と謳われると、観に行かざるを得ない。
 監督はファンタジー映画の第一人者、テルグ映画界で活躍するコーディ・ラーマクリシュナ。VFXはテルグ映画の【Eega】(12)や【Baahubali】(15)でお馴染みのMakuta VFXが担当するということだから、これは期待できるかも。
 さらにヒロインは、政治活動によりしばらく映画出演を控えていたラミャ。どうやらヘビ女を演じるらしく、迫力あるトレイラーからも期待を煽るものだった。

【Nagarahavu】 (2016 : Kannada)
物語・監督 : Kodi Ramakrishna
脚本 : Kodi Ramakrishna, M.S. Ramesh
出演 : Vishnuvardhan(デジタル再現), Ramya, Diganth, Saikumar, Rajesh Vivek, Mukul Dev, Ravi Kale, Amit Kumar Tiwari, Ramesh Bhat, Sadhu Kokila, Rangayana Raghu, Harish Roy, Darshan(特別出演), 他
音楽 : Gurukiran
撮影 : H.C. Venu
編集 : Jo Ni Harsha
制作 : Sajid Qureshi, Sohail Ansari, Dhaval Gada

題名の意味 : コブラ
映倫認証 : U/A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : ソシオ・ファンタジー
公 開 日 : 10月14日(金)
上映時間 : 2時間21分

《 あらすじ 》
 昔々、シヴァイヤ(Saikumar)の一族は「カラシャ」という金の壺を守っていた。カラシャは、悪魔の力が強くなる日食のときに、神々の力を一時的に収めておく壺であった。この不思議な力を持つ壺を狙う者は多く、特にアゴーリのカパーリ(Rajesh Vivek)は執拗に奪取を試みていた。そのカパーリとの戦いの過程でシヴァイヤは命を失い、カラシャの保護は娘のナーガリカー(Ramya)に委ねられる。そのナーガリカーもカパーリの勢力に襲われ、殺されるが、カラシャは土中に埋もれて行方知れずとなる。
 時は下って現代。カラシャは考古学者によって発掘され、博物館に保管されていた。そして、このカラシャをデリーで行われる音楽コンテストの優勝トロフィーにすることが決まる。
 ナーガーチャラン(Diganth)はナーガを崇拝する家族に生まれた長男だが、「ロイヤル・コブラ」というロックバンドのリーダーだった。そのロイヤル・コブラはデリーの音楽コンテストに出場予定で、優勝候補だった。このナーガーチャランの前にマーナサ(Ramya)という女性が現れ、バンドのメンバーにしてくれと訴える。ナーガーチャランは断るが、なんだかんだの経緯の後、マーナサはナーガーチャランの家に住み込むことになり、バンドのメンバーにもなる。
 音楽コンテストでロイヤル・コブラは目覚ましい成績を上げるが、優勝トロフィーのカラシャを奪おうとしていた三人組の悪党(Mukul Dev, Ravi Kale, Amit Kumar Tiwari)にナーガーチャランとマーナサ以外のバンドのメンバーが殺されてしまう。これに怒ったマーナサは夜中に大蛇となって、悪党の一人を殺す。
 実はマーナサはナーガリカーの生まれ変わりで、カラシャを保護しようとしていたのであった。マーナサは他の二人の悪党も殺そうとするが、そこへかつての宿敵カパーリが現れ、彼女の前に立ちはだかる、、。

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★☆☆☆
◎ 物 語 : ★★☆☆☆
◎ 脚 本 : ★☆☆☆☆
・コーディ・ラーマクリシュナ監督は多作の割に、私は少ししか観ていないので、断言的なことは言えないが、【Ammoru】(95)や【Anji】(04)、【Arundhati】(09)でダイナミックなファンタジーを見せてくれたラーマクリシュナ監督はいずこへ?といった感じだ(【Avatharam】もどうかなと思った)。レビューのほとんどは酷評だが、映画の出来そのものは酷評に値する。

