カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Srinivasa Kalyana】 (Kannada)

<<   作成日時 : 2017/03/07 20:57   >>

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 インディーズっぽいが、巷で評判の良いラブコメが現れたので、観て来た。
 監督のM・G・シュリーニワースは、ウペンドラ主演の【Topiwaala】(13)を撮った人で、本作では主演も兼ねている。

【Srinivasa Kalyana】 (2017 : Kannada)
脚本・監督 : M.G. Srinivas
出演 : M.G. Srinivas, Kavitha Gowda, Nikila Rao, Achyuth Kumar, Sujay Shastry, H.G. Dattatreya, Priyanka Rao, Rockline Sudhakar, Ram Manjjonaath, 他
音楽 : Midhun Mukundan, Raghu Thane
撮影 : Ashwin Kadamboor
編集 : Vikram Sridhar
制作 : Bharat Jain

題名の意味 : シュリーニワーサの結婚
映倫認証 : A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : コメディー/ロマンス
公 開 日 : 2月24日(金)
上映時間 : 2時間8分

《 あらすじ 》
 LKバールこと、シュリーニワーサ(M.G. Srinivas)は、高校生のとき、クラスメートのアクシャラ(Kavitha Gowda)に惚れていた。親友のベンキー(Sujay Shastry)の協力もあって、シュリーニワーサはアクシャラと相思相愛の仲になる。しかし、父のチャンドラシェーカル(Achyuth Kumar)は、友人が仕事でデリーに転勤した際に、その娘マドゥを預かることにしてしまう。マドゥはすっかりシュリーニワーサになつくが、それに嫉妬したアクシャラはシュリーニワーサと別れることにする。何年か後、シュリーニワーサはアクシャラの結婚式に招待される。
 それからほどなく、親友のベンキーの駆け落ちを手助けした際に、シュリーニワーサは女子大生のラーダー(Nikila Rao)と知り合うことになる。シュリーニワーサとラーダーはすっかり意気投合し、交際することになる。しかしある夜、やむを得ない状況で売春宿に入ってしまったシュリーニワーサは、ちょうどその時警察の手入れが入り、窮地に陥る。その時は娼婦のカミニに助けてもらうが、カミニはこれを機にシュリーニワーサに接近し、金を要求するようになる。シュリーニワーサはラーダーに対してカミニは従妹だとごまかすが、ついに嘘がばれてしまい、ラーダーはシュリーニワーサと別れて、外国留学してしまう。
 それから数年後、シュリーニワーサは結婚して子供もいるラーダーと再会する。ラーダーは、カミニのことをよく調べず、誤解してシュリーニワーサと別れたことを後悔していた。しかし、もうどうにもならない。それでもシュリーニワーサは問題なかった。彼自身も数日後にモークシャ(Priyanka Rao)との結婚式を控えていたからである。

・その他の登場人物 : 教師(H.G. Dattatreya)

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★★☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★★★☆
・上のあらすじを書きながら、これは読んだ人が「面白くなさそうだなぁ」と思うだろうなぁ、と思いながら書いたが、実際にはずいぶん面白い映画だった。監督があの厄介な【Topiwaala】を撮った人とはとても思えないほどだ。

・類作としてはタミル映画【Autograph】(04)、マラヤーラム映画【Premam】(15)、カンナダ映画【Kirik Party】(16)といった、主人公の愛の履歴を通して「どうだ」というものだが、この【Srinivasa Kalyana】の場合は一段と作り物っぽさがなく、ナチュラル。しかも、安物感がぷんぷん漂い、とても良い。

・ナチュラルさは台詞がそうだが、それ以上に仕草によく表れていた。シュリーニワーサ(M.G. Srinivas)を始めとする登場人物たちの話し方、ボディーランゲージなどがまさにあのとおり(あのとおりというのは、私が日常的に見ているとおり)で、痛いものさえ感じた。

・ラブコメといっても、哲学的なアイデアが底にあり、陳腐さを脱している。哲学的といっても、難解な、辛気臭いものではなく、基本はコメディー。シュリーニワーサたちの愛にまつわる行動/状態が伝統的なインド哲学の感情論に関連付けて語られ、一体シュリーニワーサは「モークシャ」の境地に至れるのか、というもの。最後にシュリーニワーサは「モークシャ」と一つになり幸福になるのだが、それは実際にモークシャという名前の女性であり、しかし彼女は小学生の時のクラスメートで、意外に身近な所にモークシャがあるのに、気付かず遠回りするのが人生、というオチだったと思う。

・題名の「Srinivasa Kalyana」というのは、先日鑑賞記を上げた【Om Namo Venkatesaya】でも取り上げられていたが、ヴィシュヌ神にまつわる超有名な神話。しかし、本作は冒頭で「デヴォーショナル映画ではない」と但し書きしている。そのくせ、ちらっと意識しているところが面白い。この神話はそもそも有名な上に、カンナダ人にとってはラージクマールの【Sri Srinivasa Kalyana】(74)というポピュラーな映画があり、子供でも知っている話。インド人(南インド人)はよっぽどこの話が好きなのか、神話の忠実な映画化から、モチーフとしてだけ使った現代的翻案まで、いくつかの映画作品がある。こういう宗教的、哲学的伝統がさらりと現代的に翻案されるところが面白いと思う。インドでは伝統的な宗教/哲学が今に生きている証左。

◎ 配 役 : ★★★☆☆
◎ 演 技
・M・G・シュリーニワース(シュリーニワーサ役) ★★★☆☆
 ほとんど驚きだが、監督のこのシュリーニワース氏は俳優としても実に良い味を出している。フェースエクスプレションも台詞回しも上手い(ダンスもそこそここなしている)。今後、ラクシト・シェッティの軽い版みたいな感じでやって行くのかな?

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・カヴィタ・ガウダ(アクシャラ役) ★★★☆☆
 地方のインド娯楽映画を観る楽しみは、いかに垢抜けしない安っぽい女優が出てくるかであるが、その点でこのカヴィタ嬢は100点満点の満足度だった。適当に可愛いのであるが、足が太く、それが高校の制服のスカートからにょきっと出てるところなんか、はなぢぶぅだった。カーヴェリおじさん、成人の部はやめにして、これからはインドJKウォッチャーになろうかな。

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・ニキラ・ラーウ(ラーダー役) ★★★☆☆
 カヴィタ嬢よりこのニキラさんのほうが役回り上は重要だったが、こわい感じの女優だった。しかし、慣れると、なかなか情が篤そうな、素敵な女性だった。

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・スジャイ・シャーストリ(ベンキー役) ★★★☆☆
 発見と言えるのは、コメディー的役回りのこのお方。キモい。しかし、シャランを思わせる芸風で、使えそう。

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◎ 音 楽 : ★★★☆☆
◎ BGM : ★★★☆☆
◎ ダンス : ★★☆☆☆
・音楽は平凡だと言えるが、音楽シーンの作りは楽しく、挿入のタイミングも良い。

◎ 衣 装 : ★★★☆☆
◎ 撮 影 : ★★★★☆
◎ 編 集 : ★★★☆☆

◆ 完成度 : ★★★★☆
◆ 満足度 : ★★★★☆
◆ 必見度 : ★★★☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 3月4日(土),公開第2週目
・映画館 : Cinepolis (ETA Mall),12:15のショー
・満席率 : 7割
・場内沸き度 : ★★★☆☆
・備 考 : 英語字幕付き

 

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