カーヴェリ川長治の南インド映画日記

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zoom RSS 【CIA - Comrade in America】 (Malayalam)

<<   作成日時 : 2017/05/23 20:34   >>

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 本作は刺激的な題名と、ドゥルカル・サルマーンの気合いの入ったドーティたくし上げのティーザーとから、注目を集める1作だったが、私の注目はもちろんドーティたくし上げではなく、ヒロインとして名を連ねる2人のケーララ娘(カールティカ・ムラリーダランとチャンディニ・シュリーダラン)なのであった。

【CIA - Comrade in America】 (2017 : Malayalam)
脚本 : Shibin Francis
監督 : Amal Neerad
出演 : Dulquer Salmaan, Karthika Muralidharan, Chandini Sreedharan, Siddique, Parvathy, John Vijay, Dileesh Pothan, Soubin Shahir, Jinu Joseph, Maniyan Pilla Raju, Sujith Shankar, Sumit Naval, 他
音楽 : Gopi Sunder
撮影 : Renadive
編集 : Praveen Prabhakar
制作 : Amal Neerad

題名の意味 : アメリカの同志
映倫認証 : U
タ イ プ : オリジナル
ジャンル : ドラマ
公 開 日 : 5月5日(金)
上映時間 : 2時間14分

《 あらすじ 》
 ケーララ州コッタヤム県パーラーに暮らす大学生のアジ(Dulquer Salmaan)は熱血的な共産党員で、酒に酔うとマルクス、レーニン、チェ・ゲバラらと会話を交わす夢想を見るほどだった。父のマーテュ(Siddique)はコングレスの地元のリーダーだったが、家庭内では政治的に対立することなく、良き親子関係を築いていた。
 アジの大学にアメリカからNRIのサーラ(Karthika Muralidharan)が学業のためにやって来る。アジとサーラは互いに惹かれ合い、結婚を考える。アジにサーラを紹介された父は結婚を認める。ところが、二人の関係はサーラの親類に知れることとなり、彼女は突然アメリカに戻される。ほどなくアジにサーラから電話が入り、涙ながら無理やり結婚させられる状況を訴えられる。
 アジはサーラの親を説得するためにアメリカへ行く決意をするが、彼女の結婚の日までにビザが間に合いそうになかった。そこで、アメリカに暮らす従兄シリル(Jinu Joseph)の提案を受け、まず到着ビザで入国できるニカラグアに入り、陸路メキシコとアメリカの国境に至り、不法入国することにする。
 ニカラグアに降り立ったアジは、いきなりテロリストの銃撃に巻き込まれそうになるが、共産党の事務所を見つけ、援助を乞う。アジはタクシーを調達してもらうが、その運転手はアルル(John Vijay)という名のスリランカ出身のタミル人だった。メキシコへ向かう途上で、アルルもアメリカへの不法入国の計画に乗ることにする。
 アジとアルルはメキシコのアメリカへの国境の町レイノーサに到着する。そこでブローカーに会い、密入国の手はずを整える。仲間にはヒスパニック系の家族、中国人のアカイ、パキスタン人のラーデン、そしてインドのケーララ出身のパッラヴィ(Chandini Sreedharan)がいた。一同はいよいよアメリカへ向けて出発するのであったが、、。

・その他の登場人物 : ハリ(Dileesh Pothan),ジョーモン(Soubin Shahir),ベービチャン(Maniyan Pilla Raju)

   *    *    *    *

◎ テーマ : ★★★★☆
◎ 物 語 : ★★★☆☆
◎ 脚 本 : ★★☆☆☆
・プロットを読む限り、とてつもなく面白い映画が出てくる気配だったが、実際にはパンチ力も緊張感もいまいち期待に届かない作品だった。面白い部分もワクワクする場面もあったが、前半後半を通して、退屈な箇所が多かった。冒頭に「実際の出来事に基づく」と字幕が出ていたが、本当だろうか。

・監督のアマル・ニーラドは、はっきり名前を憶えているので、いろいろと作品を観ている気がしたが、私が観たのは【Big B】(07)と【Anwar】(10)だけだった(しかも【Big B】はDVD鑑賞)。この2作からは、内容よりスタイルが先行する作家だという印象を受けたが、本作もそういう感じがした。

・いろいろと描き切れていない点があった。そもそもタグラインに「人は愛のためにどこまで遠くへ行けるか?」というのがあるのに、肝心のアジとサーラの展開があっさりしすぎていて、アジをしてアメリカへの不法国境越えを決意させるほどの動機付けが感じ取れなかった。