・ストーリーがつまらない、というより、ないのだが、もっと言うと、善玉(シヴァイヤ、ナーガリカー/マーナサ、ナーガーチャラン)は何を守ろうとし、悪玉(カパーリ、三人の悪党)は何を奪おう(破壊しよう)とし、「カラシャ」というのは一体何なのか、がさっぱり分からなかった。もっと手触りのある具体的なもの(フィクションであれ、実在する神話/民話であれ)を物語の基盤に置いてほしい。

・期待のVFXも、マクタVFXがやった割には安もんくさかった。いや、インド・ファンタジー映画のVFXがチープに見えるのはある意味歓迎で、上手なのを見せられるとむしろ気色悪く感じる私だが、本作については、製作費4億ルピーは本当なのかと疑ってしまう。

・というわけで、映画の出来は悪いが、かといって本作に存在価値がないわけではなく、私的には結局好きだったりする。ラーマクリシュナ監督らしいインパクトの強いイメージは不発だが、彼特有のもやっとした世界(たぶん悪が優勢な)が最後に明るく晴れる(たぶん善/神が勝利を収めた)感じは本作でも健在だった。
 (写真下: この、美しい花が咲き、シヴァのレリーフがあるものの、もやっと薄暗い世界が、最後に活き活きと晴れ渡る。)

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◎ 配 役 : ★★★☆☆
◎ 演 技
・そして、ヴィシュヌヴァルダン。出番もクライマックスの10分程度だったし、恥ずかしながら何の役かも分からずじまいだったが、死んだ親父を夢でひょっこり見たような、懐かしい気分になった。やっぱりこういう顔ペタは無理があると思ったが、兜を脱いで、それをホラ貝代わりに吹いて、神(ナーガ)を勧請する場面はカッコよかった。このクライマックスのおかげで、1つ星を免れた。

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・ラミャ(マーナサ/ナーガリカー役) ★★★☆☆
 トレイラーを見る限り、【Arundhati】のアヌシュカ・シェッティに匹敵するかと思われたが、映画の出来自体が落ちるので、ラミャも色褪せて見えた。しかし、かなり頑張っていたのは確か。

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・ディガント(ナーガーチャラン役) ★★★☆☆
 悪くはなかったが、ラーマクリシュナ監督のこれ系の作品では、男優はサイドラインに置かれるなぁ。
 (写真下: 本作のスチルではありません。)

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・悪役の4人(Rajesh Vivek,Mukul Dev,Ravi Kale,Amit Kumar Tiwari)は語ることなし。

◎ 音 楽 : ★★★☆☆
◎ BGM : ★★★☆☆
◎ ダンス : ★★☆☆☆
・音楽は久々のグルキランで、悪くはなかった。

・オープニングソングはヴィシュヌヴァルダンのカットアウトが10体ほど立ち並び、ダルシャンが出てくる勇ましいものだったが、これがまた安もんくさくて良かった。

◎ アクション : ★★★☆☆
◎ 美 術 : ★★★☆☆
◎ 衣 装 : ★★☆☆☆
◎ 撮 影 : ★★★☆☆
◎ 特殊効果 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★★☆☆
・こんな蛇がにょろにょろ出て来るんです。

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・しかし、どうせならクライマックスは、あの岩山に刻まれたナタラージャのシヴァが大魔神みたいに動き出すことを期待したがなぁ。岩石シヴァのダンス、見たかったぞ。

◎ その他(覚書)
・周知のとおり、ヴィシュヌヴァルダンの出世作(実質デビュー作)は【Naagarahaavu】(72)だが、それと本作は内容的に特に関連がない。また、カンナダ映画にはウペンドラ主演の【Nagarahavu】(02)もあるが、それとも関係がない。

◆ 完成度 : ★★☆☆☆
◆ 満足度 : ★★☆☆☆
◆ 必見度 : ★★☆☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 10月23日(日),公開第2週目
・映画館 : Gopalan Cinamas (Arch Mall),12:45のショー
・満席率 : 2割
・場内沸き度 : ★★☆☆☆

 

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【Kaashmora】 (Tamil)
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