カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Achcham Yenbadhu Madamaiyada】 (Tamil)

<<   作成日時 : 2016/11/17 20:39   >>

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 ガウタム・メーナン、シランバラサン、A・R・ラフマーンの名が揃えば、すぐにヒット作【Vinnaithaandi Varuvaayaa】(10)を思い浮かべるが、このトリオの映画が再び登場した。それがこの【Achcham Yenbadhu Madamaiyada】で、【Vinnaithaandi Varuvaayaa】の時と同様、テルグ語版【Sahasam Swasaga Sagipo】も作られ、そちらの主役はやっぱりナーガ・チャイタニヤという、このデジャヴュ感。しかし、トレイラーを見る限り、【Vinnaithaandi Varuvaayaa】とは打って変わって、アクション映画っぽかった。

【Achcham Yenbadhu Madamaiyada】 (2016 : Tamil)
脚本・監督 : Gautham Menon
出演 : Silambarasan, Manjima Mohan, Baba Sehgal, Daniel Balaji, Sathish Krishnan, Krrish, 他
音楽 : A.R. Rahman
撮影 : Dan Macarthur, Dani Raymond
編集 : Anthony Gonsalves
制作 : Gautham Menon

題名の意味 : 恐れというのは愚かなこと
映倫認証 : U
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : ロマンス/スリラー
公 開 日 : 11月11日(金)
上映時間 : 2時間15分

《 あらすじ 》
 主人公(Silambarasan)はMBAを修了したものの、職に就けず、友人たちと無為な日々を送っていた。家庭はミドルクラスで、両親、妹と暮らしていた。彼の関心事はバイクで、愛車のロイヤルエンフィールドで南インドをツーリングしようと考えていた。
 そんな主人公の家にリーラー(Manjima Mohan)という女性が下宿することになる。リーラーは主人公の妹の友達で、映画の脚本家志望だった。父はタミル人、母はマハーラーシュトラ人で、家はマハーラーシュトラ州のコーラープルだが、脚本の勉強のインターンシップのため、一時的にチェンナイに滞在しなければならなくなった、というわけだった。主人公はリーラーに一目惚れするが、気持ちは言えないでいた。
 やがてリーラーのインターンシップ期間が終わり、実家に戻る日となる。その日は主人公が南インド・ツーリングに出かける日だったが、リーラーが帰省の前にツーリングに同行したいと言ったため、主人公は彼女をバイクの後ろに乗せ、出発する。

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 二人はカンニャークマーリで日の出を拝む。それから、リーラーを実家まで送るためにコーラープルを目指すが、途中、カールワールの国道で車線を越えて逆走してきたトラックと衝突し、主人公は病院に運ばれる。
 意識を取り戻した主人公にリーラーから電話がかかる。リーラーは、実はあのトラックは事故ではなく、自分の命を狙ったものであり、両親も何者かに襲われて病院に入院していると告げる。主人公はその病院へ行き、リーラーと合流する。と、そこへ謎の二人組の男がやって来、ナイフで襲いかかってくる。カーマト(Baba Sehgal)という警官もやって来るが、カーマトは主人公の話をろくに聞かず、逆に主人公を殴り飛ばす。主人公は他の警官から拳銃を奪い、リーラーの父を殺そうとしていた二人組の男を射殺し、リーラーとその両親、そして同伴していた友人のマヘーシュ(Sathish Krishnan)と救急車で避難する。だが、路上で悪漢(Daniel Balaji)に見つかり、救急車の運転手と看護師が撃たれる。主人公は何とか救急車を運転し、リーラーのホームドクターであるイェシュワント医師の診療所に辿り着く。
 イェシュワント医師は警察に通報すべきだと主張し、信頼の置ける警官に連絡する。だがやって来たのはカーマトだった。そして路上で襲撃した悪漢もやって来る。実はイェシュワントの息子アトゥル(Krrish)が彼らとぐるだったのである。主人公と悪漢らの間で撃ち合いとなり、リーラーの両親とマヘーシュが殺される。主人公はリーラーを連れて、たまたま停まっていたロイヤルエンフィールドに乗ってその場を逃れる。
 しかし主人公は、ここは逃げるべきではないと考え直し、現場に戻る。主人公はアトゥルがイェシュワント医師を連れて入ったホテルに潜入する。だがそこでも主人公は襲われ、アトゥルと悪漢が死亡することになる。
 主人公とリーラーは何とか逃れ、列車に乗り込む。だが、ここにも警官カーマトが現れ、リーラーに銃を撃つ、、。