・そのくせ、共産主義者としてのアジのほうはかなり熱く描かれていて、これはライター(または監督)の趣味なのかなと。何であれ、アジとサーラのロマンス展開と政治談議の交じりの悪さを感じる映画だった。(狙ったのか、本作の公開日5月5日はカール・マルクスの生誕日らしい。)

・それにしても、ドゥルカル・サルマーンは【Neelakasham Pachakadal Chuvanna Bhoomi】(13)でもコミュニストの青年を演じていたが、ヒーローが共産主義者というのはマラヤーラム映画ではトレンドなのかな? ケーララ州の政治状況を見ても、今は何が何でもコミュニズム、という感じでもないのだが。「社会変革のために闘う青年」というのがカッコよく、それが今のケーララではコミュニストのイメージになるのだろうか。

・面白いのは、【Neelakasham Pachakadal Chuvanna Bhoomi】でもドゥルカル演じる主人公は父と政治的信条が違い、それがぎくしゃくした親子関係になっていたが、本作ではアジと父(シッディク演じる)が実に仲の良い関係だった。ちなみに、ドゥルカルとシッディクは【Ustad Hotel】(12)でも父子を演じていたが、あちらでは対立的な関係だった。これからすると、登場人物のキャラクター設定をする際に、監督たちは以前の作品の人物像、人間関係なんかを考慮して、変化をつけたりするのかな?

・密入国するグループの中に「Akai」という名の中国人がいた。

・この映画の評とは関係ないが、先日ケーララ人の友人と話していて、近ごろのマラヤーラム映画は内容よりスタイルの勝った映画が多いが、なぜか、という話をしたら、最近の若い人はストーリーやメッセージより、映画にフィーリングやアンビアンスを楽しむのだ、という答えが返ってきた。

◎ 配 役 : ★★★★☆
◎ 演 技
・ドゥルカル・サルマーン(アジ・マーテュ役) ★★★☆☆
 相変わらず爽やかでカッコよく、ストレートな感じで、良かった。しかし、この無鉄砲な青年の役にはニヴィン・ポーリのほうが合っているようにも思った。

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 ところで、ドゥルカルといえば、南インド映画界屈指のバイクの似合うスターだが、今回はロイヤルエンフィールドではなく、古風なYEZDIだった。

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・カールティカ・ムラリーダラン(サーラ役) ★★☆☆☆
 いつかどこかで、インド映画もインド料理も消滅してもいいが、ケーララ娘だけは消滅しないでほしい、と書いたか書かなかったか忘れたが、それほどケーララ娘フェチな私にとって、本作のヒロイン2名は注目だった。
 まず1人目のカールティカ・ムラリーダランさんは、ダスキーな肌、わさっとした毛髪量、バイクの後ろに乗せるとバランスを崩しそうな重量感など、私のツボにはまるものだったが、役柄が悪くて、萌えに至らず。次作を待ちたい。ちなみにこの方は、家族はケーララのコッタヤム出身らしいが、ムンバイで育ち、現在ベンガルールの学校で勉強しているらしい。父がボリウッドで【3 Idiots 】(09)や【PK】(14)などを撮った有名な撮影監督のC・K・ムラリーダランとのこと。

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・チャンディニ・シュリーダラン(パッラヴィ役) ★★★☆☆
 むしろ好印象だったのは、後半に登場したチャンディニ・シュリーダランさん。若き日のシムランを田舎っぽくした感じで、グッドだった。カリカット出身らしい。
 (写真下: 本作のスチルではありません。)

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 実はカンナダ映画にも出演しており、よりによってこのお方と共演していたとは! (【Srikanta】より。)

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・タクシー運転手アルル役のジョン・ヴィジャイが渋く決めていた。シリル役のジヌ・ジョーセフも良かった。

◎ 音 楽 : ★★★☆☆
◎ BGM : ★★★★☆

◎ アクション : ★★★☆☆
◎ 衣 装 : ★★★☆☆
◎ 撮 影 : ★★★☆☆
◎ 編 集 : ★★★☆☆

◎ その他(覚書)
・前半の舞台はコッタヤム県のパーラーだと設定されていた。下の塔(Pala Kurishupalli)が何度か映し出されていた。人口の65パーセントがキリスト教徒の町らしい。

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◆ 完成度 : ★★★☆☆
◆ 満足度 : ★★★☆☆
◆ 必見度 : ★★★☆☆

◆ 鑑賞データ
・鑑賞日 : 5月20日(土),公開第3週目
・映画館 : PVR (Forum, Koramangala),10:40のショー
・満席率 : 7割
・場内沸き度 : ★★★☆☆

 

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