カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【Chakravarthy】 (Kannada)

<<   作成日時 : 2017/04/26 21:17   >>

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 彼の主演作にしてはいつになく評判が良いようなので、久々にダルシャン主演の映画を観ることにした。
 話題はいろいろあるが、その1つは、ダルシャンの実兄で、ヒット作【Saarathee】(11)で知られる映画監督のディナカル・トゥーグディーパが俳優デビューしていることだろう。悪役を演じるという話で、ディナカル&ダルシャンの父トゥーグディーパ・シュリーニワースも名悪役だっただけに、楽しみだ。
 監督はチンタン・A・Vという人で、ストーリー作家としての経験が長いようだが、監督としてはデビュー。どうやらトゥーグディーパ兄弟との関係も強いようで、【Saarathee】のストーリーを担当している。

【Chakravarthy】 (2017 : Kannada)
物語・脚本・台詞・監督 : Chintan A.V.
出演 : Darshan, Deepa Sannidhi, Aditya, Kumar Bangarappa, Dinakar Thoogudeepa, Sharath Lohitashwa, Srujan Lokesh, Shivadhwaj, Shawar Ali, Chi. Guru Dutt, Ashok, Ramesh Bhat, Chandrashekar, Rajendra Karanth, Harish Roy, Charulatha, Sadhu Kokila, 他
音楽 : Arjun Janya
撮影 : Chandrashekar K.S.
編集 : K.M. Prakash
制作 : Siddanth

題名の意味 : 帝王
映倫認証 : A
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : アクション
公 開 日 : 4月14日(金)
上映時間 : 2時間37分

《 あらすじ 》
 凄腕警官のスーリヤカーント(Aditya)がマレーシアで暗躍するマフィアのドン「チャクラヴァルティ」こと、シャンカル(Darshan)を逮捕する。シャンカルはインドのベンガルールに送還され、裁判にかけられる。テレビの討論番組では、元警官(Sharath Lohitashwa)が若き日のシャンカルについて語る。
 ・・・
 1980年代、マディケーリの村に暮らしていたシャンカルは、恋人のシャーンティ(Deepa Sannidhi)と駆け落ちし、バンガロールへやって来る。シャンカルは友人キッタッパ(Srujan Lokesh)の世話になり、彼の経営するバーの仕事の手伝いなどをする。当時のバンガロールはマフィアのマハーラージャ(Dinakar Thoogudeepa)が牛耳っており、キッタッパのバーもマハーラージャの手下から嫌がらせを受けていた。次第にマハーラージャに対する怒りを募らせるシャンカルだが、ある日、ついにそれが爆発し、彼はマハーラージャの手下たちを殴り飛ばす。その光景を見ていた警官(Sharath Lohitashwa)がシャンカルに会い、マハーラージャ暗殺の話を持ちかける。躊躇するシャンカルだが、他のドンたち――オイル商のクマール(Shivadhwaj)やボンベイに根城を置くシェッティ(Kumar Bangarappa)――の後押しもあり、暗殺計画を実行することにする。そして、路上でマハーラージャを射殺することに成功する。
 だが、その後のバンガロールはクマールが牛耳り、無秩序状態になっていた。これを重く見た警察はスーリヤカーントを「反マフィア作戦」の長に任命する。マハーラージャ暗殺後、自らもドンとなっていたシャンカルは、クマールを排除しようと、射殺する。
 シャンカルを追っていたスーリヤカーントは、故郷マディケーリの実家でシャンカルを逮捕する。しかし、警察に搬送する途上でシャンカルは何者かに撃たれ、入院する。その後シャンカルは姿をくらまし、マレーシアでドンとなっていたわけであった。
 ・・・
 裁判所でスーリヤカーントが証言をする。彼はシャンカルとムンバイ・マフィアのドンであるシェッティやディワーン(Shawar Ali)らとの関係を明らかにする。だが、スーリヤカーントの口から意外な事実が明かされる、、。 

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★☆☆☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★☆☆☆
・期待した私がバカだと言えるが、やっぱり何かと不備のある、否、ヘンテコな映画だった。

・物語の大筋としては、シャンカル(Darshan)という一人の男が期せずして暗黒街と関係を持つようになり、国際的なドンとなり、それが実は祖国のために尽くす行為だった(!)というものだが、前半と後半で全く違う映画になっていた。

・前半は80年代中盤から90年代中盤まで、シャンカルがマハーラージャ(Dinakar Thoogudeepa)を暗殺してローカル・ドンになるまでが描かれているが、ここに当時の実在したラウディーたちのエピソードが盛り込まれていて、個人的には興味深かった。ただし、描き方がもっちゃりしていて、キレがない。それに、シャンカルとシャーンティ(Deepa Sannidhi)の展開も月並みで、面白みがなかった。