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★☆☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★★★☆
・トレーラーからアクション映画かな、と予想していたが、何てことはない、【Vinnaithaandi Varuvaayaa】と同じようなロマンスじゃん、と思いながら観ていたら、いきなりえげつないスリラーになり、最後はこんなオチが待っていた、という展開だった。言ってみれば、【Vinnaithaandi Varuvaayaa】と【Nadunisi Naaygal】(11)と【Kaakha Kaakha】(03)のエッセンスを2時間15分に詰め込んだような作品だった。

・ガウタム監督というのは分裂した作家で、猟奇的なスリラーを撮っている一方で、清純なロマンスも撮ったりする。本作はその両面を1つにまとめたような作品だった。

・やや急いだ(特に終盤)嫌いはあるが、ガウタム監督作品の難点とも言える丁寧すぎるスローな展開じゃなく、スピーディーだったのが良い。

・上のあらすじではシンブ演じる主人公を「主人公」としておいたが、これは実際にストーリー中で主人公の名前が意図的に伏せられているからであり、クライマックスになってやっと本名が明かされる。もっとも、Wikipediaでは堂々とネタバレしてくれているので、私が気を遣って伏せることもないのだが。

・ガウタム監督のアクション系作品は、【Kaakha Kaakha】にしても、【Vettaiyaadu Vilaiyaadu】(06)にしても、【Yennai Arindhaal...】(15)にしても、警察の栄光を謳うものとなっているが、本作の警官カーマト(Baba Sehgal)はひどい人物だった。それで、ガウタム監督は本作では警察の腐敗を描こうとしたのかと思ったが、最後まで観ればそれが誤解だということが分かった。最終的にはガウタム監督はやはり警察を理想としている。もっとも、この最後の持って行き方はかなり強引だが。

・「全ては一瞬にして変わる」、その劇的な変化の瞬間に「恐れ」を抱くのは当たり前だが、火事場の馬鹿力のように、その恐れを力に変えるという、勇気ある主人公をシンブが好演している。

・語り口が上手いので目立たないが、なぜリーラーとその両親の命が狙われたかというバックグラウンドは、割と単純だった。

・インド映画には時々バイクに対する偏愛を示す映画があるが(例えば【Aaaah】とか)、本作もそうで、対象はロイヤルエンフィールドだった。

◎ 配 役 : ★★★★☆
◎ 演 技
・シランバラサン(主人公) ★★★☆☆
 気楽な無為の若者 ⇒ 危機的状況を背負うヒーロー ⇒ そして、、、という変容が良かった。

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・マンジマー・モーハン(リーラー役) ★★★☆☆
 マラヤーラム映画【Oru Vadakkan Selfie】(15)以来注目しているが、本作ではぐっと良くなっており、好印象。プラサンナーと結婚したスネーハーをムチムチっとした感じで、可愛かった。チンマイさんの吹替えがナイス!

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・バーバー・セーガル(カーマト役) ★★★☆☆
 本職はミュージシャンで剃髪の愉快なオジサンだが、ガウタム監督の手にかかれば身も凍る悪徳警官になるという好例だ。

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◎ 音 楽 : ★★★★★
◎ BGM : ★★★★★
◎ ダンス : ★★☆☆☆
・A・R・ラフマーンの曲は私的に久々に炸裂するものだった。音楽シーンは5つだが、10曲ぐらいあったような気がした。それは錯覚で、5曲が前半だけに集中していたため、そう感じたのであった。

・主人公とリーラーを乗せたバイクが事故るときの音楽シーンがかなりユニーク。

◎ アクション : ★★★★☆
◎ 衣 装 : ★★★☆☆
◎ 撮 影 : ★★★★☆
◎ 編 集 : ★★★★☆
・アクションは派手さはないが、緊張感があった。

◎ その他(覚書)
・題名の「Achcham Yenbadhu Madamaiyada」は、MGR主演の【Mannadhi Mannan】(60)の歌から取られたものらしい。(それにしても、ガウタム作品の題名は覚えにくいものが多いぞ。)

◆ 完成度 : ★★★★☆
◆ 満足度 : ★★★☆☆
◆ 必見度 : ★★★★☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 11月12日(土),公開第1週目
・映画館 : INOX (Jayanagar),16:10のショー
・満席率 : 8割
・場内沸き度 : ★★★★☆
・備 考 : 英語字幕付き

 

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