・ちなみに、前半でモデルとされた実在のラウディーは、たぶんシャンカル、キッタッパ、シェッティの3人(これらは善玉)が複合してムッタッパ・ライ、マハーラージャがジャヤラージ、オイル商のクマール(Shivadhwaj)がもろオイル・クマールをモデルにしていると思われる。(ムッタッパ・ライについては【Katari Veera Surasundarangi】、ジャヤラージとオイル・クマールについては【Aa Dinagalu】【Om】を参照。)

・とはいえ、前半はまだ実録風に当時のバンガロールの暗黒街を描こうとする姿勢があり、好感が持てた。それが後半になると、なぜかマレーシアで暗躍する国際的なドン「チャクラヴァルティ(帝王)」の大活劇となり、最終的には「ヴァンデー・マータラム!」になってしまい、天を仰いだ。たぶん、インドの「愛国映画」というのは今後も強さを増して現れると思われるだけに、頭が痛い。

・で、善玉のドンたちがなぜかヒンドゥー教徒で、悪玉のドンがイスラーム教徒、それと結託するテロリストも(当然であるかの如く)イスラーム教徒なんですぅ。

◎ 配 役 : ★★★☆☆
◎ 演 技
・ダルシャン(シャンカル役) ★★★☆☆
 ファンの期待に応える熱演だったと思うし、十分カッコよかったが、やっぱりこの人のパフォーマンスはどこか眠気を誘うものがある。
 (写真下: 左は田舎から出て来た頃のシャンカル、真ん中はチャクラヴァルティとしてのシャンカル、右はローカル・ドンのシャンカル。)

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・ディーパ・サンニディ(シャーンティ役) ★★☆☆☆
 30年ぐらい時代差のある物語で、一応老けメイクをしていたが、同じにきびが若いときにも中年のときにもあったので、もっとメイクに気を配ってほしい。

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・アーディティヤ(スーリヤカーント役) ★★★☆☆
 主演級俳優のこのお方が脇役出演していた。「ハンター」の異名を持つ凄腕コップをなかなかカッコよく演じていた。ちなみに、ダルシャンとは【Arrasu】(07)で変な形で共演している。
 (写真下: 本作のスチルではありません。)

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・ディナカル・トゥーグディーパ(マハーラージャ役) ★★★☆☆
 事前に下のスチルを見たときは、「おお、カンナダ映画界に有望な悪役が誕生か」と期待したが、演技を見てやや失望した。特に台詞回しが下手。残念な気もするが、監督として面白い映画を作ってくれたらいいよ。

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 ちなみに、ディナカル&ダルシャンの親父トゥーグディーパ・シュリーニワースさんは下のようなお方。やっぱり息子たちより良い顔している。(「トゥーグディーパ」というのは本当の名前ではなく、シュリーニワースの出世作の名前。)

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・クマール・バンガラッパ(シェッティ役) ★★☆☆☆
 懐かしい顔はこのクマール・バンガラッパ。私は【Raktha Kanneeru】(03)しか観ていないが、【Ashwamedha】(90)という代表作があり、当時はアクション俳優として人気があった。父が元州首相のS・バンガラッパで、クマール自身も政治家に転身し、州首相時代のS・M・クリシュナの下で大臣まで務めたこともあるのだが、家族の内紛があったりして、パッとしない政治家人生を送っている。本作では期待したが、ヒンディー語の台詞が私が聞いても分かるくらい下手だった。
 (写真下: 本作のスチルではありません。)

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◎ 音 楽 : ★★☆☆☆
◎ BGM : ★★★☆☆
◎ ダンス : ★★☆☆☆
・アルジュン・ジャニヤの歌は良くなかったと思うが、1曲目のマレーシアのナイトクラブの音楽シーンはエロティックだった。

◎ アクション : ★★★☆☆
◎ 衣 装 : ★★☆☆☆
◎ 撮 影 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★☆☆☆
・衣装、小道具、乗り物などの時代考証はそれなりにしていたが、一番良かったのはキッタッパが経営するバー。80年代の野暮ったい雰囲気だったし、ダンサーも丸々としていた。ただし、街頭に貼られた映画のポスターが、73年公開の【Naagarahaavu】と81年公開の【Antha】(81)というのは変な気がした。

◎ その他(覚書)
・シャンカルが着ていたシャツの胸ポケットに刺繍されたハスの花が何か意味ありげだったが、分からなかった。

◆ 完成度 : ★★☆☆☆
◆ 満足度 : ★★☆☆☆
◆ 必見度 : ★★☆☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 4月22日(土),公開第2週目
・映画館 : Cinepolis (ETA Mall),10:20のショー
・満席率 : 3割
・場内沸き度 : ★★☆☆☆

 

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